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1. ダブル不倫とは
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2. なぜダブル不倫にはまりやすいのか
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3. ダブル不倫のリスクや代償
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3-1. 離婚を要求される
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3-2. 慰謝料を請求される
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3-3. 職場への影響が大きい
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4. ダブル不倫の慰謝料
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4-1. 不倫慰謝料の相場|50万〜300万円
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4-2. ダブル不倫による慰謝料請求のパターン
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5. ダブル不倫を終わらせる方法
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6. ダブル不倫について弁護士ができるサポート
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7. ダブル不倫に関してよくある質問
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8. まとめ|ダブル不倫の対応は弁護士に相談を
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1. ダブル不倫とは
「ダブル不倫」という言葉は法的に定義づけられているわけではないものの、以下の2つを意味することが一般的です。
①既婚者同士が不倫関係(肉体関係)になった場合
②夫と妻の両者がそれぞれ不倫をしている場合
弁護士に相談に来るケースでは①のパターンが多いです。「不倫が妻(夫)にばれた。不倫相手も既婚者です」といったダブル不倫している人からの相談事例だけでなく、「妻(夫)が不倫している。しかも相手も既婚者です」といった不倫された側からの相談もあります。
そこで、今回の記事では、①既婚者同士が不倫関係になった場合について解説 します。
2. なぜダブル不倫にはまりやすいのか
相談者にダブル不倫に至った経緯について聞くと、その理由には既婚者同士特有の事情があるように思えます。
まずは、既婚者同士であるがために、結婚生活の不安や不満を共有しやすい といった点が考えられます。また、お互いに配偶者がいるがゆえに「ばれるわけにはいかない」という共通認識を持てるため、会うタイミングや場所の意見が合致しやすく「なんでもっと会ってくれないの?」「休日も会いたい」という独身の不倫相手なら言ってくるような要求が少なく、割り切った関係でいやすい という点が挙げられます。
さらには、既婚者同士の不倫という特別な背徳感やスリル が、不倫まで至らせてしまうケースも多いです。
3. ダブル不倫のリスクや代償
3-1. 離婚を要求される
ダブル不倫が配偶者にばれてしまった場合、配偶者から離婚を求められる可能性があります。
もちろん、夫婦にはさまざまな事情があるため、不倫発覚から即離婚にはならないケースもあります。ただし、これまでの弁護士としての経験から言うと、離婚に至るケースのほうが多い と思います。たとえ離婚までは至らなくても、夫婦関係や家族関係にヒビが入ることは間違いないので、不倫が発覚する以前の関係は壊れてしまいます。
そもそも、肉体関係のある不倫、つまり不貞行為は、民法が定める離婚原因に該当するため、ダブル不倫が発覚して配偶者が離婚を求めた場合、不倫した側がいくら「離婚したくない」と謝ったとしても最終的には離婚が成立 してしまいます。軽い気持ちで不倫していたとしても、最悪家族を失うリスクがあるという点は覚えておきましょう。
