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嫁姑問題で離婚できる? 夫の対応の悪さの証明が重要 慰謝料についても解説

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嫁姑問題を理由に離婚することはできるのでしょうか(c)Getty Images
結婚すると、配偶者だけではなく、配偶者の両親や兄弟姉妹といった義理の親族との付き合いも必要になってきます。ただ、良好な関係を築くことができずに悩んでしまうケースも多いようです。義理の親族との関係のなかでも、妻と夫の母、いわゆる「嫁姑問題」の原因や解決方法、解決できない場合に離婚が可能なのかなどについて、弁護士が解説します。
目 次
  • 1. 嫁姑問題とは
  • 2. 嫁姑問題の原因は?
  • 2-1. 同居によるストレス
  • 2-2. 姑の子離れができていない
  • 2-3. 嫁と姑の世代間の価値観が違う
  • 2-4. 姑が過去に自分の姑から同じような扱いを受けた
  • 2-5. 嫁側の対応にも問題がある
  • 2-6. 夫が姑に嫁の愚痴を言っている
  • 2-7. 夫が嫁姑の仲をとりもってくれない
  • 3. 嫁姑問題の解決法
  • 3-1. 同居を解消する
  • 3-2. 話し合って解決を図る
  • 3-3. 離婚を検討する
  • 4. 嫁姑問題を理由に離婚できる?
  • 4-1. 配偶者と合意すれば離婚できる
  • 4-2. 裁判離婚は認められにくい
  • 5. 嫁姑問題を理由に離婚する場合、慰謝料は請求できる?
  • 6. 嫁姑問題に関してよくある質問
  • 7. まとめ|嫁姑問題は一人で悩まず、弁護士など第三者に相談を
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1. 嫁姑問題とは

「嫁姑問題」とは、妻(嫁)と夫の母(姑)の関係が悪化し、対立している状態を指します。関係が悪化する原因は、姑が嫁に対して何かにつけ厳しい態度で接する、「子どもを早くもつべき」といったプレッシャーをかける、子どもの教育や家事分担に過度に干渉する、など家庭によってさまざまです。

嫁姑問題は嫁と姑の二者間の問題と考えられがちですが、問題が深刻化する原因は、夫にもあることが多い です。

嫁姑問題が発生した際、妻が夫に対し、姑の言動などを伝えて相談することも多いでしょう。このときに、夫が双方の話を聞くなどして妻と姑の間をとりもったり、姑の対応に問題があれば姑をいさめたりするなど、嫁姑問題に向き合って適切に対応すれば、夫婦の信頼関係は保たれますし、嫁姑問題が解決に向かうケースもあります。

しかし、夫が嫁姑問題について相談されたときに、十分に妻の話を聞かず一方的に「母の言っていることが正しい」「妻のほうが間違っている」と決めつけたり、「何か言われても、気にせず受け流していればいい」と真剣にとりあってくれなかったりと、夫が解決に向けた対応をしてくれない、という例もあります。

嫁姑問題が原因で離婚を考える人は一定数いますが、嫁姑問題そのものだけが原因ではなく、嫁姑問題について夫に相談したものの、夫が姑の言いなりであったり、問題の解決に向けて何もしなかったりしたことで、夫への信頼を失い、離婚を考えるようになっている場合が多いようです。

2. 嫁姑問題の原因は?

嫁姑問題が起こる原因として、以下のようなことが考えられます。

  • 同居によるストレス

  • 姑の子離れができていない

  • 嫁と姑の世代間の価値観が違う

  • 姑が過去に自分の姑から同じような扱いを受けた

  • 嫁側の対応にも問題がある

  • 夫が姑に嫁の愚痴を言っている

  • 夫が嫁姑の仲をとりもってくれない

2-1. 同居によるストレス

夫婦と夫の両親が同居していると、生活習慣の違いなどによるストレスが表に出やすくなります。離れて暮らしていれば目をつぶることができる違いであっても、毎日一緒に暮らしているとどうしても互いに不満がたまってしまいます。また、生活上の不満を口に出したり、耳にしたりする機会も増え、その結果、嫁と姑双方のストレスが増して嫁姑問題に発展しやすくなります。

2-2. 姑の子離れができていない

姑が息子(妻から見ての夫)のことを気にするあまり、夫の行動に指示を出したり、妻が夫婦で決めたいと考えていることに過度に干渉したりするケースも要注意です。夫婦間で何らかの問題が発生した場合に姑が夫を擁護して妻を強く責めたりするなど、子離れできていないことが嫁姑問題のきっかけとなる場合もあります。

