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1. 離婚時に家を売却するうえでチェックすべき3つのポイント
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1-1. 家の名義は単独名義か共有名義か
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1-2. 住宅ローンの名義と残債額
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1-3. 自分は連帯保証人・連帯債務者になっているか
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2. 離婚時に家を売却するタイミング|離婚の前か後か?
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2-1. 離婚「前」に家を売却する場合
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2-2. 離婚「後」に家を売却する場合
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3. 離婚時に家を売却する方法
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3-1. 仲介売却
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3-2. 業者買取
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3-3. 任意売却(オーバーローンで家が売れない場合)
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4. 離婚時の家売却トラブルは「公正証書」で未然に防ぐ
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5. 離婚で家を売却する際にかかる費用
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5-1. 売却にかかる主な費用
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5-2. 利益が出た場合にかかる譲渡所得税
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6. 離婚を機に自宅を売却する際によくある質問
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7. まとめ|離婚後のトラブルを防ぐために早めの査定を
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1. 離婚時に家を売却するうえでチェックすべき3つのポイント
離婚時に家を売却する場合は、後のトラブルを未然に防ぐためにも、まずは権利関係や住宅ローンの契約内容について正確に把握しておくことが極めて重要です。ここからは、離婚時に家を売却するうえでチェックすべきポイントをご紹介します。
1-1. 家の名義は単独名義か共有名義か
離婚時に家を売却する際は、まず家の名義が「単独名義」か「共有名義」かどうか確認しましょう。家を売却できる権利があるのは、その家の登記簿上の名義人のみです。
家の名義がどちらか一方の単独名義である場合、名義人は、自身の判断で売却契約を結ぶことが法律上可能です。しかし、その家が婚姻期間中に夫婦で築いた財産(共有財産)である場合、独断で売却すると財産分与の際にトラブルになったり、損害賠償を請求されたりするリスクがあります。そのため、単独名義であっても、事前に夫婦間で話し合い、合意形成を図ることが重要です。
夫婦の共有名義の家を売却する場合は、夫婦双方の合意が必要になります。共有名義の家全体の売却は「変更行為(民法251条)」にあたるため、共有者全員の同意が不可欠です。
「相手が売却に反対している」「相手が行方不明などで意思確認ができない」といった理由で合意形成ができない場合、家全体の売却手続きは進められません。
家の名義があいまいなまま離婚すると、売却を考えたときに元配偶者に連絡を取らなければならないため、将来的に手続きが停滞するリスクがあります。そのため、まずは権利関係を正確に把握しておくことが大切です。
