目黒区で離婚問題を弁護士に相談する

夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができるのであれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はないかもしれません。しかし、けんかになってしまい話し合いができない場合や、財産分与や養育費などの条件面での折り合いがつかない場合には、弁護士に頼るメリットは大きいです。法的知識に基づき冷静に手続きを進めることができるので、離婚成立までの期間を短縮し、精神的負担を大きく軽減できます。目黒区には、離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。初回無料で相談できる弁護士事務所も多いので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

東京都目黒区の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

東京都目黒区は東京都区部の南西部にある特別区で、2024年12月1日現在の人口は281,536人（男性132,812人・女性148,724人）となっています。区の中心駅である中目黒駅には東急東横線と東京メトロ日比谷線が乗り入れており、銀座や渋谷、横浜まで1本でアクセスできます。また、隣接する品川区に所在している目黒駅には、JR山手線や東急目黒線、東京メトロ南北線などが乗り入れており、目黒区民の通勤や通学を支えています。

中目黒駅周辺にはオフィスビルや飲食店などが建ち並んでいるほか、高層マンションや区役所もあり、昼夜を問わず区内外の人々で賑わいを見せています。また、目黒川沿いの桜並木は都内屈指の桜の名所としても有名で、春には多くの観光客が訪れます。「目黒区美術館」や重要文化財である「旧前田家本邸 洋館（重要文化財）」 など、文化的な施設も豊富な目黒区は、家族連れにも人気の都市となっています。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、住宅ローンのある財産分与や子どもの親権、養育費の問題などでトラブルが起きる可能性があります。トラブルが深刻化するようであれば、早めに弁護士に相談することをおすすめします。目黒区は中目黒駅の周辺に弁護士事務所が集まっており、離婚に強い事務所も多数あります。またその交通の利便性から、近隣都市にもアクセスしやすいため、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題なので、自分とフィーリングが合う弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もあるので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：目黒区 年齢別人口表（総計）　令和6年度（2024）

東京都目黒区の離婚の弁護士相談窓口

目黒区で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたいなら、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得などによる制限があるため、利用の際はウェブサイトで利用条件を確認しておきましょう。

東京都目黒区周辺の法律相談センター

東京都の3つの弁護士会（東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会）が運営する「法律相談センター」では、離婚に関する相談を有料で受け付けています。目黒区周辺には渋谷区に「渋谷法律相談センター」があり、離婚に関する相談は月・火・木曜日の13時から16時、水・金曜日の10時から12時、13時から16時まで行っています。離婚に悩んだら、こうした窓口で弁護士に相談してみるのもよいでしょう。

• 参考：弁護士会の法律相談センター 渋谷法律相談センター

東京都目黒区周辺の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は、国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また、経済的に余裕のない人であれば、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用できます。ただし、利用には収入等の条件があるので、利用条件を満たすかはウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがそれぞれの悩みに対し適切な情報や公的機関などの相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるとよいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「東京都」

東京都目黒区のひとり親家庭を対象とした相談窓口

目黒区にある「子ども家庭支援センター」では、ひとり親・生活支援係にてひとり親家庭相談を行っています。相談日時や申込方法などの詳細は、子ども家庭支援センターに問い合わせて確認してください 。

• 参考：目黒区 子ども家庭支援センター

東京都目黒区で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める場合、まず離婚に関する条件について夫婦で話し合う必要があります。お互いに合意できたら、合意内容を記載した「離婚協議書」を作成します。離婚協議書は公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判離婚や調停離婚をめざすことになります。

東京都目黒区を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。目黒区の案件を管轄しているのは、千代田区にある東京家庭裁判所です。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、家庭裁判所への調停申立てを検討することになります。調停申し立ての窓口は「家事訟廷事件係」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。申立て書類や手数料の詳細については、家庭裁判所のホームページで確認しておきましょう。

• 参考：東京家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

東京都目黒区の行政の窓口

区役所では、「離婚届」だけでなく「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」などの届出、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずに行いましょう。目黒区で離婚の届出を受け付けているのは、目黒区総合庁舎戸籍住民課戸籍届出係のみです。受付時間は月曜日から金曜日（祝日を除く）の8時30分から17時までです。また、この時間以外でも目黒区役所総合庁舎1階西口の夜間・休日受付で、離婚届の預かり業務を行っているため、仕事や育児で忙しい方でも届け出がしやすくなっています。なお、夜間・休日に提出した場合は、翌開庁日に内容の審査が行われます。

• 参考：目黒区

東京都目黒区周辺の公証役場

夫婦間で離婚条件に折り合いがついたら、離婚条件を記載した離婚協議書を作成します。そのままでも良いですが、離婚協議書を公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。将来的にパートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った場合には、銀行口座や給料などを強制的に差し押さえることができます。

• 参考：目黒公証役場

東京都目黒区における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのは、配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

東京都には20カ所以上の配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、各センターには毎年1,000件以上の悩みが寄せられています。目黒区では男女平等・共同参画センターの「女性のための相談」にて、配偶者からのDVに悩む女性の相談に応じる「こころの悩みなんでも相談」や、女性弁護士による「法律相談」を行っています。法律相談は予約制となっているので、相談を希望する場合にはあらかじめ詳細を目黒区のウェブサイトで確認しておきましょう。

• 参考：目黒区 男女平等・共同参画センター　女性のための相談

東京都目黒区における近年の婚姻・離婚の件数

東京都保健医療局の調査によると、目黒区の婚姻件数は2018年（平成30年）から2022年度（令和4年）の5年間にかけて2,370組、2,570組、2,117組、1,880組、2,124組と推移しており、また離婚件数は503組、512組、459組、446組、445組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は21.2％、19.9％、21.6％、23.7％、20.9％と推移しており、「3組に1組は離婚する」と言われる時代の中でも低い値となっています。この数値は、東京都の令和4年度の特殊離婚率25.6％（婚姻件数75,179組、離婚件数19,255組）よりも低くなっています。また2020年、2021年と婚姻件数の減少が顕著に見られましたが、これはコロナ禍の影響もあったと考えられます。コロナ禍が落ち着いてきた2022年には増加に転じており、令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」に移行し人と接触する機会が増えたことから、今後婚姻件数はさらに増加する可能性があります。

• 参考：東京都保健医療局 人口動態統計 年次推移（区市町村別）『婚姻・離婚件数（平成14年～令和5年）』

• 参考：令和4年 東京都人口動態統計年報（確定数）のあらまし p.5

※本テキストは2024年12月の情報に基づいています