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浮気相手と3人で話し合いをするのはあり? 注意点を弁護士が解説

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浮気相手と3人での話し合いは、感情的な対立やトラブルに発展するリスクがあるため、弁護士を通じて交渉を行うことが望ましいです(c)Getty Images
配偶者の浮気が発覚したとき、浮気の事実を認めさせ、謝罪や慰謝料を要求したいとの気持ちから「浮気相手と3人で話し合いたい」と考える人もいるかもしれません。しかし、浮気相手を交えた3人での話し合いは、感情的な対立やトラブルに発展するリスクがあり、何より精神的な負担も大きなものとなります。浮気相手と3人で話し合うことのメリット・デメリット、話し合いを行う際の注意点を弁護士が解説します。
目 次
  • 1. 夫婦と浮気相手の3人で話し合うべき?
  • 1-1. メリット
  • 1-2. デメリット
  • 2. 浮気相手と3人で話すべき内容
  • 2-1. 浮気の詳細について
  • 2-2. 浮気関係の終了について
  • 2-3. 慰謝料の請求について
  • 3. 浮気相手と3人で話すときに心がけたいこと
  • 3-1. 相手が誠実な態度や言動をするとは限らない
  • 3-2. 何のために集まるのか目的を明確にすること
  • 3-3. 人目につくところで集まること
  • 4. 浮気相手と3人で話す前にすべき準備
  • 4-1. 浮気の決定的な証拠を用意する
  • 4-2. 配偶者から浮気の背景などを聞いておく
  • 4-3. 会話を録音できるようにしておく
  • 4-4. 自分が今後どうしたいのかを考えておく
  • 5. 浮気相手と3人で話す場合に起こりうるトラブルとは?
  • 5-1. 示談交渉がまとまらずに紛糾する
  • 5-2. 新たなトラブルの火種になる
  • 5-3. 慰謝料に関して問題が発生する
  • 6. 浮気相手と3人で話し合う以外の解決策
  • 6-1. 弁護士に依頼し代理人となってもらう
  • 6-2. 書面やメールでやりとりをする
  • 6-3. 裁判所に調停を申し立てる
  • 7. 浮気相手と3人での話し合いに関するよくある質問
  • 8. まとめ 浮気相手と3人での話し合いはデメリットや負担が大きいため弁護士に相談を
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1. 夫婦と浮気相手の3人で話し合うべき?

配偶者の浮気が発覚した場合、浮気相手も交えて3人で話し合いをすることは、不要なトラブルを招く可能性があるため、基本的にはおすすめできません。また、浮気相手には、直接会って話し合ったり、謝罪したりする法的な義務はないため、参加を強制することもできません

以下では、浮気相手を交えた3者で話し合いを行う際のメリットとデメリットを解説します。

1-1. メリット

浮気相手からも話を聞くことで、不倫の事実や問題の全体像を正確に把握できます。また、浮気相手と直接対話することで、誤解の解消や感情の整理の機会になる点もメリットと言えるでしょう。浮気相手が話し合いに応じて素直に謝罪し、今後一切接触しないと約束してくれれば、一定の安心材料となります。

1-2. デメリット

配偶者と浮気相手を交えて話し合いを行うデメリットは、直接対峙することで感情的な衝突が起こりやすくなる点です。また、話し合いが思わぬ方向へ進むリスクもあります。

たとえば、配偶者が浮気相手の肩を持ったり、浮気相手が態度を一変させて開き直ったりする可能性もあります。その結果、謝罪や慰謝料の支払いといった本来の目的が果たせないだけでなく、再び不快な思いをさせられたり、精神的に深く傷ついたりすることもあります

2. 浮気相手と3人で話すべき内容

夫婦と浮気相手の3人で話し合う場合は、慰謝料の請求や今後の関係の断絶など、明確な目的を持って臨むことが重要です。その目的を達成するために、以下のような内容を話し合うとよいでしょう。

