豊田市で離婚問題を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。豊田市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

豊田市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

豊田市は愛知県の三河地方にある市で、県内最大の面積を誇る都市です。2025年5月1日現在の人口は415,209人（男性216,781人・女性198,428人）となっています。世界的な自動車メーカー「トヨタ自動車」の本社が所在することから、「クルマのまち」として知られています。その一方で、市域の約7割を森林が占め、矢作川が流れるなど、豊かな自然環境にも恵まれています。

市内には、豊田市美術館や豊田市博物館などの文化施設があり、芸術や歴史に触れることができます。また、香嵐渓や四季桜公園など、四季折々の自然を楽しめるスポットも豊富です。さらに、約4万人を収容できる「豊田スタジアム」ではサッカーの試合などが開催され、市内外から多くの人が訪れます。経済や観光の面で愛知県の中核を担う豊田市は、子育て世帯から人気の高い都市です。

2025年5月1日現在、豊田市の人口415,209人のうち0～14歳の人口が50,075人、15～64歳までが262,127人と、65歳以上の人口103,007人を大きく上回っており、高齢化率は24.8％となりました。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルが起こる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。豊田市では豊田駅の周辺に弁護士事務所が集まっており、離婚の相談に応じている事務所もあります。また、近隣都市にも多くの弁護士事務所があるため、日常的に車や電車を利用している人は、エリアを広げて事務所探しをしてみてもよいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：豊田市 こんなまち とよた（市の概要）

• 参考：豊田市 豊田市の人口 2025年5月1日現在人口 詳細データ

豊田市の離婚の弁護士相談窓口

豊田市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

豊田市の法律相談センター

愛知県弁護士会が運営する法律相談センターでは、離婚に関する相談を予約制で受け付けています。豊田市には「豊田法律相談センター」があり、毎週水曜日と金曜日の13時30分から15時30分まで一般法律相談を実施しています。まずはこうした窓口を利用するのもひとつの方法です。

• 参考：愛知県弁護士会 法律相談センター

豊田市周辺の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「愛知県」

豊田市が実施している法律相談窓口

豊田市では、市内在住の人を対象に弁護士による無料の法律相談を実施しています。相談時間は1回30分で、対面もしくはオンラインでの相談が可能です。財産分与や慰謝料、親権など、法律が絡んだ問題は、こうした窓口に相談してみてもよいでしょう。予約制ですので、あらかじめ豊田市のウェブサイトで詳細を確認してください。

• 参考：豊田市 法律相談

豊田市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

豊田市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。豊田市を管轄しているのは名古屋家庭裁判所岡崎支部です。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申立ての窓口は「家事書記官室」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：名古屋家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

豊田市の行政の窓口

役場では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。豊田市で離婚届を受け付けているのは、豊田市役所南庁舎1階の市民課、市内の各支所・出張所です。土日や祝日などの閉庁時でも、市役所南庁舎1階時間外窓口または足助支所の時間外窓口で受付をしています。仕事や育児で忙しい人でも届け出がしやすいでしょう。

• 参考：豊田市

• 参考：豊田市 市役所・支所・サービスセンター

豊田市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：豊田公証役場

豊田市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

愛知県内には2カ所の配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、2023年度には計1500件以上もの悩みが寄せられました。「愛知県女性相談支援センター（愛知県配偶者暴力相談支援センター）」の駐在所が県内に複数あり、各窓口でDV相談に応じています。豊田市を管轄しているのは豊田加茂駐在室です。受付日時は平日9時から17時までで、電話相談後、必要に応じて女性相談支援員による面談が可能です。

• 参考：愛知県 女性支援・配偶者暴力（ＤＶ）相談

豊田市における近年の婚姻・離婚の件数

愛知県衛生年報によると、豊田市の婚姻件数は2019年（令和元年）～2023年度（令和5年）の5年間にかけて2,422組、2,084組、1,858組、1,852組、1,751組と推移しており、また離婚件数は627組、628組、596組、549組、518組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は25.8％、30.1％、32.0％、29.6％、29.5％とおおむね「3組に1組は離婚する」と言われる時代を反映する数値となっているものの、愛知県の令和5年度の特殊離婚率34.4％（婚姻件数31,759組、離婚件数10,928組）よりは低めになっています。また2020年から2021年にかけては婚姻件数が大幅に減少していますが、これはコロナ禍の影響もあったと考えられます。令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」となり人と接触する機会が増えたものの、経済的な不安や結婚観の変化などにより婚姻へ踏み切る人が減ってきているため、婚姻件数は鈍い回復ぶりになると予想されます。

• 参考：愛知県 愛知県衛生年報

※本テキストは2025年5月の情報に基づいています