家の名義人は、法務局で取得できる登記事項証明書(登記簿謄本)の権利部(甲区)に記載されています。登記事項証明書(登記簿謄本)は全国の法務局から取得可能で、取得方法は窓口・郵送・オンラインの3種類あります。
1-2. 住宅ローンの名義と残債額
家の住宅ローンが残っている場合は、住宅ローンの名義と残債額も忘れずに確認しておきましょう。住宅ローンが残っている家を売却するには、原則として住宅ローンを完済し、金融機関に抵当権を抹消してもらう必要があります。
住宅ローンの残債は、離婚した後も引き続き住宅ローンの名義人が返済を続けていくことになります。家の名義人と住宅ローンの名義人は必ずしも一致するとは限らないため、住宅ローンを契約した際に交わした金銭消費貸借契約書を確認し、誰に返済責任があるのか正確に把握しておくことが重要です。
また、離婚時に住宅ローンが残っている家を売却する際は、家の売却価格が残債を上回るアンダーローンか、残債を下回るオーバーローンかによって、売却時や財産分与時の対応が大きく異なります。
アンダーローンであれば、家の売却代金のみで住宅ローンを完済できるため、抵当権を抹消できます。家の名義人とローンの名義人の同意があれば、売却手続きをスムーズに進められます。
住宅ローンを完済した後も手元に現金が残る可能性が高いため、財産分与の協議も円滑に進みやすく、1円単位で公平に分配することもできます。
一方、オーバーローンの場合は、家の売却代金のみでは住宅ローンを完済できないため、自己資金による不足分の補填が必要になります。自己資金の用意が難しい場合は、原則として通常の売却手続きを進めることは困難です。
住宅ローンの返済が滞ってしまうと最終的には競売にかけられてしまうため、将来的なリスクを考慮したうえで財産分与を慎重に進めることが大切です。
なお、オーバーローンで売却益が出ない家は、資産価値がゼロ(またはマイナス)とみなされるため、原則として家そのものを受け取る側が住宅ローンも引き受ける形で処理され、金銭的な分与は発生しないケースが一般的です。
そのため、財産分与の協議において「家を売却したと想定して、売却代金の一部を分けてほしい」といった要求は、相手の合意がない限り認められないのが一般的です。
このように、残債額が売却価格を上回るか下回るかによって、売却の可否や財産分与の進め方が異なってくるため、銀行から郵送される残高証明書やウェブサイトのマイページなどで残債額を正確に把握しておきましょう。
1-3. 自分は連帯保証人・連帯債務者になっているか
住宅ローンの返済が終わっていない場合は、自分が連帯保証人・連帯債務者になっているかの確認も不可欠です。連帯保証人・連帯債務者については、住宅ローンを契約した際に交わした金銭消費貸借契約書で確認できます。
自分が連帯保証人・連帯債務者となるケースとしては、主に以下の3つが挙げられます。
自分が連帯保証人や連帯債務者となっている場合、離婚して家族関係を解消したとしても、住宅ローンを完済しない限り、連帯保証人・連帯債務者としての義務は原則として免除されません。
もし、連帯保証人・連帯債務者となったまま離婚し、その後に主債務者が住宅ローンの返済を滞納すれば、自分が一括返済の請求を受けることになります。
連帯保証人・連帯債務者には、「先に主債務者へ請求してほしい(催告の抗弁権)」「先に主債務者の財産を差し押さえてほしい(検索の抗弁権)」と反論する権利が認められていません。そのため、金融機関からの請求には必ず応じる必要があります。
連帯保証・連帯債務の関係を解消しないまま離婚すると、相手の不払いによって離婚後の人生設計が狂わされるリスクが伴うため、特に離婚後に住宅ローンの返済を継続する場合は注意が必要です。
2. 離婚時に家を売却するタイミング|離婚の前か後か?
離婚時に家を売却して財産分与する場合、家を売却するタイミングは離婚前でも離婚後でも基本的には問題ありません。
しかし、離婚前と後ではそれぞれメリットやデメリットが異なるため、それらを把握したうえで夫婦に合った適切なタイミングを選択することが大切です。
2-1. 離婚「前」に家を売却する場合
離婚前に家を売却するメリットとしては、主に以下の2つが挙げられます。
売却手続きや財産分与がスムーズに進みやすい
離婚後の面倒なやり取りやトラブルのリスクから解放される
離婚に伴う家の売却手続きをスムーズに進めるには、相手の協力が不可欠です。離婚が成立した後は元配偶者と連絡を取り合うのが難しくなる傾向にあるため、「売却したいのに同意が得られない」「売却手続きが進められない」といった問題が起こりやすくなります。
離婚前であれば、「円満に離婚したい」「離婚前に金銭問題を清算しておきたい」といった目的意識が働きやすいため、売却活動に対してお互いの協力が得られやすいでしょう。
