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面会交流の頻度の平均は? 「多すぎる」「少なすぎる」ときの変更方法

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面会交流は子どもの健全な成長のために行われる必要があります(c)Getty Images
面会交流(親子交流)は、夫婦の別居中に子どもと離れている親や、離婚後に親権を持たない親が子どもと交流し、親子のつながりを感じられる重要な機会です。統計を用いて面会交流の現状にふれたうえで、面会交流の頻度に焦点を当て、頻度を適切なかたちに変更するためのポイントや、そのために必要な準備、進め方などについて、弁護士がわかりやすく解説します。
目 次
  • 1. 面会交流の頻度はどのくらい? 統計から見る平均
  • 1-1. 「全国ひとり親世帯等調査」の統計
  • 1-2. 「令和5年司法統計年報」の統計
  • 2. 1回あたりの面会交流の時間の平均はどのくらい?
  • 3. 面会交流の頻度や時間の決め方は?
  • 4. 面会交流が多すぎると思ったら|面会交流の頻度を減らす方法
  • 4-1. 話し合い、協議
  • 4-2. 調停
  • 4-3. 審判
  • 4-4. 裁判外紛争解決手続(ADR)
  • 5. 面会交流の頻度を減らす理由となるもの
  • 6. 面会交流が少なすぎると思ったら|面会交流の頻度を増やす方法
  • 6-1. 協議、調停、審判で頻度を増やす
  • 6-2. 面会交流の第三者機関を利用する
  • 7. 面会交流の頻度を増やす理由となるもの
  • 8. 面会交流で子どもの意思が反映される年齢|10歳が目安
  • 9. 面会交流の頻度を変更する際のポイントや注意点
  • 9-1. 子どもの成長にプラスになるかを検討する
  • 9-2. 頻度以外の条件やルールも明確に決めておく
  • 9-3. 協議で合意できた場合は書面を作成する
  • 9-4. 合意書や調停調書の内容を変更するには相応の理由が必要
  • 9-5. 弁護士に相談する
  • 10. 2026年5月までに導入|共同親権制度や法定養育費制度、先取特権が面会交流の頻度に与える影響は?
  • 11. 面会交流の頻度に関連してよくある質問
  • 12. まとめ 面会交流の取り決めに関して悩んだ際は弁護士に相談を
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1. 面会交流の頻度はどのくらい? 統計から見る平均

「面会交流」とは、離婚などによって子どもと別居している親が、自分の子どもとの交流をもつ機会を指します。「親子交流」と言うこともあります。面会交流は子どものために実施されるべきものであるため、子どもの健全な成長にとってマイナスとなるおそれがある場合は、面会の頻度や方法などを見直す必要があります

また、面会交流の実施は、親権を持って子どもと同居している親に負担をかけるケースもあります。そうした親権者の負担が、結果的に子どもの成長にとってマイナスになる可能性がある場合は、負担の軽減に向けた対策を検討する必要があります。

実際にどのぐらいの頻度で面会交流が実施されているのか、統計をもとに見ていきます。

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1-1. 「全国ひとり親世帯等調査」の統計

厚生労働省が公表している「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査」によると、母子家庭の面会交流、つまり離れて暮らす父親と子どもの面会交流の実施頻度は、「月1回以上2回未満」が24.2%と最も多く、「2カ月から3カ月に1回以上」が16.9%、「月2回以上」が14.0%と続きます(以下、2021年度の数値でいずれも推計値)。

月1回を超える数字を合わせると38.2%となり、母子家庭の約4割が月に1回以上、面会交流を行っている計算になります。

母子世帯の面会交流の実施頻度のグラフ。離れて暮らす父親と子どもの面会交流の実施頻度は、「月1回以上2回未満」が24.2%と最も多い(いずれも推計値)
母子世帯の面会交流の実施頻度のグラフ。離れて暮らす父親と子どもの面会交流の実施頻度は、「月1回以上2回未満」が24.2%と最も多い(いずれも推計値)

一方、父子家庭の面会交流、つまり離れて暮らす母親と子どもの面会交流の実施頻度は、「月1回以上2回未満」が27.7%と最も多く、次いで「月2回以上」が23.8%、「2カ月から3カ月に1回以上」が10.1%などとなっています。

