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1. 不倫現場(浮気現場)とは
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1-1. 自宅で浮気相手といるところに鉢合わせた
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1-2. 浮気相手と一緒にラブホテルへ入る、もしくは出てくる
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1-3. 手をつないで歩いているなどのデート現場
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2. 不倫現場を記録した証拠の重要性
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3. 配偶者の不倫現場に遭遇した場合に、その場ですべきこと
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3-1. 撮影や録音によって証拠を確保する
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3-2. 証拠を押さえたあと、可能であれば不倫を認めさせる
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3-3. 不倫相手の連絡先を聞き出す
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4. 不倫現場に遭遇した場合のNG行動
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4-1. いきなり話しかける
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4-2. 暴力を振るう、または大声で騒ぐ
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4-3. 不倫相手の自宅に立ち入る、または居座る
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4-4. SNSに映像や音声を投稿する
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5. 配偶者の不倫現場に遭遇したあとの対応
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5-1. 慰謝料請求の準備をする
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5-2. 離婚すべきかどうかを考える|離婚手続きの準備も進める
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5-3. 配偶者と話し合う
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5-4. 配偶者と別居する
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6. 配偶者の不倫現場を目撃した後に、弁護士に相談するメリット
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6-1. 確保した証拠が十分か判断してもらえる
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6-2. 離婚をするにあたってのアドバイスが受けられる
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6-3. 代理人として配偶者や不倫相手と交渉ができる
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6-4. 調停や裁判になった場合、対応を任せられる
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7. 不倫現場に関してよくある質問
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8. まとめ 不倫現場を目撃したら、離婚案件が得意な弁護士に相談を
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1. 不倫現場(浮気現場)とは
「不倫」とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことで、以下のようなケースが不倫現場や浮気現場に該当します。
1-1. 自宅で浮気相手といるところに鉢合わせた