財産分与の際も、家の売却代金を含めたうえで財産を折半できるため、公平な分配を実現しやすく、協議にかかる手間も削減しやすくなります。
また、離婚前に家の売却や住宅ローンの返済を済ませておけば、離婚後に連絡を取り合う必要がなくなります。それにより、離婚後に相手の不払いによって一括返済を求められるリスクをなくすことができます。
一方で、離婚前に家を売却することには以下のようなデメリットも存在します。
売り急ぎによる売却価格の下落
贈与税が課されるリスクがある
離婚前はスケジュールに余裕を持って売却活動を行わないと、「早く家を売りたい」という焦りから、必要以上に値下げしてしまったり、相手からの不当な要求をのんでしまったりしてしまうおそれがあります。
本来あれば仲介で相場通りに売れるような物件であっても、数百万円単位で安く手放してしまい、結果として新生活への準備資金を大きく削ってしまうケースも少なくありません。
また、離婚が成立する前に家の売却代金を夫婦で分け合う場合、その配分や時期によっては、離婚に伴う財産分与ではなく単なる夫婦間の贈与としてみなされてしまうリスクがあります。
不動産は数千万円単位の高額な財産であるため、贈与とみなされた場合、基礎控除を超える部分について贈与税が課される可能性があり、結果として想定外の税負担が生じるおそれがあります。以上のメリットやデメリットを踏まえると、離婚前の家の売却は以下のような人に適しています。
家の売却が完了するまで離婚を待てる人
離婚後の元配偶者との接触や金銭トラブルを避けたい人
2-2. 離婚「後」に家を売却する場合
離婚後に家を売却するメリットとしては、主に以下の2つが挙げられます。
家の売却を待たずに離婚を進められる
売却活動に専念できる
離婚後に家を売却することになれば、売却完了を待たずに離婚の手続きを進められるため、離婚前に家を売却する場合と比べて、早期の離婚成立が可能になります。
また、新居への引っ越しや名義変更など離婚に伴う手続きをひと通り終わらせた後、落ち着いた状態で売却活動に取り組めるため、身体的・精神的な負担を軽減できるでしょう。
離婚後であれば、離婚の手続きが一段落した中でじっくりと買い手を探せるため、納得の行く価格や条件で取引を進めやすいというメリットもあります。一方で、離婚後に家を売却することには以下のようなデメリットも存在します。
離婚後も元配偶者とのやり取りが必要になる
将来的なトラブルのリスクや法的責任が残り続ける
家の売却では、売却価格や引き渡し時期の決定、必要書類の準備、売買契約の立ち会いなど、元配偶者の協力が必要な手続きも多くあります。そのため、離婚後も元配偶者との連絡や協議の必要性が出てくる点がデメリットとして挙げられます。
また、離婚後の家の売却では、後になって家を売りたくないと主張されたり、連絡が途絶えたりして売却活動が停滞するケースも珍しくありません。
相手が住宅ローンの名義人で、自分が連帯保証人・連帯債務者となっている場合は、相手の不払いによって金融機関から一括請求を受けるリスクも伴います。
離婚後も元配偶者と関係や法的責任が残り続けることは、新生活をスタートさせている中で精神的に大きな負担となるでしょう。以上のメリットやデメリットを踏まえると、離婚後の家の売却は以下のような人に適しています。
離婚後も元配偶者と接触することに抵抗がない人
家を少しでも高値で売却したい人
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3. 離婚時に家を売却する方法
離婚時に家を売却する方法には、「仲介売却」「業者買取」「任意売却」の3種類があります。ローンの残債額や物件の状態などによって適した売却方法が異なるため、それぞれの特性を正しく理解したうえで、判断することが重要です。
3-1. 仲介売却
仲介売却とは、仲介を依頼した不動産会社に購入希望者を探してもらい、その購入希望者に不動産を売却する方法です。仲介売却の主な買い手は居住目的の一般の個人であるため、市場価格とほぼ同等価格で売却できる可能性があります。
一方で、仲介では買い手を探すための売却活動に労力や時間がかかるほか、買い手が見つからず成約に至らないリスクも考慮しておく必要があります。
売買が成立するまでには3カ月から6カ月程度かかるのが一般的ですが、市場動向や物件によっては売却活動が長期化したり、買い手が見つからなかったりする可能性もあるのです。
このように、仲介売却は、後述する「買取」よりも高値での売却が期待できる一方で、売れ残りのリスクや売却活動に伴う労力の負担が大きいという側面があります。そのため、「労力や時間をかけてでも納得のいく価格で売却したい人」「人気エリアの物件を所有している人」に適しているといえます。