月1回を超える数字を合わせると、51.5%となり、父子家庭の半数以上が月に1回以上の面会交流を行っているかたちになります。つまり、父親との面会交流に比べて、母親との面会交流のほうが、頻度が高いことがわかります。

ただし、上記の調査結果は、母子家庭、父子家庭のいずれも推計値であるため、実際の状況とは異なっている可能性があります。

父子世帯の面会交流の実施頻度。離れて暮らす母親と子どもの面会交流の実施頻度は、「月1回以上2回未満」が27.7%と最も多い(いずれも推計値)
父子世帯の面会交流の実施頻度。離れて暮らす母親と子どもの面会交流の実施頻度は、「月1回以上2回未満」が27.7%と最も多い(いずれも推計値)

1-2. 「令和5年司法統計年報」の統計

また、裁判所が公表する「令和5年司法統計年報・3家事編(第24表)」によると、すべての家庭裁判所における離婚の調停または調停に代わる審判のなかで、面会交流の取り決めがなされた総数は9359件ありました。

そのうち、面会交流の回数の取り決めについては、「月1回以上」と定めたのが3781件と最多でした。また、宿泊を伴わない面会交流を実施するとした取り決めは総件数のうち8552件、91.4%だったのに対し、宿泊を伴う面会交流の取り決めはわずか807件、8.6%という結果でした。

なお、この統計は家庭裁判所において離婚の調停が成立したもの、および調停に代わる審判によって取り決められたケースでの統計のため、協議離婚や訴訟の判決による裁判離婚は含まれていません。

2. 1回あたりの面会交流の時間の平均はどのくらい?

1回あたりの面会交流の時間については特に制限はないため、子どもの両親の間で合意ができれば、短時間でも長時間でも取り決めが可能です。また、子どもの年齢や状況、子どもの意思などによっても実施時間は調整できます。

一般的には、2時間から3時間程度に設定するケースが多い印象です。そのうえで、子どもの両親の双方が合意し、子ども本人も希望している場合は、さらに長時間の取り決めをする場合もあります。

たとえば、宿泊を伴う面会交流として、夕方から面会交流を開始し、その日は面会交流先の親の自宅に宿泊して、翌日の朝や昼ごろに子どもを帰宅させる、といったケースもあります。

一方で、子どもが乳児の時期は、母親から長時間引き離すのは子どもにとって望ましくないという配慮により、30分から1時間程度の短時間の面会にするケースもあります。子どもが中学生や高校生などになると、子どもの意思やスケジュールを尊重して短時間の面会で済ませるケースも実際にはあります。

3. 面会交流の頻度や時間の決め方は?

面会交流の頻度や時間は、まずは子どもの両親の話し合いによる合意をめざします。話し合いで頻度や時間などが合意できた場合は、その内容を書面にして残しておくとよいでしょう。

一方、子どもの両親による話し合いで合意できない場合は、裁判所の調停などを利用します。それによって合意ができた場合は、裁判所が合意の内容を記載した書類を作成します。

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4. 面会交流が多すぎると思ったら|面会交流の頻度を減らす方法

普段、子どもと離れて暮らす親からすれば、面会交流は子どもと一緒に過ごせる唯一の貴重な時間のため、頻度の増加を希望するのが通常です。

もちろん、離れて暮らす親との面会は、子どもが両方の親から愛情を注がれていると自覚し、健やかに成長するうえではプラスの側面があります。一方で、子どもと一緒に暮らす親の立場からすると、日常生活を送るなかで、面会交流の実施に向けた準備や、面会実施そのものにかける労力などが大きな負担になる現実があります。

また、子どもが面会交流の前後で精神的に不安定になった場合、一緒に暮らす親はそのケアを担わなければならないため、同居する親として精神的に負担を感じる、という声もよく聞きます。

面会交流の頻度を減らしたい場合は、以下のような方法が考えられます。

  • 話し合い、協議

  • 調停

  • 審判

  • 裁判外紛争解決手続(ADR)

4-1. 話し合い、協議

まずは、子どもの両親の当事者同士による話し合いから始めます。頻度を減らしたいと考える側から、相手に対して希望を伝えます。

頻度の減少について合意できた場合は、書面など記録に残るかたちで合意内容を残しましょう。特に、当初の取り決めを書面で行っている場合は、変更後の内容も必ず書面で残すべきです。

