東村山市で離婚問題を弁護士に相談する

離婚に関する話し合いが夫婦間でスムーズに進み、お互いに納得できる条件がまとまるならば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、財産分与や養育費などがまとまらなかったり、何らかの理由により相手と話合いができなかったりする場合は、弁護士を頼ることで法的知識にもとづいた交渉をしてもらうことができ、離婚成立までの時間の短縮や精神的ストレスの軽減につながりやすくなります。東村山市にも離婚案件に対応している弁護士事務所や離婚相談ができる各種相談窓口が多数存在します。事務所のなかには初回相談無料のところもあるため、これらをうまく活用しながら弁護士へ相談してみましょう。

東村山市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

東村山市は東京都の北西部、武蔵野台地のほぼ中心部にあります。2025年2月1日現在の住民基本台帳による人口は151,630人（男性73,772人・女性77,858人）となっています。東村山市には9つの駅があり、JR武蔵野線、西武新宿線、西武池袋線、西武国分寺線、西武多摩湖線、西武西武園線が市内を通っています。市役所の最寄り駅でもある西武鉄道東村山駅には、西武新宿線・西武国分寺線・西武西武園線が乗り入れており、西武新宿線準急を使えば西武新宿駅から東村山駅まで乗り換えなしで約40分と、アクセスの良さが特徴です。

「東村山音頭」で知られる東村山市は、市内中央に新青梅街道と府中街道が交差する緑豊かな都市です。東村山駅周辺には、飲食店やスーパーマーケット、ドラッグストアや商店街など、生活に便利な施設が揃っています。駅東口を出たところにある直線道路は「さくら通り」の愛称で親しまれている桜並木で、毎年春に開催される「本町桜まつり」には多くの市民が訪れます。東村山市には、東京産業労働局が「TOKYOイチオシナビ」の地域資源に指定する「東村山黒焼きそば」があります。焼きそばに使われる黒ソースはイカスミ・鹿児島特産の日本酒「黒酒」・各種スパイスをブレンドしたもので、地元ソースメーカーである株式会社ポールスタアが開発したものです。1850年に桜井醤油店として創業したこの企業は、市内や近隣の小学生の社会科見学先としても親しまれています。東村山駅から徒歩15分のところには、東村山市内唯一の屋内スポーツ施設である「東村山スポーツセンター」があります。体育室や武道場、トレーニングマシンやスイミングプールを兼ね備えたこの施設は、市民の健康増進の場として多くの人が訪れています。現在東村山駅付近では、鉄道を高架化し、道路と鉄道を立体交差化させる事業が進められています。この事業により5ヵ所の踏切が除却され、交通の利便性があがることが期待されています。

令和7年2月1日現在、東村山市の住民基本台帳による人口151,630人のうち0～19歳の人口が23,776人、 20～64歳までが86,599人と65歳以上の人口41,255人を大きく上回る結果となりました。高齢化率は27.2％で、全国平均の29％と近い数値です。

子どものいる若い夫婦が離婚を考えるとき、トラブルになりやすいのが持ち家の住宅ローンなどの財産分与や、未成年の子どもの養育費や親権です。当事者同士で解決できないようであれば、弁護士への依頼を検討してみましょう。東村山市内には離婚案件を扱う事務所があります。また、近隣市町村や都心で事務所を探してみるのも良いでしょう。離婚は自身のプライバシーに深くかかわる問題であるため、信頼できる弁護士を選ぶことが必要です。初回の相談は無料で応じている事務所もありますので、比較検討して自分にとって良い事務所を選びましょう。

• 参考：東村山市について

• 参考：東村山市 今月の町別・年齢別人口表

東村山市の離婚の弁護士相談窓口

東村山市で離婚問題について弁護士に相談したい場合、弁護士事務所のほか、弁護士会が運営する法律相談センターや法テラスも選択肢に入れてみましょう。ただし、法テラスの利用には資産や収入に対して制限などがあるため、あらかじめ詳細を確認したり、問い合わせたりしておくといいでしょう。

東村山市にお住まいの方が利用しやすい法律相談センター

東京都の3つの弁護士会（東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会）が運営する「法律相談センター」では、離婚に関する相談ができます。市内にはセンターはありませんが、東村山市にお住まいの方は新宿や立川の窓口が利用しやすいでしょう。「新宿総合法律相談センター」は月曜日～土曜日の9:30～16:30、「立川法律相談センター」は月曜日～土曜日の9:30～12:00と13:00～16:30まで受付をしています。まずはこのような窓口で相談してみるのも良いでしょう。

• 参考：弁護士会の法律相談センター

東村山市にお住まいの方が利用しやすい法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は、法的トラブルを抱えた人が解決に向けて専門家に相談しやすくなるようにと国が設立した総合案内所です。借金などの金銭トラブルをはじめ、相続や成年後見、労働問題、離婚・DV、賃貸借契約など、あらゆる法的な困りごとを相談でき、適切な相談窓口を案内してもらえます。また、経済的に余裕がなく弁護士費用がねん出できない場合、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度があります。制度利用には資産等に一定の条件が設けられているため、詳細はWEBサイトでご確認ください。