3-2. 業者買取
業者買取とは、買取業者に直接不動産を買い取ってもらう方法です。前述した仲介のような売却活動が必要ない分、スピーディーに取引を進められます。
また、仲介ではなかなか買い手が見つからないような訳あり物件でも、専門の業者であれば現況のままでの買取に対応してもらえるのが特徴です。そのため、売れ残りの心配がほとんどなく、仲介よりも労力や時間をかけずに売却できます。
売却までに要する期間は最短数日から1カ月程度が一般的です。一方、あくまで目安ではありますが、買取での売却価格は市場価格の6割から8割程度に留まります。
なぜなら、買取業者は買い取った物件をリフォーム・リノベーションし、活用・再販することで利益を上げており、それを織り込んだ価格となるためです。
このように、業者買取は売却スピードや確実性に優れている一方で、仲介と比べて売却価格が低くなりやすいため、労力や時間をかけず、スピーディーに売却したい人に向いています。
3-3. 任意売却(オーバーローンで家が売れない場合)
オーバーローンで家の売却代金や自己資金を合わせても住宅ローンが完済できない場合、一般的な仲介売却や業者買取では家を売却できません。このような状況で家を売却する場合は、「任意売却」を選択することになります。
任意売却とは、住宅ローンの滞納やオーバーローンの状況において、金融機関からの同意を得たうえで、一般市場で不動産を売却する方法です。
金融機関と交渉して同意を得られれば、家の売却代金や自己資金で住宅ローンを完済できない状況でも抵当権を抹消してもらえるため、売却活動を進められるようになります。
任意売却の具体的な流れは一般的な仲介売却とほぼ変わりないため、市場価格に近い価格で売却できる可能性があります。ただし、任意売却を進めるにあたっては、以下のような点が金融機関の判断要素となります。
債権者(金融機関)の同意が得られている
連帯保証人の同意が得られている
共有者の同意が得られている(共有名義の場合)
売却後も残債を計画通りに返済していける見込みがある
管理費・修繕積立金の滞納が少ない(マンションの場合)
任意売却後は、売却代金や自己資金では補填できなかった分の残債を返済していくことになります。連帯保証人・連帯債務者としての責任も、住宅ローンを完済するまでは消滅しません。
任意売却は通常の売却よりも手続きが煩雑で難易度が高いため、任意売却に強い弁護士や不動産会社に相談するとよいでしょう。
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4. 離婚時の家売却トラブルは「公正証書」で未然に防ぐ
離婚時に家を売却する際には、後のトラブルを未然に防ぐためにも、離婚協議書は「公正証書」として作成しておくべきです。公正証書とは、公証人がその権限に基づいて作成する公文書のことです。
公正証書は公証役場で公証人が立ち会いのもとで作成され、原本は公証役場で厳重に保管されます。合意内容を公的に証明できるため、将来的に「言った」「言わない」のトラブルを未然に防げるほか、偽造や紛失のリスクも排除できます。
また、私文書よりも高い証拠能力が認められているため、万が一裁判に発展した場合でも証拠として有利に扱われます。
公正証書を作成する際には、「金銭の支払いを守らなかった場合には強制執行を受けても構わない」といった内容の文言である、強制執行認諾文言を含めておきましょう。この文言を盛り込むことで、慰謝料や養育費などの「金銭の支払い」が滞った場合には、裁判を経ず直ちに強制執行を申し立てることが可能になります。
ちなみに、「家を売却すること」や「家を明け渡すこと」といった行為そのものについては、公正証書を作成しても、それだけで強制執行することはできません。しかし、売却代金の分配方法などの金銭的な取り決めについては公正証書の効力が及びます。
5. 離婚で家を売却する際にかかる費用
離婚で家を売却する際には、さまざまな税金や諸費用がかかります。これらの費用は最終的に手元に残る金額(財産分与の対象額)に直結するため、詳細な内訳や相場を把握しておくことが大切です。
5-1. 売却にかかる主な費用
離婚で家を売却する際には、主に以下の費用がかかります。
印紙税とは、契約書や領収書などの課税文書に対して課せられる国税です。家の売却では、売買契約書を作成する際に印紙税がかかります。印紙税は、売買価格に応じた税額分の収入印紙を売買契約書に貼り、割印をする形式で納付します。
仲介手数料は、仲介を依頼した不動産会社を通して売買が成立した際、仲介業務の対価として不動産会社へ支払う費用です。仲介手数料は税抜きの売買価格に応じて変動します。上限額は法律で以下のように定められています。
