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離婚について親に相談してもよい? 親が夫婦関係に介入するリスク

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離婚について親に相談するかどうかは、親の性格などを考慮した上で判断しましょう(c)Getty Images
離婚を考えている場合、状況によっては親に相談した方がよいケースもあります。自分だけでは判断が難しいとき、精神的に辛いとき、離婚後の援助をお願いしたいときなどには、親への相談も検討してください。ただし、親に相談しないほうがよいケースや、相談するリスクもあるので、状況に応じて判断しましょう。離婚問題を親に相談するメリットや適切なタイミングなどについて弁護士が解説します。
目 次
  • 1. 離婚は親に相談すべき?
  • 2. 離婚を親に相談するメリット
  • 2-1. 自分の味方になってくれる
  • 2-2. 将来を見据えた冷静なアドバイスを受けられる
  • 2-3. 離婚後に援助してもらいやすくなる
  • 3. 離婚を親に相談するデメリット
  • 3-1. 予想以上に強く反対されることがある
  • 3-2. 配偶者へ勝手に連絡され、離婚協議がこじれることがある
  • 4. 離婚について親に相談してよいケース
  • 4-1. 自分だけでは離婚すべきかどうか判断できない場合
  • 4-2. 精神的に辛い場合
  • 4-3. 離婚後の援助を頼みたい場合
  • 5. 離婚を親に相談するのに適切なタイミング
  • 6. 離婚協議へ親を同席させてもいい?
  • 7. 離婚を親に相談する際の注意点
  • 7-1. 強い介入が予想される場合は、相談しない方がいい
  • 7-2. 親の意見に振り回されず、自分で決断する
  • 7-3. 親の意見を配偶者に伝える際には、伝え方に配慮する
  • 8. 離婚を親に相談することに関する質問
  • 9. まとめ 親に相談して離婚協議がこじれないように注意しましょう

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1. 離婚は親に相談すべき?

離婚は本人同士の問題なので、基本的には本人の判断で決断すべき です。しかし、自分だけでは判断が難しいときや、離婚後に親の援助を受けたい場合などには、親にも事前に相談した方がよいでしょう。

その一方で、予想以上に強く反対されたり、勝手に介入されて離婚協議がこじれたりするなど、親への相談はリスクもあります 。離婚について親に相談するかどうかは、自分が置かれている状況や、親の性格などを総合的に考慮して判断しましょう。

2. 離婚を親に相談するメリット

離婚を親に相談するメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

2-1. 自分の味方になってくれる

離婚協議では、配偶者から非難されたり、理不尽な離婚条件を提示されたりして、精神的に辛くなってしまうこともあるかと思います。そんなときに親へ相談すれば、自分の味方となって親身に話を聞いてくれるでしょう。親の存在が精神的な支えとなって、離婚に関するストレスが軽くなるのも相談するメリットの一つ です。

2-2. 将来を見据えた冷静なアドバイスを受けられる

親は人生の先輩として、自分よりも豊富な知見を持っていることが多いです。離婚後は、経済的な面や家事・育児などで、離婚前よりも厳しい状況に置かれるかもしれません。自分だけでは想像できなかったようなトラブルが離婚後に発生し、対処に困ってしまうこともあり得ます。

事前に親へ相談すれば、離婚後にどんなことが起こるのか、お金はどのくらい必要か、将来への準備は何をすべきなのかなどについて、親身になってアドバイスしてもらえる でしょう。将来を見据えた冷静なアドバイスを受けられる点は、離婚を親に相談することの大きなメリットです。

2-3. 離婚後に援助してもらいやすくなる

離婚後、すぐに経済的に自立することが難しい場合や、家事や育児がワンオペになってしまう場合などには、親の援助が必要になることもある でしょう。

離婚後に親の援助を受けるためには、離婚成立前から親に相談して協力をお願いしておくことが望ましいです。親が反対している状況で離婚すると、スムーズに援助を受けられない可能性があるので注意が必要です。