  • 浮気の詳細について

  • 浮気関係の終了について

  • 慰謝料の請求について

  • 今後の連絡・接触制限について

以下では、浮気相手と3人で話すべき内容について詳しく解説します。

2-1. 浮気の詳細について

まずは、浮気の詳細を明らかにします。確認するポイントは以下のとおりです。

  • 浮気がいつから始まったのか

  • どのような経緯で出会い、どのように始まったのか

  • 配偶者が既婚者だと知っていたか

浮気の期間や開始された経緯、既婚者であることを知っていたかどうかは、法的責任を問う上で重要なポイントとなるため、しっかりと確認しておきましょう。

2-2. 浮気関係の終了について

配偶者と離婚しない場合は、配偶者と浮気相手の関係解消を確約させる必要があります。さらに、今後一切連絡や接触をしないよう、口頭だけでなく書面での約束を取り付けることが望ましいです。可能であれば、慰謝料の支払いに関する内容も含めた合意書を作成し、接触禁止条項や違反時のペナルティについても明記しておくと、抑止効果が高まります

2-3. 慰謝料の請求について

話し合いでは、浮気の慰謝料について、慰謝料の金額や支払い方法(一括なのか分割なのか)、支払い期限などを具体的に取り決める必要があります。

また、夫婦が離婚しない場合には、浮気相手に「求償権」を放棄させることも重要です。求償権とは、共同で不法行為をした当事者の一方が、自分の責任を超えて慰謝料を支払った場合に、もう片方に負担した慰謝料の一部の支払いを求める権利のことです。

たとえば、浮気相手が慰謝料の全額を支払った場合、後から一部について浮気をした配偶者に負担を求めることができます。夫婦が離婚しない場合、浮気相手が求償権を行使すると、夫婦の家計から支払いをしなければなりません。そのため、示談書や合意書には、慰謝料の金額や支払い方法以外にも、求償権の放棄を明記することがあります。

なお、浮気相手が慰謝料の支払いを拒否したり、求償権の放棄に応じなかったりする場合には、弁護士に相談した方がよいでしょう。

浮気時に求償権が発生する主な流れの図解
浮気時に求償権が発生する主な流れを図解。慰謝料を請求されたCはその一部を浮気相手Bに負担を求めることができる

3. 浮気相手と3人で話すときに心がけたいこと

浮気相手を交えた3人での話し合いでは、相手の態度やその場の流れによって、感情的な対立が激化し、自分自身が傷つくこともあります。目的である謝罪や慰謝料の支払いを確実に得るためには、以下の点を心掛けることが重要です。

3-1. 相手が誠実な態度や言動をするとは限らない

浮気相手に慰謝料を支払ってもらうためには、冷静に話し合いを進める必要があります。しかし、相手が必ずしも誠実に対応してくれるとは限りません。ときには開き直ったり、挑発的な態度を取ったりすることもあります。

相手の挑発に乗ってしまえば、話し合いが成立しないばかりか、浮気相手が慰謝料を支払わずに済むこともあります。相手の予想外の言動にも動じないよう、あらかじめ心の準備をしておきましょう

3-2. 何のために集まるのか目的を明確にすること

浮気相手に対して怒りをぶつけたくなる気持ちは理解できますが、感情的なやりとりでは話し合いがこじれてしまい、謝罪も慰謝料の支払いも得られずに終わる可能性があります。

このような場合、裁判を起こす以外の手段がなくなり、時間や労力、費用の負担が大きくなるリスクも生じます。泣き寝入りしてしまえば、浮気相手だけが得をする結果になってしまうことも考えられます。

だからこそ、事前に「何のために会うのか」「話し合いの場で何を得たいのか」という目的を明確にし、それを見失わないことが何よりも大切です。

3-3. 人目につくところで集まること

浮気相手と話し合いを行う際は、自宅や個室といった閉鎖的な空間は避け、喫茶店など人目のある場所を選ぶのが望ましいです。人目があることで、全員が冷静さを保ちやすくなり、感情的な対立を避けやすくなります

