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1. 不倫カウンセリングとは?|夫婦の不倫問題を相談できる
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1-1. 不倫(浮気)に悩んでいる人が相談できる
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1-2. 不倫カウンセリングで相談できる内容
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2. 不倫カウンセリングでよくある相談事例
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2-1. 相手の不倫を疑っているがどうしたらよいか
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2-2. 再構築を決めたが衝突が絶えずどうしていいのかわからない
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2-3. 不倫の再発防止に自己分析したい
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3. 不倫カウンセリングを受けるメリット5つ
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3-1. 話すことで気持ちを楽にできる
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3-2. 客観的なアドバイスをもらえる
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3-3. 問題解決や夫婦関係の再構築の糸口を見つけられる
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3-4. 自分がどうしたいのか答えが見つかる可能性がある
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3-5. 再発を防げる
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4. 不倫カウンセリングを受けるデメリット3つ
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4-1. カウンセリング費用がかかる
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4-2. 不倫のあらゆる問題が解決するわけではない
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4-3. カウンセラー選びが難しい
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5. 不倫カウンセリングの費用相場
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6. カウンセラーを選ぶ際のポイント3つ
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6-1. 悩みに合ったカウンセラーを探す
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6-2. 相談方法や費用を確認しておく
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6-3. 口コミや評判を確認しておく
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7. 不倫に関わる問題を解決できる相談先
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7-1. 市町村の相談窓口
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7-2. 精神科や心療内科の医師
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7-3. 男女問題に詳しい弁護士
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7-4. 司法書士
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7-5. 探偵など調査会社
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8. 不倫問題を弁護士に相談するメリット
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9. 不倫カウンセリングに関する質問
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10. まとめ 不倫カウンセリングで関係性を再構築する
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1. 不倫カウンセリングとは?|夫婦の不倫問題を相談できる