直接の話し合いが難しい場合は、弁護士を介して協議をする方法も考えられます。協議で話がまとまらない場合は、裁判所での手続きを検討します。

4-2. 調停

面会交流の頻度の変更に関する裁判所での手続きとして、面会交流の調停があります。調停では、当事者同士の直接の話し合いではなく、裁判所の職員を介してお互いの希望や意見を調整し、頻度を減らすための話し合いをします。

4-3. 審判

調停でも話し合いがまとまらない場合は、裁判所の審判手続きに移行するケースがあります。もっとも、一度、頻度を決めている場合は、その頻度を減らす判断を裁判所がするには一定のハードルがあるため、審判で必ず頻度の減少が実現するわけではない点に注意が必要です。

具体的には、現在の面会交流の頻度が子どもの生活や心身に対して大きな支障があるなどと判断される必要があります。

4-4. 裁判外紛争解決手続(ADR)

裁判所の調停は平日の日中に開かれるため、当事者が仕事などを抱えていれば、調停への出席が難しい場合があります。その場合は、民間の団体が実施しており、日程面など柔軟に対応してくれる裁判外紛争解決手続(ADR)の利用を検討します。ADRとは、民事上のトラブルについて、当事者と利害関係のない第三者が当事者同士の話し合いを支援し、合意による解決をめざす手続きです。

ただし、面会交流に関する問題の解決をめざす場合、裁判による手続きは一般的に数千円程度しか費用はかからない一方、ADRは各団体で利用料や報酬などを設定しています。通常、裁判の費用よりも高額となるため、事前に確認が必要です。

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5. 面会交流の頻度を減らす理由となるもの

一度決めた面会交流の頻度を減らすためには、相手の同意を得るか、裁判所での決定をもらう必要があります。いずれのケースでも、変更のためには相応の理由が必要となります。変更の理由は、子どもにとって頻度を減らす必要があるかどうかが重要になります。

具体的には、以下のような事情がある場合には、頻度の変更が検討されます。

  • 子ども自身が面会交流を拒否しているか、または頻度の減少を強く希望している

  • 進学、受験、部活動など、子どもの生活環境の変化によって現在の頻度での面会交流の実施が難しくなった

  • 連れ去りや暴力など、子どもへの悪影響が懸念される

ほかにも、再婚などによって両親の生活環境に変化があった際にも、面会交流について頻度の減少を検討する場合があります。

6. 面会交流が少なすぎると思ったら|面会交流の頻度を増やす方法

一方で、面会交流の頻度が少なすぎるとして、頻度の増加を希望する場合もあります。弁護士としての経験では、子どもと一緒に暮らす親の側から、子どもの希望や意向などをふまえて頻度の増加を希望したケースもありました。

面会交流の頻度を増やすために考えられる方法は以下のとおりです。

  • 協議、調停、審判で頻度を増やす

  • 面会交流の第三者機関を利用する

6-1. 協議、調停、審判で頻度を増やす

基本的には、面会交流の頻度を減らす場合と同じような方法や流れで進めます。

子どもと離れて暮らす親が面会交流の頻度を増やしたい場合は、子どもと暮らす親の協力が不可欠です。頻度の増加によって子どもと暮らす親の負担が増えるなど、懸念事項がある場合は、その懸念事項を払拭できるような提案をする必要があります。

面会の際に交通費やその他の費用がかかる点に懸念がある場合は、その費用を面会を希望する側が負担する、面会に際して立ち会いの希望があれば立ち会い前提の面会とする、第三者の立ち会いを希望するのであれば第三者機関の利用を検討する、といったかたちで懸念事項の払拭を図ります。

6-2. 面会交流の第三者機関を利用する

面会交流のサポートをする団体を「第三者機関」と呼びます。第三者機関は、面会交流を円滑に実施する方向で支援、調整してくれる団体です。一般的な支援内容は以下になります。

