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1. もう疲れた!旦那がすぐ怒るのはなぜ?
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2. すぐ怒る旦那はどんなケースでキレる?
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3. すぐ怒る旦那に疲れた。妻ができる対処法は?
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3-1. 夫と話し合う
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3-2. 周りの人や第三者に相談する
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3-3. カウンセリングを受ける
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3-4. 心療内科などの病院に受診する
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3-5. 別居をして夫と距離を取る
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3-6. 離婚を検討する
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4. 旦那がすぐ怒る場合はモラハラやDVにあたる可能性も
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5. すぐ怒る旦那を放置することで起こるリスクは?
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5-1. 家族にストレスが溜まる
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5-2. 妻が精神的な病になる可能性がある
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5-3. 子どもに悪影響がある
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5-4. 夫の行動がエスカレートする可能性がある
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6. 「旦那がすぐ怒るため疲れた」ことを理由に離婚できる?
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7. すぐ怒る旦那との離婚を考えたときの注意点は?
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8. 短気ですぐ怒る旦那との離婚を弁護士に相談するメリット
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8-1. DVやモラハラにあたるか判断できる
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8-2. 有利な条件で離婚できる可能性が高まる
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8-3. 夫との交渉をすべて任せられる
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9. すぐ怒る旦那についてよくある質問
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10. まとめ すぐ怒る旦那と離婚や別居をするのも一つの選択肢
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1. もう疲れた!旦那がすぐ怒るのはなぜ?
家庭は本来、安らぎの場であるはずなのに、配偶者が些細なことで頻繁に怒り出すのは、本当に辛いものです。結婚する前は優しかったのに、結婚して間もなく、または子どもが生まれてから、「人が変わってしまった……」というお話をよく聞きます。
何が配偶者の逆鱗に触れるかわからないため、配偶者が帰宅する時間になると、部屋を綺麗にするために走り回ったり、夕食の準備や会話にも神経を研ぎ澄ましたり……といった毎日だということを相談者から聞くと、心が痛みます。
すぐ怒る人の背景事情は様々ですが、よくある要因を挙げてみます。
【家庭環境の影響】
親もすぐに怒る人だった。親から暴力を振るわれた経験がある。男尊女卑の考えが根強い家庭で育った。
【過剰な自尊心や自己愛】
幼少期から甘やかされて育ったなどの理由で自尊心が肥大した。自己愛の傾向が強い。
【内面的な弱さと依存心】
強がっているが、実は気が弱く、自信がない。依存心が強く、どこまで相手が自分を受け入れてくれるか試している。
【職場のストレス】
会社では周りに頭を下げてばかり。仕事が忙しく、責任が重い。仕事上のストレスが家庭で爆発している。
【夫婦関係の不満】
子どもが生まれてから、自分への関心や愛情がなくなったと解釈し、不満を感じている。
【健康上の問題やアルコールの影響】
病気や薬物、アルコールなどの影響で怒りっぽくなっている。感情を制御できない状態にある。
2. すぐ怒る旦那はどんなケースでキレる?
すぐ怒る旦那はプライドが高く、完璧主義者のような人も多いため、妻や子どもの言動が自分の思い通りにならなかったときにキレやすい でしょう。たとえば、妻が夕食の準備をしていなかった、子どもが反論してきた、などのケースです。
一方、キレるというよりは、表向き冷静にダメ出しを重ねるタイプの人もいます。出来ていないことを貼り紙にしたり、掃除の一覧表を作って実施日や評価を記入させたり、などです。これらの行為は、いわゆるモラハラです。モラハラは、相手の人格を否定したり、嫌がらせ行為をしたりして、精神的な苦痛を与えることを言います。
3. すぐ怒る旦那に疲れた。妻ができる対処法は?