加えて、法テラスにはサポートダイヤルも設置されています。現在抱えている法律問題に対し、電話口のオペレーターが自治体など公的機関の各種相談窓口といった情報を提供してくれます。令和6年3月末にはサポートダイヤルの利用件数が600万件を突破するなど、多くの人に利用されています。離婚を考え始めたが何からすれば良いのか分からないという方は、まずはサポートダイヤルを利用してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「東京都」

東村山市のひとり親家庭を対象とした相談窓口

東村山市ではひとり親家庭のための相談窓口を設けています。母子・父子自立支援員・女性相談支援員が母子・父子・女性に関する様々な相談に乗ってくれる「母子・父子・女性相談」を実施しています。詳しくは東村山市のホームページで確認しましょう。また東京都では、親権や婚姻費用、慰謝料、財産分与、養育費、親子交流などに関し、ひとり親家庭の状況を理解し家事事件に精通している弁護士による離婚前後の法律相談を行っています。相談場所には飯田橋にある「東京都ひとり親家庭支援センターはあと」と立川市にある「東京都ひとり親家庭支援センターはあと多摩」があります。利用を検討する際は、申し込み方法や対象者を東京都のWebサイトなどであらかじめご確認ください。

• 参考：東村山市 母子・父子・女性相談

• 参考：東京都福祉局「離婚前後の法律相談」

東村山市で離婚の手続きを進めるには

離婚をするためにまず必要なのは、離婚条件についての話し合いです。夫婦間で合意ができる条件が見つかったら、次に「離婚協議書」の作成をします。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと良いでしょう。その後「離婚届」を提出すれば離婚が成立します。もし話し合いが難航し、協議離婚が不成立となった場合は、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

東村山市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停や離婚に関わる審判・裁判に対応します。東村山市を管轄するのは東京家庭裁判所立川支部です。「配偶者と離婚条件で合意できない」「相手が離婚を拒否していて協議が進まない」など、夫婦間の話し合いでは解決がみられない場合は、家庭裁判所に調停の申し立てをします。調停を申し立てる窓口は「家事訟廷事件係」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などの書類が必要です。詳細についてはWebサイトで確認してみましょう。

• 参考：東京家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

東村山市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか、「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出提出や、国民年金や国民健康保険、児童手当などの手続きを行うことができます。「離婚届」を提出することで派生するさまざまな手続きを、忘れずにおこないましょう。東村山市では市役所本庁舎のほか、市内数か所の地域サービス窓口でも手続きができます。東村山駅西口・ワンズタワー内の窓口では平日8:30～19:30まで、また市役所本庁舎も夜間・休日の戸籍届出の窓口を設けるなど、平日日中は仕事などで時間が取れない方でも利用しやすくなっています。なお、地域サービスセンターでは開館日に毎日戸籍届出の手続きを受け付けているわけではないので、利用する場合は事前にホームページなどで窓口開設時間を確認しましょう。

• 参考：市役所、いきいきプラザ

• 参考：地域サービス窓口のご案内

東村山市にお住まいの人が利用しやすい公証役場

夫婦間で離婚に関する条件がまとまったら、次に離婚協議書を作成します。後々のトラブルを回避するため、離婚協議書の内容は公証役場にて公正証書にしておくのがお勧めです。離婚成立後、元パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠るようなことがあった場合、支払いの強制執行を行使して財産や給料などの差し押さえをすることができます。市内には公証役場がありませんが、東村山市にお住まいの方は立川にある役場が利用しやすいでしょう。

• 参考：立川公証役場

東村山市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」と並び離婚原因の上位に挙げられるのが、配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

東京都には20カ所以上の配偶者暴力相談支援センターや関連施設が存在し、各センターには毎年1,000件以上の悩みが寄せられています。そのうち立川市にある「東京都女性相談支援センター多摩支所」では、配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待で悩んでいる女性の相談を無料で行っているほか、緊急時の保護などの支援もおこなっています。また、東村山市では、心理の専門家が話を聞く「女性のための悩み相談（無料カウンセリング）」を対面もしくは電話形式で行っています。

• 参考：立川市 東京都女性相談支援センター多摩支所

• 参考：東村山市 女性のための悩み相談

東村山市における近年の婚姻・離婚の件数

東京都保健医療局の調査によると、東村山市の婚姻件数は2019年（令和元年）～2023年度（令和5年）の5年間にかけて615組、487組、471組、463組、405組と推移しており、また離婚件数は244組、217組、235組、196組、193組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は39.6％、44.5％、49.8％、42.3％、47.6％となっており、東京都の令和5年度の特殊離婚率27.8％（婚姻件数71,774組、離婚件数20,016組）よりもかなり高い数値になっています。

• 参考：東京都保健医療局 人口動態統計 年次推移（区市町村別）

• 参考：令和5年 東京都人口動態統計年報（確定数）のあらまし p.5

※本テキストは2025年2月の情報に基づいています