配偶者が自宅に浮気相手を連れ込んでいるところに鉢合わせたケースは不倫現場(浮気現場)と考えて良いでしょう。性行為をしているところに遭遇したり、裸でベッドにいる、一緒に浴室にいるなど、性行為をしていたと思わせる状況を目撃したりした場合が該当します。
1-2. 浮気相手と一緒にラブホテルへ入る、もしくは出てくる
浮気相手と一緒にラブホテルに入る、もしくは出てきた瞬間に出くわした場合も不倫現場(浮気現場)ととらえられます。ラブホテルは性行為をする目的で入る場所と考えられているため、2人で出入りしているとわかれば、肉体関係があることが推認される ため不倫現場と言えるでしょう。
ラブホテルではなくシティーホテルの場合、ホテルに入っていく場面を見ただけでは不倫現場を押さえたことにはなりません。単にレストランやバーを利用している可能性もあるからです。一方で、レストランやバーの営業時間外である深夜や早朝の時間帯に出入りしていた場合などには、一緒にシティーホテルに宿泊していたことが推認される ため、不倫現場と考えられるでしょう。
1-3. 手をつないで歩いているなどのデート現場
浮気相手と手をつないでいる、ハグをしている、キスをしているなどのデート現場を、不倫現場と捉える人もいるでしょう。
ただし、キスやハグなどの行為だけでは肉体関係の存在を証明できないため、不貞行為による慰謝料請求の場面では、不倫現場を押さえたとは言い難いです。レストランや居酒屋で飲食しているだけの場合も、不倫現場を証明する材料にはなりません。
もっとも、このような行動から、少なくとも親密な関係であることがわかるため、肉体関係をより強く推認させる現場を押さえる手がかりになる可能性はあります。
2. 不倫現場を記録した証拠の重要性
不倫現場に遭遇した場合、最も重要なのはその現場を写真や動画、または音声で残すことです。離婚や慰謝料を請求するにあたっては、2人の間に肉体関係があることを証明する証拠が必要になるからです。
目撃情報だけで、裁判官に肉体関係の存在を認めてもらうことは非常に困難です。交渉段階でも肉体関係を裏づける客観的な証拠を示さない限り、相手は簡単に認めないでしょう。そのため、離婚請求や慰謝料請求に備えて、証拠をしっかり確保することが重要 です。
3. 配偶者の不倫現場に遭遇した場合に、その場ですべきこと
配偶者の不倫現場を見つけたら、最も大切なのは冷静になることです。できるだけ平常心を保って以下のような対応をとりましょう。
3-1. 撮影や録音によって証拠を確保する
不倫現場の一部始終を、スマートフォンなどを利用して記録します。決定的な場面であれば撮影だけでも十分ですが、音声が入っているとより強い証拠 となります。のちのち配偶者や浮気相手に言い逃れされないように、しっかり証拠を確保してください。
3-2. 証拠を押さえたあと、可能であれば不倫を認めさせる
不倫現場の撮影や録音に成功して不倫の証拠が十分にそろったと思われる場合は、2人を問い詰めて不倫を認めさせるのがよいでしょう。その際には必ず2人の音声を録音しておく対応が大切です。
ただし、有力な不倫の証拠がそろっていない場合は、無理に2人を問い詰めないほうが賢明です。言い逃れをされる可能性がありますし、2人が警戒すれば、その後不倫の証拠がつかみづらくなるから です。
3-3. 不倫相手の連絡先を聞き出す
上記と同様、不倫や浮気の証拠が整った場合であれば、不倫相手の連絡先を聞き出すのも選択肢の一つです。名前、住所、電話番号、勤め先など、運転免許証や社員証を見せてもらって撮影をしておきます。
ただし、相手が拒否しているのに無理やりカバンの中から身分証を取り出そうとする行為はやめましょう。プライバシーの侵害として民法の不法行為(民法709条)にあたる可能性があります。
4. 不倫現場に遭遇した場合のNG行動
配偶者の不倫現場に遭遇した場合、多くの人が興奮してやってしまいがちな4つのNG行動について紹介します。
4-1. いきなり話しかける
配偶者と不倫相手に対して、いきなり話しかけるのは絶対にやめましょう。話しかけると2人に逃げられてしまい、不倫現場の証拠を押さえることができなくなります。まずは確実に不倫現場を撮影したり録音したりして、証拠を確保するのが最優先事項です。
4-2. 暴力を振るう、または大声で騒ぐ
配偶者と不倫相手に対して、暴力をふるったり大声で騒ぎ立てたりするのは避けてください。怒りで頭に血がのぼり暴力をふるうと、周囲の人に通報される可能性があります。暴言や暴力は1回行っただけでも不法行為に該当するため、不倫相手から慰謝料を請求される事態に陥る かもしれません。カッとなっても一呼吸をおいて落ち着きを取り戻す冷静さが大切です。
4-3. 不倫相手の自宅に立ち入る、または居座る
不倫相手の自宅が特定できた場合でも、勝手に立ち入ったり居座ったりするのは絶対に控えなければなりません。たとえ証拠を確保する目的があっても、住居侵入罪や不退去罪によって処罰される可能性 があります。
4-4. SNSに映像や音声を投稿する
