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探偵と弁護士の違いは? 浮気問題はどちらに相談すべき? それぞれができることを解説

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探偵と弁護士のどちらかへの依頼を決めるにあたっては、両者の違いを正確に把握しておかなければなりません(c)Getty Images
配偶者が浮気をしているのではないかと疑った際、探偵に証拠集めなどの仕事を依頼すべきなのか、弁護士に相談すべきなのか、どちらを優先すべきかに悩むケースがあるでしょう。探偵と弁護士のどちらかへの依頼を決めるにあたっては、両者の違いを正確に把握しておかなければなりません。探偵と弁護士の違いと、状況によって相談すべき相手が変わってくる点などについて、弁護士がわかりやすく解説します。
目 次
  • 1. 探偵と弁護士の違い
  • 1-1. 探偵とは
  • 1-2. 弁護士とは
  • 2. 離婚問題は探偵と弁護士のどちらに相談すべき? できることの違いを解説
  • 2-1. 探偵ができること|浮気調査(不倫調査)など
  • 2-2. 弁護士ができること|離婚条件の検討や協議、調停や訴訟など
  • 2-3. 探偵と弁護士の両方に相談したほうがよいケース
  • 3. 離婚問題を探偵と弁護士に相談する際の注意点
  • 3-1. まずは弁護士に相談する
  • 3-2. 依頼費用を事前に確認する
  • 4. 探偵と弁護士に関してよくある質問
  • 5. まとめ 最終的な法的手続きができるのは弁護士だけ

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1. 探偵と弁護士の違い

探偵と弁護士の違いを端的に述べると、探偵の役割は「あなたの依頼に基づいて証拠を集めること」、弁護士の役割は「あなたの依頼により代理人として法的手続きを行うこと」 です。

1-1. 探偵とは

探偵とは、他人の依頼を受けて、特定の人の所在や行動について調査を進め、その調査の結果を依頼者に報告をする業務を行う職業 です。探偵になるために特別な資格はありませんが、探偵業を営むには、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に営業の届出を出す必要があります。

探偵は、面接による聞き込みに加え、尾行や張り込みなどの方法によって調査対象者の行動や行方を調査したり、経済状況や資産、あるいは債務など経済上の信用の判断のもととなる情報を調査 したりします。探偵業務を行うにあたって特別の権限が与えられるわけでははなく、法令で禁止されたり制限されたりしている行為や法的手続きを行うことはできません。

1-2. 弁護士とは

弁護士は、当事者その他関係人の依頼を受けて法律に関する業務全般を取り扱う 専門家です。弁護士になるには、原則として国家試験である司法試験に合格し、司法研修所での修習を終える必要があります。弁護士として活動を行うには、日本弁護士連合会(日弁連)への登録が必須で、各都道府県に設置されている弁護士会のいずれかに所属しなければいけません。

弁護士は依頼者のためにすべての裁判所での手続きにおいて代理人として活動でき、刑事事件においても弁護人として活動できます。このほか、法律相談、交渉、示談、契約書作成などのすべての法律事務を代理人として行えます。

そのため、たとえば探偵に浮気調査を依頼して、聞き込みや尾行、さらには張り込みなどの方法によって浮気の証拠を集めてもらったあと、不倫などの慰謝料請求や離婚請求の手続きを依頼する段階に進んだときに弁護士を頼るのも一つの手 です。

2. 離婚問題は探偵と弁護士のどちらに相談すべき? できることの違いを解説

浮気や離婚に関する問題について、探偵と弁護士では対応できる業務の範囲が異なるため、相談先を使い分けることが大切 です。離婚問題の解決にあたって、それぞれのできることや違いを解説します。

2-1. 探偵ができること|浮気調査(不倫調査)など

探偵ができることは、特定の人の所在や行動についての情報を収集するのを目的に、聞き込みや尾行、張り込みなどを行って実地の調査をし、調査結果を依頼者に報告することです。

よくある事例は浮気調査です。配偶者が浮気しているのではないかと疑っているものの証拠がない場合、探偵に依頼すれば、配偶者を尾行して行動を監視することで、浮気の事実の有無や浮気相手を明らかにできたり、浮気現場の決定的な証拠をつかんだりできる可能性 があります。

調査後、依頼者に交付される調査報告書は、裁判で証拠として提出できます。

2-2. 弁護士ができること|離婚条件の検討や協議、調停や訴訟など

弁護士ができることは、裁判、法律相談、交渉、契約書の作成など法律事務全般です。

離婚に関して言えば、財産分与や慰謝料に加え、婚姻費用や親権、あるいは養育費や面会交流といった離婚条件について、代理人として配偶者と交渉したり、離婚手続きの対応 をしたりします。配偶者との話し合いがまとまらず、調停や裁判になった場合も、代理人として本人の立場から対応 ができます。離婚条件がなかなかまとまらない、配偶者が離婚に同意してくれないなど、当事者同士での解決が難しければ、弁護士に相談したほうがよいでしょう。

2-3. 探偵と弁護士の両方に相談したほうがよいケース

配偶者の浮気を疑っているものの証拠が全くない場合や、証拠を確保したらできるだけ多くの慰謝料を取りたい、離婚手続き全般を弁護士に任せたい場合は、探偵と弁護士の両方に相談したほうがよいと言えます。