  • 夫婦や元夫婦が直接の連絡を取り合いたくない場合に、面会交流の実施に向けたスケジュール調整などを行う

  • 面会交流の現場で子どもを引き渡す際、夫婦や元夫婦が直接顔を合わせなくて済むよう引き渡しを代行する

  • 面会交流実施中の立ち会いを行う

  • 面会交流の場所を提供する

団体によってそれぞれの利用条件があるほか、民間の団体であれば通常は費用がかかるため、事前の確認と検討が必要です。

7. 面会交流の頻度を増やす理由となるもの

面会交流の頻度を増やす理由としては、別居時点や離婚時点での取り決めで面会交流が極端に少ない取り決めになっていた場合や、子どもが面会交流の回数増加を希望する意思を示した場合などが挙げられます。

8. 面会交流で子どもの意思が反映される年齢|10歳が目安

面会交流は子どもにとって望ましいかたちにする、というのが裁判所の基本的な考えです。裁判所の面会交流調停や審判手続きのなかで、子どもの両親の意見が合わずに調整が必要な場合、子どもが意思を示せる年齢になっていれば、裁判所は子どもの意思や意向を確認します。

一方、子どもが乳幼児の場合は、そもそも子どもが意思を示すのが不可能であったり、意思を示せても、それが子どもの本当の気持ちなのか判断できなかったりするため、子どもの意思確認は実施されません。一般的には、子どもが10歳程度になると意思が反映されるとされています。

10歳未満であっても、家庭裁判所の調査官という専門職が子どもとの面談を実施し、その意向を聴取するケースはありますが、このくらいの年齢の子どもの場合、子どもの意思が100%、結果に反映されるわけではありません。

なお、子どもが15歳以上の場合には、裁判所が面会交流に関して審判決定を行う場合、必ず子どもの意見を聴取しなければならないと法律で規定されています。

この規定は「意見聴取をしなければならない」と記載されているのみで、子どもの意思が100%反映されるという内容ではありません。ただし、子どもが15歳以上で面会交流に関する意思をはっきり示している場合は、裁判所はその意思を尊重するのが一般的です。

9. 面会交流の頻度を変更する際のポイントや注意点

面会交流の頻度を変更する際のポイントや注意点を解説します。

9-1. 子どもの成長にプラスになるかを検討する

面会交流は子どものために実施されるものであり、子どもにとって適切なかたちにするよう求められます。

頻度を変更する場合は、それが子どもの成長にとってプラスになるか、子どもと良好な関係を築いていくためにプラスとなるかを検討するとよいでしょう。

9-2. 頻度以外の条件やルールも明確に決めておく

面会交流の取り決めをする際には、頻度以外にも以下のような点を取り決める場合があります。

  • 面会1回あたりの時間

  • 面会場所:地域的な制限や移動距離の制限を設ける場合はその旨

  • 面会の方法:直接面会、オンライン面会、電話など

  • 宿泊を伴う面会の可否やその内容

  • 面会に向けた日程調整の方法:日程変更や代替日の取り決めなども含む

  • 面会時の立ち会いの有無やその方法

  • 面会時の子どもの受け渡し方法

  • 面会中の子どもの世話、監護に関する注意事項

  • 面会に関して第三者機関を利用する場合の内容と費用負担の取り決め

  • その他

9-3. 協議で合意できた場合は書面を作成する

面会交流の条件について合意した際には、その内容を書面に残し、お互いがどのような内容で合意したのかを記録で残します。当事者間での合意書の作成も可能ですし、弁護士に合意書の作成を依頼したり、内容をチェックしてもらったりする方法もあります

また、公正証書を作成する方法も考えられます。「公正証書」とは、公務員である公証人が私人からの嘱託を受け、その権限に基づいて作成する公文書を指します。

9-4. 合意書や調停調書の内容を変更するには相応の理由が必要

面会交流の条件を一度決めた場合でも、両親の双方が変更に同意する場合は条件を変更できます。ただし、一方が変更に同意していない場合や、裁判所の調停や審判を利用する場合、条件の変更には相応の理由が必要となるのが一般的です。

相応の理由に該当するのは、たとえば子どもの成長や進学などで子ども自身が頻度の変更を希望しているケースや、子どもに対する連れ去り未遂や暴力などが発生したことで面会を停止、制限する必要が生じたケースなどが考えられます。

9-5. 弁護士に相談する

子どもの両親同士で協議や裁判所の手続きを進めるケースも考えられますが、別居中の配偶者や離婚した元配偶者とこうした協議をするのは、精神的にも大きな負担になりがちです。

直接、連絡を取り合って話し合いをするのが難しい場合には、弁護士に依頼して相手との協議の窓口になってもらう、あるいは裁判所での手続きを任せるなどを検討するとよいでしょう。

10. 2026年5月までに導入|共同親権制度や法定養育費制度、先取特権が面会交流の頻度に与える影響は?