3-1. 夫と話し合う
夫婦間の問題に関しては、まずは夫婦で話し合うことが本来あるべき姿です。お酒が入っていないとき、リラックスしているときなど、お互いが冷静なときに時間を取って話し合うのがよい でしょう。話し合う際は、これまで実際に起きた出来事と、それに対して自分がどう感じているかをできるだけ客観的に伝え、今後どうしていきたいかを前向きに提案するようにしてください。
また、子どもの前で話し合うのは避けたほうがよいでしょう。二人きりだと怖い場合は、人目がある公共の場所をあえて選ぶのも一つの方法です。とはいえ、配偶者がすぐにキレることが常態化しており、夫婦間では対等な話し合いが成り立たない場合は、第三者の力を借りることも考えましょう。
3-2. 周りの人や第三者に相談する
信頼できる身近な親族や友人に内情を打ち明けて相談してみるのもよいでしょう。行政が用意している窓口に相談することもできます。代表的な相談窓口は、「DV相談+(プラス)」(内閣府)、「女性相談支援センター」(厚生労働省)、女性の人権ホットライン(法務省)など です。
子どもに対してもすぐキレる場合は、児童相談所への相談も 考えられます。周りの人や第三者に相談していた事実は、長年に渡り悩んでいた証拠として、離婚の際に使えることもあります。公的機関での相談記録には保存期限がありますから、離婚を考えた際は、早めに相談記録を取り寄せ てください。
3-3. カウンセリングを受ける
婚姻関係の維持・修復を目指したいときは、夫婦カウンセリングを受けることも考えられます。すぐにキレる夫自身も変わりたいと思っている場合は、DV加害者更生プログラム、アンガーマネジメントなども活用できるかもしれません。
相談先を選ぶ際は、カウンセラーとの相性も大切ですが、資格のある臨床心理士がいるところや、実績のあるところなど、しっかりした機関を選んでください。
3-4. 心療内科などの病院に受診する
配偶者の怒りから自分や子どもの心を守る必要を感じたら、ためらわずに医療の力も借りてください。すぐキレる本人も治療したいと感じているなら、受診するように勧めることもできます。キレる度合いや頻度が過度に及び、自傷他害のおそれがある場合、強制的な入院の措置が取られることも あります。
DVが原因で被害者側がうつや適応障害、PTSDなどの精神疾患を抱えた場合、離婚や慰謝料の根拠 となります。医師に不調の原因を打ち明けづらく感じるかもしれませんが、離婚になる場合に診断書を書いてもらえるよう、家庭内の事情を正直に話しておいてください。
3-5. 別居をして夫と距離を取る
同居を続けると自分や子どもが悪影響を受けると感じたら、一旦別居して距離を置き、冷却期間を設けることも一つの方法です。夫との距離を置き、静かな時間と場所で今後の対応を考えてもよいでしょう。
関係修復と離婚、どちらの選択肢もあり得ます。特に子どもがいる場合は、別居の仕方によって離婚や親権の実現可能性が大きく左右されることもあります。適切な別居の仕方について、別居前に弁護士に相談しておくと安心です。
また、夫の方が収入が高い場合、別居期間中の生活費として婚姻費用を受け取れます 。婚姻費用を支払わない場合は、家庭裁判所の調停を利用したり、弁護士に相談したりなどの対応が考えられます。
3-6. 離婚を検討する
配偶者の怒りに耐え、話し合いや関係修復を試みたけど改善が見込めない場合は、離婚も視野に入るでしょう。ただし、日常的にキレる夫に対して、離婚を切り出すのが怖いと感じる人も少なくありません。切り出した結果、夫の怒りがさらに増幅してしまうかもしれません。
離婚を考えたときは、弁護士に早めに相談してください。離婚の進め方や避難先の確保など、適切なアドバイスが受けられます。こういったケースでは、安全を確保した上で離婚を進めていく ことが重要です。
4. 旦那がすぐ怒る場合はモラハラやDVにあたる可能性も
すぐ怒る夫の行為がDVやモラハラにあたる可能性もあります。期間や頻度、程度にもよりますが、大声で怒鳴り続ける、何時間も説教をして寝かさない、などの行為を繰り返している場合は、十分に該当し得ます。
これらの行為は離婚の原因にもなりますが、慰謝料が発生する要因にも なります。ただし、実際に離婚や慰謝料を請求する際は、DVやモラハラがあったことを証明する証拠が必要 です。動画や録音などで、必ず記録を残しておいてください。
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5. すぐ怒る旦那を放置することで起こるリスクは?
5-1. 家族にストレスが溜まる
すぐに怒る夫に怯えながらの生活は、大きなストレスになります。ストレスが溜まると、自分自身も怒りっぽくなったり、マイナス思考になったりして、家族関係がさらに悪化する可能性もあります。
5-2. 妻が精神的な病になる可能性がある
ストレスが長期にわたり蓄積される結果、健康が害される可能性も高まります。妻の精神面が害されると、子育てや、働いている場合は仕事にも悪影響 が及びます。心の負担が身体症状となって現れる場合もあり、残りの人生に重大な影響が出るおそれもあるため注意が必要です。
5-3. 子どもに悪影響がある
すぐに怒る親だと、子どもの健全な成長が阻害されかねません。子どもの面前で父が母を怒るのも、心理的虐待に当たる可能性 があります。このような家庭環境では、子どもは自己肯定感が持てず、対人関係やコミュニケーションに問題を抱えたり、学校で問題行動を起こしたりすることもあります。子どもの脳の発達が阻害されるという研究結果もあります。
5-4. 夫の行動がエスカレートする可能性がある
「いつか優しい夫に戻るかも、今は仕事のストレスが多いだけでいつか治まるはず……」と期待して、とにかく耐えているという人も多いと思います。実際そうなれば本当によいことです。一方、こちらの願いとは裏腹に、問題行動がエスカレートする可能性も否定できません。
最初は言葉だけだったのが、いつからか手が出る、などです。DVにはいわゆる「ハネムーン期」と呼ばれる期間があります。急に優しくなったり、謝ったりする期間のことです。DVは、暴力と愛情のサイクルを繰り返しながらエスカレートしていく 、と言われていますので注意してください。
6. 「旦那がすぐ怒るため疲れた」ことを理由に離婚できる?