パートナーの不倫が発覚した際に、即刻離婚に向けた準備に取りかかる人もいれば、修復を望む人もいます。また、どう決断していったらよいのかわからない、という人もいます。
不倫問題と向き合うのはほとんどの人にとって初めての経験であり、つらく、ショッキングなものです。なぜこんなことが起きているのか理解できず相手を責め過ぎてしまうこともあれば、自分が悪かったのかと落ち込み過ぎてしまうこともあります。修復を願いつつも、あふれる感情と混乱の中では、何が効果的で、何が逆効果なのかといったことが整理できず、取り返しのつかないほどにこじれてしまうこともあるでしょう。発覚から数年経過し、わだかまりが大きく衝突が絶えない夫婦や、フラッシュバックがひどいという人もいます。
不倫カウンセリングでは、不倫問題に絡むさまざまな相談を受けています。誰にも話せない状況で苦しみが大きくなっている場合には、第三者に話をするだけで楽になっていくようなケースもありますし、不倫の疑いを持った段階から数多くの臨床例や考察に基づいた助言ができます。また、修復に取り組む夫婦の行き詰まりに利用する人も多く、不倫した(している)側の「繰り返したくない」という気持ちへのサポートも行っています。
夫婦関係の問題を取り扱うカウンセラーが実施しているケースが多く、臨床心理士や公認心理師といった有資格者が実施している場合もあります。
1-1. 不倫(浮気)に悩んでいる人が相談できる
夫婦そろっての取り組みはもちろん、いま「パートナーに不倫されているかもしれない」と悩んでいる人、また、自分が不倫している(していた)側の人も相談できます。
1-2. 不倫カウンセリングで相談できる内容
不倫に関わるさまざまなことを相談できます。
【不倫された側の主な相談内容】
・不倫されているように思うが何から始めればよいか
・不倫の事実確認の際の反応や態度に失望し、傷ついた
・現在も信頼できず再発が怖い
・自分が相手を許せないことがつらい
・相手にきちんと反省や自己分析をしてほしい
【不倫した側の主な相談内容】
・パートナーのフラッシュバックにどう付き合ったらよいのかわからない
・再発しないようにしたい
・不倫に至る理由となった夫婦関係を改善したい
・傷つけたパートナーを癒してほしい
また両方の立場から、離婚を進めたいという希望を承るケースもあります。離婚できるか、資産分与はどうするかといった領域については、弁護士への相談になるので併用されているケースも多いです。カウンセラーとしては、夫婦の間に入って、いまの感情や希望を整理してわだかまりをほぐし、ときには子どもへの影響など総合的にみて、どちら側の代理人でもない立場で話し合いに立ち会い、調整や気持ちのケアを行う存在として相談を受けています。
2. 不倫カウンセリングでよくある相談事例
不倫に関する相談では、不倫をされた側や不倫した側、夫側や妻側などさまざまな立場の人が相談に訪れます。ここでは、筆者の経験を元によくある相談事例を紹介します。
2-1. 相手の不倫を疑っているがどうしたらよいか
夫婦関係があまり良い状態でないと感じていたところにパートナーから離婚したいと切り出された。しかし、どうも夫婦二人の問題だけでなく、パートナーには他に意中の人がいるのではないかと疑いがあり、何から話し合いや行動を進めればよいのかわからない……という相談は、夫側・妻側いずれの立場からもあります。
こういった場合は実際に不倫されていることもあります。そして、不倫している側が「離婚するつもりはまったくない」「発覚したときにはすぐに謝罪し相手とは縁も切る」といったケースもあれば、反対に、気持ち自体が離れてしまっており誠実な対応を得られない場合もあります。どのケースでも、状況と相手の現在の感情などを整理・想定しながら、相談者本人の希望を整理し、選択肢を探ります。再構築を強く希望する場合には、感情的に責めすぎることは逆効果になることもありますし、とはいえやり場のない気持ちをどうケアするのか、カウンセラーと共に探ります。
2-2. 再構築を決めたが衝突が絶えずどうしていいのかわからない
「不倫発覚から数年が経ち、再構築を決め進んできたが、定期的に感情が爆発してしまう」「ずっと責められ続けていてつらい」といった夫婦の相談も多くあります。
再構築を決めたとなれば、再発の不安は解消しているのかどうか、ある程度の手立ては打ってあるのかという確認から、いまの気持ちの向き合い方や話の聴き方、ケアの仕方などを夫婦で見直していきます。
再構築の過程では、まだまだわかってもらえていない辛い気持ちがあると思うからこそ責め過ぎてしまうこともあります。カウンセリングでは、深く話す場を区切って持つことで、日常では穏やかに過ごす時間を増やすこともできます。不倫問題とは関係ないように感じられる夫婦間の問題や、過去のわだかまりについても向き合っていくことで本質的な問題にたどり着いたり、向き合い続けてくれているという姿勢そのものが安心感につながったりするケースもあります。
2-3. 不倫の再発防止に自己分析したい
不倫の最中はドーパミンやアドレナリンといった脳内物質が作用してか、なかなか自分から不倫をやめたいんだといった相談を受けることはありませんが、パートナーを深く傷つけてしまったと気付いてから、二度と同じようなことは繰り返したくない、自分がどんな心理状態だったのか分析しておきたいという相談を受けることがあります。
カウンセリングでは、幼少期からのパターンや自己評価、承認欲求、ストレス状況と、夫婦関係の状況をさまざまな角度から振り返り、観念や認知を見つめ直していきます。本人も意識の向け方が変わるだけでなく、パートナーにとっても内省し続けてくれているんだという安心感につながる面があります。