2-3. 嫁と姑の世代間の価値観が違う

嫁と姑との間には、数十年間の世代差がある場合がほとんどです。そのため、妻や母としてのあり方に対する意識や価値観が大きく異なり、その違いが嫁姑問題の原因となり得ます。たとえば「家事は妻がこなすべき」「夫を立てて言われたことには従うべき」といった性別による役割意識の違いや、「夫婦には子どもがいるのが当然」といった家族構成に関する価値観、「女性は仕事よりも家庭を大事にするべき」といった仕事に対する意識の違いなどです。

2-4. 姑が過去に自分の姑から同じような扱いを受けた

姑が過去に、家事や子どもの教育、仕事などについて、自身の姑からプレッシャーをかけられたりきつい言葉をかけられたりしたため、自分も当然のこととして嫁に対して同じような接し方をしている場合があります。

2-5. 嫁側の対応にも問題がある

嫁姑問題は姑側の原因だけで発生するのではなく、嫁側の接し方が原因となる場合もあります。たとえば、姑からのアドバイスに過度に反応してきつい対応をしてしまう、嫁姑問題に不安を感じるあまり義実家に近寄りたがらない、といったものです。姑に対して最初から心を閉ざし頑なな態度をとっていると、姑もその影響で言動が厳しくなってしまう傾向があるので、先入観を持ちすぎないことも重要です。

2-6. 夫が姑に嫁の愚痴を言っている

夫婦で一緒に生活をしていると、家事分担や生活リズムなどについて、夫婦間で不満が出てくるものです。その不満を直接妻に話し、解決できればよいのですが、夫が姑に対し「妻が家事を十分にしてくれない」「妻の起床時間が遅くて大変」といった不満や愚痴を話していることもあります。夫が姑にこのような話をしていると、姑も嫁に対し不満を持つようになりがちです。

さらに姑から嫁に対し「息子は仕事が忙しいからあなたがもっと家事をやってほしい」「息子のことを考えてもう少し早起きしてほしい」といったことを伝えると、嫁は姑から過度に干渉されていると感じ、嫁姑問題に発展する可能性があります。

2-7. 夫が嫁姑の仲をとりもってくれない

前述したとおり、妻が夫に姑から言われたことを伝え、仲をとりもつように頼むことは少なくありません。たとえば、「姑から『女性は〇歳までに子どもを産むべきだ』と言われたが、そのようなことは言わないよう姑に話をしてほしい」と夫に依頼することなどがあるでしょう。

しかし、その際の夫の対応が不十分で、「気にしなければいいだけだから」などと妻だけに我慢を求めたり、姑に話をすると約束したものの矢面に立つのが嫌で話をせずに放置したり、姑と話をしたものの姑に同調してしまったりする場合もあります。

このような夫の言動により、嫁姑問題が改善せず、深刻化するケースは非常に多くあります。

3. 嫁姑問題の解決法

嫁姑問題を改善させるためには、次のような解決法が考えられます。

3-1. 同居を解消する

義理の両親と同居している場合、生活習慣や価値観の相違が大きいとストレスから嫁姑問題が発生しやすいので、同居の解消を検討すべきです。物理的に距離を置くことで、嫁と姑の接触が減るため精神的にも余裕ができ、嫁姑問題が改善しやすく なります。

同居を解消したとしても、互いに頻繁に訪問し合うなど接触の機会が多いと嫁姑問題が再燃する可能性があるため、ある程度訪問を控えることも選択肢の一つです。

3-2. 話し合って解決を図る

義理の親との同居を解消できなかったり、さまざまな理由から義実家との頻繁なやりとりが避けられなかったりする場合には、何らかの方法で折り合いをつける必要があります。このような場合、嫁と姑の間の話し合いだけで問題を解決することは難しいので、夫が間に入り、双方の不満や要望のすりあわせができると円満な解決に つながります。

また、今後も交流が続くことを考えると、相手に改善を求めるだけではなく、自分の態度や言動を冷静に振り返り、自身に改善すべき点があったら改善する姿勢も重要 です。

3-3. 離婚を検討する

義理の親との同居を解消できなかったり、頻繁なやりとりが避けられず、夫も非協力的で話し合いによる関係の改善も見込めなかったりする場合には、離婚を検討せざるを得ないこともあります。

しかし、嫁姑問題を理由とした離婚が常に認められるわけではありません 。この点は次の項目で詳しく解説します。

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4. 嫁姑問題を理由に離婚できる?

嫁姑問題を理由に離婚できるのは、夫婦双方が合意した場合か、嫁姑問題に加えて夫婦関係を継続するのが難しい理由がある場合です。

4-1. 配偶者と合意すれば離婚できる

夫婦の双方が合意すれば、嫁姑問題を理由とした離婚は可能です。したがって「姑との関係が悪化していて、そのために結婚生活を維持していくのが難しい」と夫に伝え、夫が離婚に同意すれば、離婚することが可能です。この場合は夫婦で離婚届を作成、提出すれば離婚が成立します。

4-2. 裁判離婚は認められにくい

夫が離婚に応じず、夫婦間での話し合いで解決できない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てる必要があります。しかし調停はあくまで話し合いにより離婚の合意形成や条件の調整を行う手続きであり、離婚を拒否している夫に対し強制的に離婚の同意をさせることはできません。

調停を申し立てても夫が離婚に応じない場合には、離婚訴訟で離婚の可否を判断することになりますが、離婚が認められるためには「婚姻を継続し難い重大な事由」が必要です。では、嫁姑問題はこの「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるのでしょうか?