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4. 浮気相手と3人で話す前にすべき準備

浮気相手と3人で話す場合は、以下のような準備をしておくことで、交渉をスムーズに進めることができます。

4-1. 浮気の決定的な証拠を用意する

浮気相手と話し合う際には、浮気の証拠を手元に準備しておくことが最も重要です。証拠が不十分な状態で話し合いを行うと、相手に言い逃れを許したり、証拠を隠滅されたりするリスクが高まります。

浮気の事実を立証できる以下のような証拠を用意しておきましょう。

  • 配偶者が浮気相手とホテルに出入りする際の写真

  • 不倫相手と性行為をしているとわかる写真・動画

  • 肉体関係があることがわかるLINEやメールなどのやり取り

  • 調査会社の浮気の報告書

4-2. 配偶者から浮気の背景などを聞いておく

浮気相手と話し合う前に、配偶者から浮気の経緯や背景を詳しく聞いておき、情報を整理しておくことも大切です。話し合いの場で一から事情を確認しようとすると、時間がかかるうえに混乱することもあります。

また、配偶者と浮気相手の発言に食い違いがあった場合、事前に得ていた情報をもとに矛盾点を的確に指摘できるように準備しておきましょう

4-3. 会話を録音できるようにしておく

スマートフォンなどを使って、話し合いの内容を録音しておくことも有効です。録音しておくことで、認識の相違や、約束の不履行といったトラブルを防ぐことができます。なお、録音を行う際は、トラブルを避けるためにも事前に浮気相手の許可を得た方がよいでしょう。

4-4. 自分が今後どうしたいのかを考えておく

浮気相手と3人で話し合いを行う前に、自分が今後どうしたいのか考えておくことが重要です。配偶者と離婚したいのか、浮気相手から慰謝料を支払ってもらって夫婦関係を継続したいのか、あるいは配偶者と浮気相手を絶縁させるだけでよいのかなど、目的によっても今後自分が取るべき対応や交渉内容は異なります。

また、離婚するかしないかによって、慰謝料の相場や請求方法も変わってきます。目的が曖昧なままでは、話し合いがただの口論に終わってしまう可能性もあるため、「何のために話すのか」を今一度確認しておくことが大切です。

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5. 浮気相手と3人で話す場合に起こりうるトラブルとは?

話し合いでは、予期せぬトラブルが起こることもあります。特に、お互いが感情的になった場合は新たなトラブルに発展するリスクもあります。以下では、浮気相手と3人で話す場合に起こりうるトラブルを解説します。事前に想定して対策を講じておくとよいでしょう。

5-1. 示談交渉がまとまらずに紛糾する

浮気相手と3人で話し合いを行っても、お互いが言いたいことだけを主張し、落としどころが見つからずに交渉がまとまらないことがあります。話し合いで合意を得るには、交渉の進め方に工夫が必要であり、ときには一定の譲歩も求められます。示談交渉をまとめるのが難しい場合は、交渉の専門家である弁護士に進めてもらうのが得策です。

5-2. 新たなトラブルの火種になる

浮気相手と3人での話し合いでは、自分や浮気相手が感情的になることで、話し合いが決裂することも考えられます。特に、配偶者が浮気相手の肩を持つような発言をした場合には、対立が激化し、収拾がつかなくなることもあります。

5-3. 慰謝料に関して問題が発生する

話し合いで、慰謝料の金額について合意が得られず、話がこじれることも少なくありません。交渉によっては、相場よりも低い金額で合意に至ってしまうなど、不利な条件を受け入れてしまうリスクもあります。慰謝料に関する交渉は、弁護士に相談して進めることが望ましいです。

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6. 浮気相手と3人で話し合う以外の解決策

浮気相手との直接対話は、かえってトラブルを招くこともあるため、以下のような方法を検討するとよいでしょう。

・弁護士に依頼し代理人となってもらう
・書面やメールでやりとりをする
・裁判所に調停を申し立てる

6-1. 弁護士に依頼し代理人となってもらう

浮気相手との話し合いは、弁護士を通じて交渉を進めた方がよいでしょう。弁護士に依頼すれば、弁護士が代理で交渉を行うため、浮気相手と直接対峙する精神的な負担が軽減できます。また、法的根拠に基づいた請求が可能となり、浮気相手が応じることも期待できます