3. 不倫カウンセリングを受けるメリット5つ
大きなショックを受けつつも人生の選択をしていくべき「不倫問題を乗り越えていく」というプロセスにおいて、現在の人間関係に負担をかけることなく話せる相手となり、客観的かつ多くの臨床例に基づく心のケアやアドバイスを受け取ることができるのがカウンセリングの主な利点です。メリットについて、もう少し詳しく解説します。
3-1. 話すことで気持ちを楽にできる
不倫を疑っている期間や発覚後には、興奮状態になることもあれば、ひどく落ち込むことや怒りが大きくなることもあり、感情は乱急降下します。再構築したいのか、離婚したいのかという気持ちも日替わりになったりと考えがまとまらなかったり、混乱したりする時間もありますが、まずは話せる相手が必要です。話すことで楽になったり、考えや感情が整理されたりして、方向性を決めていけるものです。
周囲の人間関係で大きな利害関係なく話を聴いてくれる相手がいれば幸運ですが、さまざまな事情で誰にも話せないと感じるときにはカウンセリングの場もおすすめです。両親や義両親を相談先にすると、やはり自分の子の味方であったり、期待する反応が得られなかったりすることも多く、さらに悩み事が増えるケースを多く見受けられます。仲の良い知人であっても相手方にとって負担が大きくなることもあるため、関係のない第三者として、臨床例をもつカウンセラーを話す相手に選ぶことは、メリットに挙げられます。
3-2. 客観的なアドバイスをもらえる
結婚観や倫理観、感情の感じ方や表現方法も個人差があり、夫婦間でもズレや理解・受容が難しいことがたくさんあります。しかし、パートナーからの言葉は聞けなくなっているが、専門家からのアドバイスは受け取りやすいということもあるでしょう。
本やネットからの情報収集もとても有効ですが、自分の思いがけないフィルターがかかった情報収集になっていることもあるため、個別の事案としてさまざまな角度から考えや気持ちを深掘りしてもらえたり、アドバイスを受け取れたりすることはカウンセリングならではの長所です。
3-3. 問題解決や夫婦関係の再構築の糸口を見つけられる
「こんなにつらい感情が続くのであれば、再構築は選択できそうにもない」と感じている場合にも、改めて深い感情を伴った謝罪があれば、前に進めそうだと感じられることがあります。また、不倫問題以前の夫婦間にあった不満や問題に目を向けられ始めることで関係性が動き始めたりします。
当事者だけでは行き詰まりを感じているときには、第三者による直接的なアプローチや介入が必要となるでしょう。カウンセラーは双方の納得感や感情のケアに配慮しながら間に入ることのできる存在です。
3-4. 自分がどうしたいのか答えが見つかる可能性がある
専門家の助言とともに自分の心と深く向き合うことや、できるだけの対話を試みたうえで、ようやく見えてくる意見もあります。また、答えが見つからない中での一定期間の有効な過ごし方の提案も受けられます。
3-5. 再発を防げる
不倫は繰り返すとも言われますが、そうでないケースにも多く立ち会っています。再発防止は継続的で深い内省と夫婦間の対話が鍵になります。しんどいプロセスもありますから、カウンセラーを伴走者としてペース配分できることもメリットです。
4. 不倫カウンセリングを受けるデメリット3つ
不倫カウンセリングにはデメリットもあります。カウンセリングを検討するときは、費用やカウンセラーとの相性などの懸念点をクリアできるかどうか確認しましょう。
4-1. カウンセリング費用がかかる
カウンセリング費用は保険適応がなく、実費となります。効果的な回数は状況により異なりますが、一度きりでないことの方が多いため、予算の想定が必要です。
4-2. 不倫のあらゆる問題が解決するわけではない
夫婦の方向性があまりに合わない場合や、一方がまったく協力的でない場合、自分は変わりたくないが相手だけに非を認めさせたい場合などは、主体性が大切となるカウンセリングにおいてはあまり効果がみられません。
4-3. カウンセラー選びが難しい
カウンセラーの経験値や技量、相性も大切です。つらい気持ちを少しでもわかってもらえた、受け止めてもらえたと感じられないと、つらい中での話し合いを続けたいとは思えません。日本では臨床数のあるカウンセラーが少ないため、カウンセラー探しが難しい点がデメリットのひとつです。

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5. 不倫カウンセリングの費用相場
不倫カウンセリングは、「対面」「オンライン」「電話」といった方法があり、事業者によって異なりますが、相場感としては1時間1万円程度です。
不倫カウンセリングの場合は、「単発で気持ちの整理を」「状況に対してピンポイントなアドバイスが欲しい」といったようなケース以外は、複数回の取り組みになることが多くあります。ケースによりさまざまではありますが、筆者がよく受けるケースは、対面・2時間・4回程度ですので、そちらを参考目安にしてもよいかと思います。
6. カウンセラーを選ぶ際のポイント3つ
日本では夫婦の問題を扱うカウンセラーや、不倫問題を夫婦揃って受けているカウンセリング自体がとても少ないため、まずは、「不倫問題」を数多く扱っているカウンセラーかどうかが重要です。また、対面ならばエリア内で探す点も難しさにはなります。以下では、カウンセラーを選ぶ際のポイントを解説します。
6-1. 悩みに合ったカウンセラーを探す
離婚したいと強く考えているのか、再構築の対話をする場が欲しいと感じているのか、不倫した側の個人カウンセリングを考えているのかなど、現在の悩みに合ったカウンセラーを探すことが大切です。カウンセラーが特定分野を扱っている場合もあるので、公式サイトなどで考え方や取り扱いジャンルをよく確認しましょう。