協議離婚であれば、離婚の理由は問われません。婚姻関係を継続することに夫も限界を感じており、お互いに離婚の意思があれば、離婚届を提出して離婚は成立 します。協議だけでは話しがまとまらなかった場合も、調停を活用して、調停離婚が成立する可能性もあります。
ただ、すぐ怒る配偶者のほうは、自分が家族にどれほどの恐怖を与えているか気づいておらず、家庭がうまくいっていると認識していることも驚くほど多いです。また、家族を自分の所有物のように思っていて、離婚を断固拒否することも珍しくありません。
そうした場合は、離婚判決を求めて裁判を起こすことになります。DVやモラハラが顕著である場合や、別居して数年が経っている場合は、「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条)があるとして、裁判離婚が認められる可能性が高い といえます。
7. すぐ怒る旦那との離婚を考えたときの注意点は?
配偶者がすぐ怒ることを理由に離婚する場合、まずは証拠の確保が重要 です。すぐ怒る配偶者の中には、家庭の外では別人のように礼儀正しく評判が良い人や、社会的地位が高くて尊敬されている人も多いです。
証拠がなければ、周囲の人にも実情を理解してもらうのが大変でしょう。裁判になった場合は証拠が物を言います。キレている録画・録音が取れればベストですし、他には次のようなものが証拠になり得ます。
暴れて物を壊したり、散乱させたりしたときの写真
嫌がらせの貼り紙などの現物、写真
連続電話やLINEなどのスクリーンショット
知人や公的機関に相談した記録、日記 など
離婚原因の証拠だけでなく、財産面や収入の資料も確保しておくとよい でしょう。DV・モラハラの加害者は、夫婦が協力して築いた財産であっても往々にして「俺の金」「俺の物」という意識が強く、財産面の条件でも揉めやすいからです。
そして、別居の方法や時期は慎重に検討してください。すぐ怒る配偶者に「別居します」と事前に宣言するなら、攻撃や束縛が強まって別居自体が阻止される可能性も高い です。また、別居をすると、DVやモラハラの証拠を確保できなくなる可能性も あるため、注意が必要です。弁護士に相談した上で、別居や離婚を進めることをおすすめします。
8. 短気ですぐ怒る旦那との離婚を弁護士に相談するメリット
8-1. DVやモラハラにあたるか判断できる
配偶者の行為が離婚や慰謝料の原因になるかどうかは、証拠を持って弁護士に相談するとよいでしょう。そうすることで、離婚が可能かどうか、慰謝料がもらえる可能性、離婚までにかかる期間など、見通しを立てやすく なります。相談する場合は、離婚、特にDV・モラハラに詳しい弁護士を選んでください。
8-2. 有利な条件で離婚できる可能性が高まる
仮に裁判で争ったらどの程度の条件になりそうか、弁護士に聞いておくと、当事者間で協議する場合でも参考になるでしょう。弁護士に正式に依頼すれば、財産分与や慰謝料・親権など、どの面でも法的に正当な権利を確保できるよう力になってくれます 。また、前述のとおり、別居の仕方が裏目に出ることを防ぐこともできます。
8-3. 夫との交渉をすべて任せられる
すぐ怒る夫と直接交渉するのは、精神的な負担もかなり大きいです。対等な交渉は成り立たず、気付けば相手の言い分にほとんど従っていた、ということも起こり得ます。専門家である弁護士に交渉を任せれば、精神的負担は軽減され、別居後・離婚後に向けた実生活の構築に集中しやすくなります。
別居前から弁護士に依頼しておけば、別居直後から弁護士が夫との交渉の窓口になってくれるため、夫が実家等に押し掛けるなどのリスクも減らすこともできます。
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9. すぐ怒る旦那についてよくある質問
10. まとめ すぐ怒る旦那と離婚や別居をするのも一つの選択肢
夫がすぐに怒る原因は、生まれ育った家庭環境や自尊心、ストレスなど様々な要因が考えられます。夫に対して愛情があり、変わってほしい気持ちがある場合には、第三者への相談や医療機関の受診も検討すべきです。
離婚を考える場合は、まずは別居をして、自分や子どもの安全を確保してから、離婚を進めることをおすすめ します。ただし、一方的な別居や子の連れ去りは、離婚時に不利な要因となる可能性があるため、注意が必要です。離婚や別居を考え始めた際は、弁護士に相談 してから進めるようにしましょう。
(記事は2025年1月1日時点の情報に基づいています)