3. 離婚を親に相談するデメリット

離婚を親に相談することには、以下のようなデメリットがあります。

3-1. 予想以上に強く反対されることがある

離婚に賛成してくれると思って親に相談したところ、予想以上に強く反対されるケースもあるでしょう。味方になってくれると思っていた親からも批判されると、ただでさえ離婚協議で疲れているのに、さらに辛くなってしまいます。

3-2. 配偶者へ勝手に連絡され、離婚協議がこじれることがある

親の「我が子を守りたい」という思いが強すぎると、離婚の相談をした後に、親が勝手に配偶者に連絡してしまうケースがあります。

離婚は夫婦同士の問題なので、話し合いは基本的に夫婦だけで進めることが望ましいです。離婚協議に親が介入すると、配偶者の態度が頑なになって、離婚の話し合いがスムーズに進まなくなる可能性 があります。

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4. 離婚について親に相談してよいケース

以下のような状況の場合、親に相談してアドバイスを得たほうがよいでしょう。

  • 自分だけでは離婚すべきかどうか判断できない場合

  • 精神的に辛い場合

  • 離婚後の援助を頼みたい場合

離婚は精神的にも大きな負担がかかります。ひとりで悩まずに、身近な人に相談してください。

4-1. 自分だけでは離婚すべきかどうか判断できない場合

そもそも離婚すべきか迷っている場合は、自分だけで考え続けていても、100%納得できる結論にはなかなかたどり着きません。そんなときは、親に相談してみるとよいでしょう。

自分とは異なる視点からのアドバイスを受けることで、自分の状況を客観的に見つめ直すことができます 。そうすれば、離婚した方がいいかをより適切に判断できるでしょう。

4-2. 精神的に辛い場合

離婚について配偶者と話し合うことに精神的な辛さを感じている場合は、親に相談することをおすすめします。

配偶者から厳しく批判されている場合や、不合理な離婚条件を提示されている場合にも、親に相談すれば一緒に怒ってもらえたり、慰めてもらえたりする でしょう。親が味方であることを感じられると、離婚手続きを進めるに当たって心が折れにくくなります。

4-3. 離婚後の援助を頼みたい場合

親の援助を受けられれば、離婚が成立した後の生活がかなり楽になります。例えば、収入が十分でない場合は、しばらくの間、実家に住ませてもらったり、仕送りをしてもらったりすることが考えられます 。家事や子育ての負担が重い場合は、時々実家に手伝ってもらえるとかなり助かるでしょう。

このような形で、離婚後の援助をお願いしたい場合は、事前に親へ相談しておきましょう。親の理解を得たうえで離婚を成立させれば、スムーズに援助を受けることができます。

5. 離婚を親に相談するのに適切なタイミング

離婚を親に相談するタイミングは、離婚協議の状況や親の性格などを踏まえて総合的に判断すべきです。離婚後に親の援助を受けたい場合は、遅くとも離婚する可能性が高くなったタイミングで親に相談しておきましょう。親としても、離婚後の援助に向けて十分な準備期間を設けることができます。

ただし、あまりにも早い段階で親に相談すると、自分自身で離婚を決断するのが難しくなる可能性があります。親の性格によっては、離婚協議に介入されて深刻なトラブルに発展することもあり得ます。

このようなリスクが心配な場合は、離婚協議がある程度まとまった段階で親に相談するのがよい でしょう。その一方で、配偶者と話し合うのが辛いなど、強いストレスを抱えている場合は、早い段階から親に相談することも検討すべきです。自分の心が折れてしまう前に、親に相談して精神的なサポートを受けましょう。

6. 離婚協議へ親を同席させてもいい?