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6-2. 書面やメールでやりとりをする

対面で直接話し合えば、感情的になりやすく、精神的な負担も大きなものとなります。そのため、浮気相手との直接の対話を避け、書面やメールで冷静な話し合いを進めるのも有効です。書面やメールによるやり取りは記録が残るため、認識の違いなどから生じるトラブルを防止できるメリットもあります。ただし、自分にとって不利な内容も記録に残るため、やり取りは慎重に行う必要があります

6-3. 裁判所に調停を申し立てる

不倫慰謝料について浮気相手と話し合う方法として、浮気相手の住所地を管轄とする地方裁判所に「慰謝料請求調停」を申し立てるという選択肢もあります。調停では、中立的な立場の調停委員が双方から話を聞き、合意に向けた話し合いをサポートしてくれるため、前向きな解決が期待できます

いきなり裁判を起こすのは心理的なハードルが高いため、まずは調停の申し立てを検討してもよいでしょう。調停は裁判と異なり、調停室という非公開な場で行われますので、プライベートな内容を第三者に知られたくない人にも適しています

ただし、浮気相手が調停に応じるかどうかは相手の判断次第であり、出席を拒否しても浮気相手にペナルティが課されることはありませんので、その点は注意が必要です。

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7. 浮気相手と3人での話し合いに関するよくある質問

Q. 配偶者を交えた3人より浮気相手と2人で話した方がいい?

浮気相手と2人で話すことも可能ですが、相手が嘘をついた場合、後から配偶者との間で食い違いが生じ、かえってトラブルになる可能性があります。また、2人で直接話し合うのは別のトラブルに発展するリスクがあるため注意が必要です。

Q. 浮気相手との話し合いはどこで行えばいい?

浮気相手との話し合いは、公共の場所など人目につき、第三者が見ているような場所を選ぶとよいでしょう。感情的になってしまわないよう、人目がある場所や第三者の立ち会いがある状況が望ましいです。

Q. 配偶者が自分の浮気相手と会いたがっているが拒否できる?

配偶者が自分の浮気相手と会いたがっていても、話し合いの目的が不明確な場合や、精神的負担が大きいと感じる場合には、会うことを拒否することも可能です。それでも、直接の話し合いを希望する場合は、必要に応じて、弁護士に仲介してもらう方法もあります。

Q. 配偶者より浮気相手の方が好きなので、浮気相手の味方をしてもいい?

配偶者と離婚して、今後浮気相手と交際を継続するのであれば、浮気相手の味方をするという選択もあるかもしれません。ただし、浮気相手の味方をする場合は、慰謝料請求をはじめとする法的責任を負うことも十分に理解しておきましょう。

Q. 既婚者同士によるダブル不倫のときは浮気相手とその配偶者も含めた4人で話し合いをしたほうがよい?

ダブル不倫では、不倫した側がそれぞれ慰謝料の支払い義務を負う可能性があり、法的対応が複雑になることが多いです。そのため、弁護士に依頼し、適切な手続きを取ることをおすすめします。

8. まとめ 浮気相手と3人での話し合いはデメリットや負担が大きいため弁護士に相談を

浮気相手と3人での話し合いは、感情的な対立やトラブルに発展するリスクだけでなく、精神的な負担も大きなものとなります。話し合いをまとめるには、目的を明確にし、冷静な対応や事前準備が重要です。

話し合いのトラブルや精神的な負担を軽減したい場合には、弁護士に代理交渉を依頼するのが望ましいです。弁護士であれば、法的根拠に基づいた慰謝料の請求、冷静かつスムーズな交渉、そして相手が交渉に応じることも期待できます。一人で悩まず弁護士への相談も検討してください。

(記事は2025年7月1日時点の情報に基づいています)

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