また、不倫をした配偶者は、「有責配偶者」という扱いになります。簡単に言えば、「夫婦関係を破壊した責任のある配偶者」です。
有責配偶者になることは、離婚を検討する場面では非常に不利に働きます。
たとえば、有責配偶者が不倫相手と結婚するために離婚を求めても、不倫された配偶者がそれを拒否した場合、離婚を成立させることは困難になります。未成年の子がいる場合、成年に達するまでは離婚は厳しいと思っていたほうがよいでしょう。
ダブル不倫をしていた夫が有責配偶者となった際のよくある事態としては、以下のようなケースが挙げられます。
不倫が発覚した夫は家(住宅ローン有)を追い出されて賃貸で暮らすことになった
妻は離婚を拒否し婚姻費用の支払いを請求した
夫は、婚姻費用、住宅ローン、自身の生活費の支出が重なり、生活苦となった
また、本来であれば、別居後に生活費として婚姻費用を相手からもらえる場面でも、自身の不倫が原因で別居に至った場合には、「自分で不倫をして家庭を壊しておいて、自分の生活費を請求することはフェアじゃない」として、自身の生活費に相当する婚姻費用の請求が認められない場合もあります。
「ダブル不倫をしていると、もし別居や離婚となった場合に非常に不利になる 」という点は認識しておくべきでしょう。
3-2. 慰謝料を請求される
不倫は犯罪行為ではありませんが、民法が定める不法行為に該当します。
誰に対する不法行為なのか、という点ですが、ダブル不倫は、自身の配偶者に対する不法行為だけでなく、不倫相手の配偶者に対する不法行為にも該当します。そのため、ダブル不倫が発覚した場合、自分の配偶者と不倫相手の配偶者の2人から慰謝料を請求されるリスク があります。
3-3. 職場への影響が大きい
ダブル不倫は、同じ職場の同僚同士ということが少なくありません。
もし社内でダブル不倫が発覚してしまった場合、どのような影響があるのでしょうか。
同僚同士の不倫と言えども、あくまでプライベートなことです。そのため、ダブル不倫をしていたからといって、すぐに解雇や懲戒処分になるわけではありません。
もっとも、たとえば誰もいない夜の社屋で性的行為を行っていた、勤務時間中に2人で抜け出して性的行為を行っていた、というような事情がある場合には、社内の風紀を乱す行為として懲戒処分を受けるおそれがあります。
また、懲戒処分とまではいかなくとも、人事異動として別部署や地方に飛ばされたり、人事査定に悪影響が及んだりする可能性 はあります。
こうした処分がなくても、ダブル不倫が発覚したことで周りから白い目で見られ、職場に居づらくなり退職を余儀なくされるというケースもあります。

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4. ダブル不倫の慰謝料
4-1. 不倫慰謝料の相場|50万〜300万円
不倫の被害者が得られる慰謝料額の相場は50万円から300万円と言われています。なぜこれだけ幅があるのかと言うと、不倫にもいろいろなパターンがあるからです。
具体的には、以下の要素を総合的に考慮して、慰謝料が決まります。
不倫が原因で離婚するかどうか
婚姻期間がどれくらいか
不倫期間や不倫頻度はどれくらいか
不倫相手が妊娠したか
不倫発覚後の態度
慰謝料とは、「精神的苦痛を慰謝(和らげる)するための金銭的補償」であるため、精神的苦痛が大きければ大きいほど金額は増えます。
実務では、不倫が原因で離婚するかどうかという点が最も慰謝料額に影響を与えます。離婚するということは、それだけ配偶者が負う精神的苦痛が大きいと言えるからです。また、婚姻期間や不貞期間が長ければ長いほど、慰謝料額は増えます。
裁判では、不倫が原因で離婚することになった場合、150万円を基準として、婚姻期間の長短や不貞期間の長短などを加味して、20万円から30万円の幅で増減するというケースが多いと感じます。
離婚をしない場合には、80万円から100万円程度が基準となり、そこに増減事由を考慮して具体的な慰謝料額が決まることが多いです。
4-2. ダブル不倫による慰謝料請求のパターン
ダブル不倫が発覚した場合、2つの夫婦、計4人が登場することになります。慰謝料請求のパターンは複数存在するため、整理が必要です。全パターンを記載することはできないため、ダブル不倫特有の問題が存在するパターンについて説明します。
A家夫婦、B家夫婦という二組の夫婦がいて、A家の妻とB家の夫がダブル不倫をしていたとしましょう。