離婚協議には、親が同席するケースもまれに見られます。しかし、離婚は夫婦の問題です。基本的には夫婦だけで話し合いを進めることが望ましい です。親が過度に介入すると、自分の意思で適切に判断するのが難しくなる可能性があります。

ただし、配偶者から強いプレッシャーを受けていて、自分が弱い立場に置かれている場合や、精神的ストレスを感じている場合には、親の同席によって状況が改善することもあります

結局のところ、離婚協議に親を同席させてもいいかどうかは、家庭の状況に応じて個別に判断する必要があります。親を同席させることで離婚協議がよい方向に進みそうであれば、親に同席をお願いしてみましょう。

7. 離婚を親に相談する際の注意点

7-1. 強い介入が予想される場合は、相談しない方がいい

親の性格を考慮して、離婚そのものに強く反対されたり、離婚協議へ過度に介入してきたりしそうな場合は、離婚の相談を控えた方がいいかもしれません。親が介入すると、協議がまとまらずに離婚の成立が長引いてしまう可能性があります

親の強い介入が予想される場合、まずは夫婦だけで話し合い、離婚の結論を出してから親に相談することをおすすめします。

7-2. 親の意見に振り回されず、自分で決断する

離婚するかどうかは、当事者である夫婦が自分たちの意思で決めるべき問題です。たとえ親に反対されたとしても、自分が離婚したいと考えているのであれば、離婚成立に向けて行動すべきでしょう。

相談するとしても、親の意見はあくまで自分で決断するための参考材料 に過ぎません。親の意見に振り回されることなく、人生における重要な決断を自分の意思で行いましょう。

7-3. 親の意見を配偶者に伝える際には、伝え方に配慮する

離婚協議の中で、「親が○○と言っていた」などと配偶者に伝える場合は注意が必要です。配偶者の性格によっては、離婚協議への親の介入を快く思わないケースがある からです。配偶者へいたずらに不快感を与えてしまうと、離婚協議がこじれる可能性があります。

繰り返し述べているとおり、離婚は当事者である夫婦が、自分たちで決断すべき問題です。親の意見を参考にするとしても、それを自分の中で消化したうえで、自分の意見として配偶者に伝えましょう 。「親が○○と言っていた」と伝えるのではなく、「自分は○○と考えている」というような伝え方をおすすめします。

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8. 離婚を親に相談することに関する質問

Q. 離婚協議に相手の親が出てくるみたい、どう対処すべき?
離婚協議に相手の親が出てくるとしても、離婚は夫婦間で話し合って決めるべきという基本的な考え方は変わりません。相手の親が同席していても、相手本人との間で誠実に会話をしましょう。その上で、相手の親とも真摯に話をして、自分の考え方を理解してもらえるとベストです。 相手の親に出てきてほしくないなら、まずは夫婦だけで話し合いがしたい旨を伝えましょう。それでも相手の親が無理やり出てこようとする場合は、離婚協議を拒否することや、弁護士に代理で対応してもらうことを検討してください。
Q. 離婚を親に相談する前に、別の人に相談した方がいいですか?
親以外に、離婚の相談ができる人としては弁護士が挙げられます。弁護士には、主に離婚手続きの進め方や、適正な離婚条件などについて相談できます。配偶者が離婚を拒否している場合、離婚条件で揉めている場合などには、弁護士に相談して助言を得た方がよいでしょう。 親と弁護士では、離婚についてサポートできる内容が異なります。離婚の手続きや条件などは弁護士に相談しつつ、離婚後の援助は親に相談するといった形が考えられます。 離婚をスムーズに成立させるためには、弁護士に相談するタイミングは早い方が望ましいです。親に相談する前でも後でも構いませんが、できるだけ早く弁護士に相談してください。

9. まとめ 親に相談して離婚協議がこじれないように注意しましょう

離婚を親に相談すると、将来を見据えた冷静なアドバイスを受けられたり、離婚後に援助してもらいやすくなったりするなどのメリットがあります。その反面、予想以上に強く反対されたり、勝手に離婚協議へ介入されたりするおそれがあるので注意が必要です。

配偶者と離婚したいときは、親以外にも弁護士へ相談することをおすすめ します。弁護士に相談すれば、離婚手続きの進め方や適正な離婚条件の内容などについてアドバイスを受けられます。離婚協議や裁判手続きについて、弁護士に代理人として対応してもらうことも可能です。弁護士に相談することで、スムーズに離婚が成立する可能性も高まります。

(記事は2025年2月1日時点の情報に基づいています)

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