2024年5月に公布された民法等の法改正により、2026年5月までに共同親権制度などが導入されることになりました。面会交流に関して改正がなされたのは主に以下の点です。

【審判や判決前などの親子交流の試行的実施に関する規律を整備(人事訴訟法34条の4、家事事件手続法152条の3等)】
面会交流調停や審判などの場面において、裁判所が試行的面会交流の実施を現在よりも積極的に勧めるようになる可能性があります。

【婚姻中、別居の場面での親子交流に関する規律を整備(民法817条の13等)】
新設された規定において「子の利益を最も優先して考慮しなければならない」と明記されました。

【父母以外の親族と子どもとの交流に関する規律を整備(民法766条の2等)】
子どもの両親以外の親族は、これまで子どもとの面会を要求する権利は一切ないとされていました。今回の改正で、祖父母など一定の範囲内にある子どもの親族との面会に関しても、「子の利益のために必要がある」場合には、裁判所が面会の実施を決められるようになりました。

上記に加え、共同親権制度の導入により、共同親権が適用されなかったケースでも、子どもにとって望ましくない場合を除き、積極的に交流を行う方向で裁判所が面会の実施を促す場面が出てくると想定されています

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11. 面会交流の頻度に関連してよくある質問

Q. 子どもが何歳になるまで面会交流は続けるべき? 母親の付き添い(同伴)は何歳まで?

面会交流に関しては、基本的に子どもが満18歳を迎えて成人するまでの内容を取り決めるケースが一般的です。子どもが成人した場合は、親の親権の範囲ではなくなるため、原則として子どもの意思に任せるかたちになります。

 

また、子どもの世話や教育をする監護親の付き添いに関しては、子どもの年齢だけではなく、たとえば付き添いを要する疾患や障害があるなど子どもの状況や、子どもに対する連れ去りや暴力などの恐れがあるかどうかも関係します。

 

そうした懸念がないのであれば、そもそも付き添い自体しないケースも多くありますが、小学校中学年から高学年程度など、子どもが一人で自宅に帰って来られる年齢になるまでは付き添いをする、というように、一定の期限を設けるケースもあります。

Q. 面会交流に一切応じないのは法律違反になる?

相手が面会を求めているのに対し、正当な理由がないにもかかわらず面会交流を拒否した場合は法律違反となり、不当に面会を拒否された親から面会を拒否した親に対して損害賠償(慰謝料)を請求できると考えられています。実際、こうしたケースで裁判所が慰謝料を認めた事例もあります。

 

面会交流は子どものための制度という側面が強いため、子ども自身も面会を希望しているなど、子どもにとって面会が望ましいにもかかわらず、感情的な理由で一方的に面会をさせないような状況が長期間にわたって継続した場合は、こうした損害賠償が認められる可能性が高くなると考えられます。

12. まとめ 面会交流の取り決めに関して悩んだ際は弁護士に相談を

面会交流は子どものために実施されるものであり、子どもにとって適切なかたちでの実施が求められます。頻度や時間は子どもの両親が話し合って決めるのが一般的ですが、別居や離婚というかたちになった夫婦や元夫婦にとって、直接話し合いをするのが難しいケースも多くあります。

また、面会交流に関して取り決めを行ったものの、子どもと同居する親の側が面会交流の内容を変更したいと悩んでいるケースもあります。その場合も子どもの両親が話し合って変更しなければなりませんが、難しい場合は裁判所での調停や審判、民間団体が実施する裁判外紛争解決手続に委ねるかたちになります。

面会交流の取り決めを行う話し合いや、一度決めた取り決めの変更を考えるケースでは、弁護士を間に入れての話し合いや裁判手続きによって精神的な負担を軽減できます。面会交流の取り決めについて悩みがある場合は、弁護士への相談がお勧めです。

(記事は2025年7月1日時点の情報に基づいています)

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