この場合、A家の夫は、自身の配偶者であるA家の妻とその不倫相手であるB家の夫に対して慰謝料請求が可能です。同じように、不倫されたB家の妻も、A家の妻とB家の夫に対して慰謝料を請求できます。
①A家の夫がB家の夫にのみ慰謝料を請求し、B家の妻は何も請求しない場合
B家の夫は、A家の夫から慰謝料を請求された場合、慰謝料全額を支払うことになります。
もしたとえば100万円の慰謝料を支払った場合には、その半分である50万円を目安に、A家の妻に対し、「自分(B家の夫)が負担した100万円は、あなた(A家の妻)も本来半分負担すべきものだから、その半分を払って」と請求することができます。求償権の行使といいます。
②A家の夫がB家の夫に慰謝料請求し、B家の妻がA家の妻に慰謝料請求した場合
この場合、B家の夫はA家の夫に、A家の妻はB家の妻に対し慰謝料を支払うことになりますが、たとえば無理やり不倫を迫ったなど、A家の妻とB家の夫のどちらかが特段悪いと言える場合でない限り、基本的には慰謝料額は同額になるのが公平 と考えられます。
ただ、A家夫婦とB家夫婦のどちらも離婚しない場合には、2つの夫婦間で100万円が移動しただけであり、実際に支払いをするのは無意味であるとして、お互いが1円も払わずに解決する「ゼロ和解」で終わる こともあります。
A家夫婦は離婚し、B家夫婦は離婚しない場合、法的に見れば、A家の夫がB家の夫から得る慰謝料は150万円前後、B家の妻がA家の妻から得る慰謝料は100万円前後と差ができます。この場合、B家の妻からすれば、「同じ不倫をした者なのに、A家の妻の負担が自分の夫より少ないのは納得できない」という思いが生まれます。そのため、この場合には解決まで時間がかかってしまう可能性が高まると言えます。
5. ダブル不倫を終わらせる方法
ダブル不倫が発覚した場合、双方の夫婦や家族に与える影響は甚大です。不倫をされたほうはとてつもないショックを受けますし、不倫をしてしまった側も、離婚や転職など今後の人生に大きな影響を与える結果となります。
夫婦関係が完全に冷え切っていたと断言できるような状況でない限り、ダブル不倫をした人は少なからず自身の行いを後悔しています。「夫婦関係や家族関係が終わっても構わない」という思いがないのであれば、ダブル不倫が発覚するリスクやその代償の大きさを相手に説明し、関係を終わらせるのが賢明でしょう。
交際終了を伝えても応じてもらえない場合もあります。そういったケースでは、手切れ金というかたちでまとまったお金を支払うとともに、口外禁止の約束をしてもらう こともあります。
ただし、男女間のトラブルは、さまざまな感情が前面に出るドロドロの戦いになることもよくあります。なかなか冷静に話し合いができず対応に困っているという場合には、弁護士に一度相談することをお勧めします。
6. ダブル不倫について弁護士ができるサポート
弁護士は依頼者の味方として、依頼者と手を取り合って問題の解決にあたります。ダブル不倫を解消したいのに、交際相手が感情的になり話し合いが進まないという場合、第三者である弁護士が間に入ることで話が進む ことはよくあります。
また、ダブル不倫がばれて離婚や慰謝料を請求され、相場からかけ離れた条件を提示されたり、相手が感情的になってしまい話し合いができなかったりする場合にも、弁護士は問題解決に向けたサポートが可能です。
比較的多いケースとして、被害者側が慰謝料の支払いだけでなく、直接会って謝罪をしてほしいと希望することがあります。弁護士が代理人に就いていれば、弁護士事務所の会議室などで弁護士の立ち会いのもと謝罪の場を設けることができますし、行き過ぎた言動を制止することも可能 です。
一人で問題解決に向けて行動することは多大な労力を要するため、自分の味方として弁護士に依頼する選択肢も検討しましょう。

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7. ダブル不倫に関してよくある質問
8. まとめ|ダブル不倫の対応は弁護士に相談を
これまで述べてきたとおり、ダブル不倫は、非常にリスクがある行為です。
大切な家族を失うことになるかもしれないというリスクを理解しないまま、ダブル不倫に陥り、人生を台なしにしてしまうケースも少なくありません。
今ダブル不倫をしているがその関係を終わらせたい場合や、ダブル不倫が配偶者にばれてしまい対応に追われている場合は、一人で悩まず、一度弁護士に相談してみてください。
(記事は2025年3月1日時点の情報に基づいています)