200万円以下:売買価格×5%+消費税
200万円超から400万円以下の部分:売買価格×4%+消費税
400万円超の部分:売買価格×3%+消費税
実際は売買価格が400万円を超えるケースが多いため、上記の計算を簡略化した以下の「速算式」を用いることが通例です。
売買価格×3%+6万円+消費税
なお、これらはあくまで法律で定められた上限であるため、この範囲内で不動産会社との合意により決定されます。
住宅ローンの残債がある場合は、住宅ローン完済後に抵当権を抹消してもらう際の登記費用がかかります。抵当権抹消の登記費用の内訳は、「登録免許税」「司法書士費用」の2種類です。
登録免許税(登記申請の際に必ず発生する国税)
司法書士費用(登記申請を司法書士に代行してもらう場合に発生する費用)
抵当権抹消の登録免許税は、不動産1個につき1000円かかります。例えば、土地1筆と建物1棟の戸建ての場合、合計で2000円となります。また、司法書士費用は事務所によって異なりますが、1件につき1万円から2万円程度が一般的です。
住宅ローンを繰上返済する場合は、その際に金融機関に支払う事務手数料も発生します。手数料は金融機関や返済方法によって異なりますが、1万円から3万円程度が一般的です。
5-2. 利益が出た場合にかかる譲渡所得税
家の売却によって利益(譲渡所得)が生じた場合は、譲渡所得税を納める必要があります。譲渡所得税とは、不動産の売却益に対して課せられる「所得税」「復興特別所得税」「住民税」の3つの税金の総称です。
譲渡所得税の課税対象となる利益は、以下の計算式で求められます。
家の売却価格 -(家の取得費+売却時にかかった費用)- 特別控除
マイホームを売却した場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3000万円まで控除できる特例があります(居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除の特例)。
計算結果がプラスとなった場合は、その利益に対して譲渡所得税が課されます。納めるべき譲渡所得税は、利益に税率を乗じることで算出可能です。譲渡所得税の税率は、売却した年の1月1日時点での所有期間によって以下のように変わります。
短期譲渡所得(所有期間が5年以下):39.63%(所得税・復興特別所得税:30.63%、住民税:9%)
長期譲渡所得(所有期間が5年超):20.315%(所得税・復興特別所得税:15.315%、住民税:5%)
譲渡所得税の申告は、売却した年の翌年の確定申告期間に行い、納税のタイミングは税金の種類によって異なります。国税である所得税・復興特別所得税は原則として確定申告の期限まで、地方税である住民税は確定申告した年の6月以降に納税します。
売却益が生じたにもかかわらず譲渡所得税の申告を怠ると、延滞税や無申告加算税などのペナルティが課される可能性があるため必ず納税しましょう。
6. 離婚を機に自宅を売却する際によくある質問
「代償分割」を検討してみましょう。相手が家を取得する代わりに、家の評価額から住宅ローン残債などを考慮したうえで算出した金額について、相当額の代償金を支払ってもらうことで、売却せずに財産分与を行う方法です。離婚時に家を売却せずとも公平に財産分与を実現できます。
家が夫婦の共有名義であれば、家庭裁判所に「財産分与調停」を申し立てて解決を図るのが一般的です。なお、離婚後であれば共有物分割請求訴訟という手段も検討できます。
財産的価値がないものとみなされるため、原則として財産分与の対象外となります。「家の売却代金の一部を分けてほしい」「家の所有権が欲しい」と主張しても、相手の合意がない限りは認められません。
売却代金を差し引いた残りの住宅ローンについては、引き続きローンの名義人が返済を続けることになります。
7. まとめ|離婚後のトラブルを防ぐために早めの査定を
離婚に伴う家の売却は、これまでの夫婦生活を清算し、新しい生活をスタートさせるための重要なステップです。離婚後のトラブルを未然に防ぐためにも、権利関係や住宅ローンの契約内容を正確に把握し、離婚時の協議内容は公正証書として残しておきましょう。
また、売却価格が残債を下回るか上回るかによって選択すべき売却方法が変わってくるうえ、財産分与の進め方にも影響を及ぼすため、早めに査定を依頼して物件の市場価値を把握しておくことも重要です。離婚に伴う家の売却で疑問点やトラブルがあれば、早めに不動産会社や離婚問題に強い弁護士に相談するようにしましょう。
(記事は2026年3月1日時点の情報に基づいています)