手元にあるものが浮気の証拠になるかどうか判断に迷っているなら、まずは離婚案件や男女問題を得意としている弁護士に相談 しましょう。これまで多数の離婚案件や男女トラブルを解決してきた弁護士であれば、その経験値で浮気の証拠になるかどうか、的確なアドバイスが可能です。手元にあるものが浮気の証拠として十分役立つと判断できれば、探偵に依頼する必要がなくなり、出費もかさみません。

手元の証拠だけでは不十分と判断された場合は、探偵への依頼を検討してみましょう。

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3. 離婚問題を探偵と弁護士に相談する際の注意点

離婚問題が生じた場合、探偵と弁護士に相談するにあたって注意すべき点は主に2つあります。

3-1. まずは弁護士に相談する

最初に弁護士へ相談することをお勧め します。配偶者の浮気によって離婚や慰謝料請求を考えているのなら浮気の証拠を集めなければいけませんが、すでに確保しているもので証拠として十分な場合があります。

さらに、弁護士であれば、法的にどのような手順で離婚を進めていくべきか、的確なアドバイスができます。弁護士に相談したうえで、探偵への依頼が必要かどうかを見極める流れが理想です。

弁護士会や各自治体のほか、多くの弁護士事務所では、初回相談を無料で行っているケースがあります。無料相談を活用すれば、無駄な費用をかけずに解決できる可能性があります。

3-2. 依頼費用を事前に確認する

探偵と弁護士のいずれに依頼する場合でも、必ず事前に見積もりをもらって費用を確認することが大切です。探偵にしても弁護士にしても、各事務所によって料金体系が異なります。複数の事務所を比較したうえで依頼先を決めるのが望ましいです。

また、依頼する内容によって料金が増減しますので、自分でできることとプロにお願いしたいことを事前にまとめておくとよいでしょう。

4. 探偵と弁護士に関してよくある質問

Q. 弁護士に依頼すれば浮気調査もしてもらえる?
ほぼすべての弁護士は浮気調査を取り扱っていません。配偶者の浮気を疑っているものの確固たる証拠がない場合は、弁護士だけでなく探偵に依頼する選択肢も考えたほうがよいかもしれません。 なお、メールやLINEなどの履歴や自白などは十分に証拠になり得ます。証拠が十分かどうかは、弁護士に判断を仰いでください。 自分で配偶者を尾行して証拠をつかめばよい、と簡単に考えてしまうかもしれませんが、あまりお勧めできません。尾行を配偶者に知られてしまったら警戒されて浮気の証拠を得られなくなる可能性があります。あわよくば浮気現場に遭遇し、写真や動画が撮れたとしても、証拠として採用できる質の良いものが得られるとは限りません。そうなるとせっかくの苦労が水の泡となってしまいますので、決定的な証拠を確保したいなら探偵に調査を依頼するようにしましょう。
Q. 探偵に弁護士事務所を紹介してもらうことは可能?
探偵に依頼した場合、弁護士を紹介してもらえるケースもありますが、弁護士は自分で探したほうがよいです。紹介先の弁護士が信頼できるか、さらには離婚や男女問題に強い弁護士かどうかもわからないからです。 弁護士は、代理人として離婚の交渉ごとの一切を引き受けてくれる存在です。無事に離婚が成立するまで、何度もコミュニケーションをとって話し合っていかなければいけない、いわば“同志”です。自分の目で確かめて相性が合うかどうかを見極めたうえで、依頼する弁護士を決めたほうがよいでしょう。 仮に探偵から弁護士をつないでもらう可能性がある場合は、紹介料が発生するかを必ず確認しましょう。探偵が依頼者に弁護士を紹介し、その見返りに紹介料として金銭を受け取る行為は違法ですので、そのような探偵には依頼しないよう注意してください。
Q. 弁護士に探偵事務所を紹介してもらうことは可能?
探偵事務所と関係がある弁護士に相談すれば、探偵を紹介してもらえる場合があります。 最近では同じグループ内に探偵事務所と法律事務所を併設しているケースもあります。確実な証拠を確保したあとは弁護士に対応を任せたいと考えている人は、このような相談先を探してみるのもよいかもしれません。

5. まとめ 最終的な法的手続きができるのは弁護士だけ

配偶者の浮気が原因で離婚を考える人の多くは、探偵か弁護士か、どちらに相談すべきか悩む傾向にあります。ただし、探偵と弁護士ができることには違いがあり、最終的な法的手続きができるのは弁護士です。

すでに述べたとおり、配偶者の浮気が疑われる場合などでは、まずは弁護士に相談 することをお勧めします。配偶者の浮気が原因で離婚が選択肢に上がった場合、最終的に当事者同士で解決するのは難しいケースが多いです。感情的になり、相手の顔も見たくないとなった際、代理人として配偶者と慰謝料などの離婚条件に関して交渉ができるのは弁護士だけ です。

浮気の証拠をつかむことに関しては、探偵の力が必要になる場合もあるかもしれません。ただし、アドバイスを弁護士に仰いでから探偵に依頼しても遅くはありません

まずは弁護士に相談すれば、それぞれの事案に応じた効率的で無駄の少ない対応策をアドバイスしてくれるはずです。

(記事は2024年12月1日時点の情報に基づいています)

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