SNSに配偶者と相手の不倫現場を録画した映像や録音した音声を投稿するのは絶対にやめてください。名誉棄損で処罰を受けたり、損害賠償を請求されたりする可能性 があります。
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5. 配偶者の不倫現場に遭遇したあとの対応
配偶者の不倫現場に遭遇し証拠を確保した場合、その後に行うべき行為や準備は主に以下の4つです。
慰謝料請求の準備をする
離婚すべきかどうかを考える|離婚手続きの準備も進める
配偶者と話し合う
配偶者と別居する
5-1. 慰謝料請求の準備をする
不倫現場に遭遇したら、不倫慰謝料を請求する準備をしましょう。配偶者と不倫相手との間に肉体関係があったことが確実にわかる証拠を確保しているかどうかを再度確認し、確保した証拠が弱いと感じるなら、証拠集めを続けてください。
慰謝料は配偶者と不倫相手の両方に請求できますが、離婚をする場合としない場合でどちらに請求すべきか、対応が変わってきます 。慰謝料請求に関してはどのような方法をとるのがベストか、弁護士に相談しながら進めるのが望ましいと言えます。
5-2. 離婚すべきかどうかを考える|離婚手続きの準備も進める
配偶者と離婚すべきかどうか、将来の生活を見据える必要があります。配偶者の不倫を許せるかどうか、どうしても許せない場合は現在の生活を捨てる覚悟があるか、幼い子どもがいる場合に子どものことを考えたら何がベストな選択なのか、慎重に検討します。
配偶者との離婚を決めたら、財産分与をするにあたって財産や収入について資料を集めます。専業主婦(夫)の場合、離婚後の仕事はどうするか、住む場所はどこにするかなどできるだけ具体的に生活設計を立てましょう。
子どもがいる場合は、どちらが引き取るのか、養育費はどうするかなど、決めなければならない要素がたくさんあります。離婚準備を滞りなく進めるためには、弁護士への相談をお勧めします。
5-3. 配偶者と話し合う
不倫の証拠をそろえたら、慰謝料請求や離婚手続きの準備を進めながら、離婚するかどうか、慰謝料をどうするか、配偶者と話し合いをしましょう。夫婦の今後についてどうするのか、自分の考えを伝えて相手の意向も聞きます。
5-4. 配偶者と別居する
配偶者と別居をして、冷却期間を置くのも一つの方法です。離婚をすべきかどうかすぐに決められない場合に、一度配偶者と距離を置いて将来について熟考する時間をつくるのはよい方法と言えます。別居期間中の生活費は、収入の低い人が高い人に対し、婚姻費用として請求できます。
6. 配偶者の不倫現場を目撃した後に、弁護士に相談するメリット
配偶者の不倫現場を目撃したあとに、弁護士に相談するメリットについて紹介します。
6-1. 確保した証拠が十分か判断してもらえる
不倫現場を目撃して証拠を確保できた場合、その証拠が離婚や慰謝料を請求する際に有効かどうか、弁護士であれば的確な判断ができます。不十分な場合に追加でどのような証拠が必要なのか、アドバイスが得られます。
6-2. 離婚をするにあたってのアドバイスが受けられる
弁護士からは、離婚をするにはどのような手続きが必要か、やらなければならない事柄は何かについてアドバイスを受けられます。慰謝料、財産分与、養育費などどの程度の金額が得られるかも具体的に提示してもらえるので、将来の生活設計がしやすくなります。
6-3. 代理人として配偶者や不倫相手と交渉ができる
不倫をした配偶者と顔を合わせたくない、不倫相手と直接会いたくないと考える人は多いでしょう。弁護士であれば代理人として配偶者や不倫相手と交渉ができるため、精神的負担が軽減されます。相手も弁護士が代理人として間に入ることで、事の重大さを自覚し真摯に対応する可能性が高まります。
6-4. 調停や裁判になった場合、対応を任せられる
離婚や慰謝料請求について、夫婦での話し合いがまとまらない場合、調停委員が間に入る調停を申し立てます。調停も不調に終われば、離婚を求めて裁判を起こすこともできます。調停にせよ裁判にせよ、弁護士であれば対応を任せられます。調停も裁判も数日で終わるケースはほとんどなく、一定の期間を要するので、弁護士を立てることで負担を軽減できます。
7. 不倫現場に関してよくある質問
8. まとめ 不倫現場を目撃したら、離婚案件が得意な弁護士に相談を
配偶者の不倫現場を目撃したら、ショックを受けて固まってしまう人がほとんどでしょう。2人に話しかけたり、殴りかかったり怒鳴ったりする前に、どうか冷静になって立ち止まってください。そして可能であればスマートフォンを取り出して決定的な証拠を残すようにしましょう。難しいことではありますが、この一瞬の賢明な判断が将来を左右すると思ってください。
そうは言っても気持ちの整理がなかなかつかないでしょうし、今後どのように行動すればいいのか悩むと思います。配偶者の不倫現場を目撃してしまったら、一人で悩まずにできるだけ早く離婚案件を得意とする弁護士に相談することをお勧めします。
(記事は2024年12月1日時点の情報に基づいています)