6-2. 相談方法や費用を確認しておく
現在は、対面やオンライン、電話、メールなどのテキストと相談方法がいくつかあり、どのスタイルを希望するのかと、各費用を確認しておきましょう。カウンセラーによっても費用がさまざま異なります。
対面の場合も、カウンセリングルームがある場合と、レンタルスペースやカフェなどのオープンスペースを利用する場合、別途費用がかかる場合などがあります。
6-3. 口コミや評判を確認しておく
口コミや評判が出ている場合は確認しておきましょう。センシティブな分野なので利用者情報がないことも多いのですが、公式サイトの情報などを基に信頼関係が結べそうか、という点で目を通しておきましょう。
7. 不倫に関わる問題を解決できる相談先
カウンセリングのほかにも、不倫問題を解決に導くための相談先があります。相談したい内容や自分の状況に合わせて相談先を検討しましょう。
7-1. 市町村の相談窓口
離婚後の生活に不安がある場合や、受けられる支援の確認などは市町村の窓口へ確認しておきましょう。時間が限られますが、無料の弁護士相談が受けられる場合もあります。
また、女性側の不倫がきっかけで起きやすい問題として、DV被害にあうこともあります。たとえ不倫がきっかけでDV(家庭内暴力)があったとしても、受容されなければいけない環境などはありません。早期に対応が必要ですから、この点も行政設置の相談窓口を利用しましょう。
7-2. 精神科や心療内科の医師
不倫のショックから抑うつ状態になってしまう人もいます。パニック症状や不眠が続く人も少なくありません。根本問題の解決が大切ですが、一時的に薬で心身の状態を整えることが必要な場合もあります。強い不調を感じている場合は、医師に相談しましょう。
7-3. 男女問題に詳しい弁護士
離婚や慰謝料請求を考えている場合などは、離婚問題や男女問題に詳しい弁護士が相談先となります。相手方と直接やりとりせずに済み、心理的な負担が軽減できる利点があります。財産分与、親権を取りたいといったことに関しても併せて相談が可能です。

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7-4. 司法書士
誓約書などを公正証書として作成したい場合で、夫婦間で合意が取れている場合、司法書士が相談先となるケースもあります。
7-5. 探偵など調査会社
離婚の意思が固い場合は、相手の不倫の証拠を確かなものにするために調査会社などの利用を検討される場合もあるでしょう。逆に、再構築の意思が強い場合は、調査会社を利用されたということが、反発感情を生んだり再構築の妨げになったりすることもありますので、利用のタイミングや、証拠情報の伝え方などをよく検討する必要があります。
8. 不倫問題を弁護士に相談するメリット
カウンセラーは法的な問題を解決できません。離婚や慰謝料請求といった具体的な行動を起こしたいのであれば、弁護士への相談が近道となるケースもあります。
弁護士であれば、離婚・慰謝料請求をはじめ離婚の条件に関するアドバイスから法的な諸手続きまで一貫してサポートを受けられます。疑問や不安が解消され、選択肢をクリアにすることができますし、ときには行き過ぎた感情を鎮めることにもつながります。間に入ったり、感情のケアをしたりする不倫カウンセリングの役割とは異なるため、併用する人もいます。
9. 不倫カウンセリングに関する質問
カウンセリングを通して、関係修復の可能性を大きく拡大できます。ただし、両者の対話の場でもあるため、一方に離婚意思が強い場合や関係改善の意欲がみられない場合、修復の難しさが明らかになることもあります。
カウンセリングは、おひとりや、それぞれで取り組むことも可能です。希望するゴールが異なる場合にもそれらが変容できるように進めることにも、相手の状況を受け入れて新たな形を創造することにも役立てられます。
事業者によって定義が異なる場合があるかもしれませんが、基本的に同じものと考えてよいかと思います。なお、筆者が提供している「夫婦カウンセリング」のように、入口でメニューを分けていない事業者もあります。
こちらも事業者によって考え方はさまざまで、共通の定義がなされているわけではありませんが、離婚を目的とする専門カウンセリングがあります。離婚の意思が固く希望する条件での離婚成立を目指す際には、離婚に特化した取り組みができ、離婚成立の臨床数も多いカウンセラーに相談することができます。
不倫カウンセリングの中でも、再構築を前提としたものと問題全般を扱うカウンセラーがいますので、事業者ごとのスタンスを確認することが大事です。
10. まとめ 不倫カウンセリングで関係性を再構築する
不倫カウンセリングとは、不倫が夫婦にもたらした衝撃から少しでも回復し、望む未来や関係性を構築していくための内省や対話、心のケアの場です。不倫問題と向き合うときは、深く傷つき感情的になることがあって当然なのですが、感情のままに想いをぶつけ過ぎては望む関係性への障壁となってしまうこともあります。
同時に、言いたいことがまったく言えていない状況も健全ではありません。夫婦関係は、ただの契約事項だけではなく、男女関係であり日常です。有責配偶者側の気持ちも折れてしまっては、事態は悪くなる一方なのです。自分たちがより俯瞰的に話せる場としても、専門家のサポートを受けられる場所としても、不倫問題にぶつかった際にはカウンセリングを選択肢に入れてみてください。
(記事は2025年8月1日時点の情報に基づいています)