この事由があるかどうかは、さまざまな事情を考慮して裁判官が判断しますが、嫁姑問題のような配偶者の親族との関係は夫婦関係とは別のものであるため、基本的に嫁姑問題だけでは離婚が認められる事由にはなりません。しかし、夫が嫁姑問題を放置したり、妻の相談に対応せず問題の解決に協力しなかったり、姑に同調して嫁につらくあたったりなどした結果、夫婦関係の継続が難しくなった場合には、「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして、離婚が認められるケース があります。

したがって、嫁姑問題をきっかけに離婚を決意した場合、離婚が認められるかどうかには、夫が嫁姑問題にどのような対応をしてきたかという点も重要です。

5. 嫁姑問題を理由に離婚する場合、慰謝料は請求できる?

姑から何らかのアドバイスや干渉があり、妻がそれを不快に感じたとしても、それだけで損害賠償(慰謝料)の請求ができるわけではありません。

しかし、姑から不法行為と評価できるレベルの悪質な嫌がらせを受けた場合には、損害賠償を請求できる可能性 もあります。

損害賠償を請求するためには、具体的な嫌がらせの内容を立証する必要があります。嫌がらせを受けているときの録音や録画、嫁姑問題を夫に相談したときのメールやLINEなどのやりとりといった客観的な記録や、本人の陳述書を証拠として提出することが考えられます。また、本人尋問を行うこともあり得るでしょう。

やや古い事例ですが、以下のように夫とその両親との間で共同不法行為が成立 するとして、慰謝料100万円が認められたケースがあります。

姑と舅が食事後に片づけをしようとした妻に対し「人が食べているときに片づける者があるか」と理不尽に叱った

掃除をしている妻に「そんな雑巾で拭く者があるか」と雑巾を投げつけた

料理にサツマイモを入れたのが悪いと叱る

などのいわゆる「嫁いびり」を行い、妻が夫に義両親とのとりなしを求めても夫は何もしなかったばかりか、別居した妻のもとから不穏当な方法で娘を連れ去ったり、別居後自宅に衣服を取りに来た妻に対し髪を引っぱるなどの暴行を加えたりした

6. 嫁姑問題に関してよくある質問

Q. 嫁姑問題の離婚率は?
嫁姑問題を理由とする離婚が離婚全体の何%を占めるのか、というデータはありませんが、裁判所による「令和5年 司法統計年報 3 家事編 第19表 婚姻関係事件数―申立ての動機別 申立人別」によれば、妻が離婚調停などの申し立てをしたケースで、申し立ての主な動機を3つまで挙げる質問に対し、「家族親族と折り合いが悪い」という理由が選択された件数は、妻が申立人となった事件数の約5.6%でした。 「家族親族」のなかには姑だけではなく舅、夫の兄弟姉妹も含まれますが、義理の親族との関係に悩み、裁判所での手続きに踏み切っているケースは少なくないことが伺えます。
Q. 姑から「孫の親権は渡さない」と言われたら?
嫁姑問題により離婚を求めた際、姑から「孫の親権は息子(夫)にするべき」といった主張がされる場合があります。しかし、親権者の決定は夫婦が話し合って決めるべきもので、姑など義理の親族に決定権はありません。子どもの利益を一番に考え、夫婦間で話し合い、親権者や面会交流などそのほかの条件も決定することが重要です。
Q. 離婚する予定の夫と子どもの面会交流に、姑が同席したいと要求してきたらどうすべき?
子どもの祖父母が面会交流を求める法律上の根拠はありません。したがって、姑が夫と子どもの面会交流への同席を求めてきた場合でも、応じないことは可能です。子どもとの面会交流は、子どもの利益を第一に考えて決めるべき事柄のため、夫婦間で十分に話し合ってください。

7. まとめ|嫁姑問題は一人で悩まず、弁護士など第三者に相談を

いわゆる嫁姑問題や、夫の親族との関係に悩んでいるケースは少なくありませんが、これは妻と夫の親族だけの問題ではなく、夫の対応次第では離婚に発展する可能性もある、夫婦にとっての問題 でもあります。

親族関係の問題で夫に相談しても解決が難しい場合には、第三者が間に入ることで解決が図れることもあります。嫁姑問題をきっかけに離婚を検討している場合は、まずは弁護士にご相談ください。

(記事は2025年3月1日時点の情報に基づいています)

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