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1. 慰謝料請求されたけどお金がないときの対処法
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1-1. 減額交渉をする
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1-2. 分割払いの交渉をする
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1-3. 不倫慰謝料の場合、相手に慰謝料を一部負担してもらう
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1-4. 親族に立て替えてもらう
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2. 請求された慰謝料が払えないと最終的にどうなる?
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2-1. 裁判になる
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2-2. 自己破産に追い込まれる
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3. 慰謝料請求されたら確認すべきこと
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3-1. 慰謝料を支払うべきケースなのか、証拠はあるのか
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3-2. 請求された額が相場と比べて適切か
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3-3. 請求の内容証明は誰から届いたのか
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4. 慰謝料請求されたときのNG行為
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4-1. 感情的に対応する
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4-2. 請求を無視する
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4-3. 消費者金融などの借金で支払う
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5. 慰謝料を減額交渉する流れと注意点は?
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6. 慰謝料請求されたときに弁護士に依頼するメリット
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6-1. 慰謝料を減額できる可能性が高まる
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6-2. 示談や交渉をすべて任せられる
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6-3. 正確な示談書の作成を任せられる
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6-4. 裁判になった場合に代理人を任せられる
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7. 慰謝料の減額交渉にかかる弁護士費用は?
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7-1. 弁護士費用の相場と例
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7-2. 弁護士費用が払えない場合
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8. 慰謝料請求されたときのよくある質問
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9. まとめ 慰謝料を請求されて払えない場合は減額や分割を交渉しよう
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1. 慰謝料請求されたけどお金がないときの対処法
不倫相手の配偶者から、高額な慰謝料を請求されたけど、お金がなくて払えない場合は、減額交渉など以下のような方法があります。
減額交渉をする
分割払いの交渉をする
不倫相手に慰謝料を一部負担してもらう
親族に立て替えてもらう
不倫で慰謝料請求をされた場合のそれぞれの対処法について解説します。
1-1. 減額交渉をする
不倫などで慰謝料を請求された場合、慰謝料の減額交渉をする方法があります。慰謝料の請求段階では、その金額は請求者の感情も加味され、ほとんどのケースで相場よりも高く設定されています。減額の交渉も想定して請求してくるため、冷静に交渉すれば、慰謝料が減額される可能性は高いといえます。
実際に慰謝料を支払う資力がない場合には、根拠となる資料を示して交渉することで、減額に応じてもらえる可能性 もあります。
また、裁判上では、以下のようなパターンであれば、慰謝料を減額できる要因となります。
・不倫期間が短い
・不倫回数が少ない
・不貞発覚後も夫婦が離婚していない
・相手から積極的に誘ってきた
・社会的制裁を受けた
・請求金額が相場より高い
・収入、資産が低い
当てはまるものがある場合、交渉の材料とするとよいでしょう。
1-2. 分割払いの交渉をする
慰謝料の支払いは一括払いが基本ですが、相手が納得すれば、分割払いも可能です。
分割払いにする場合には、通常、合意した内容を書面に残します。支払いが滞った場合に強制執行が可能となるように、公正証書を作成することもよく行われます。公正証書とは、公正役場で公証人が作成する文書で法的効力があるものです。
また、分割払いの場合、相手方から連帯保証人を付けることを要求されることもあります。
慰謝料を請求する側にとって分割払いを認めることは、支払いが滞るリスクを背負います。こちらの分割払いの要望を受け入れてもらうためには、ある程度柔軟に、相手方の立場に寄り添った態度で交渉にのぞみましょう 。例えば、分割払いを認める引き換えに、支払い総額については、一括で払ったときよりも高い金額を相手が求める可能性もあります。
1-3. 不倫慰謝料の場合、相手に慰謝料を一部負担してもらう
不倫は「共同不法行為」にあたり、配偶者からの慰謝料請求に対し、不倫をした当事者は連帯して支払う責任を負います。不倫相手の配偶者があなただけに慰謝料全額の支払いを求め、あなたが全額を支払った場合には、責任部分を超えた分を不倫相手に請求できます 。これを求償権(きゅうしょうけん)といいます。
求償する場合の負担割合は、5:5とすることが多いですが、あなたの年齢が低い場合や、不倫相手が独身と嘘をついて積極的に誘った場合などは、不倫相手の負担割合を多くできる可能性もあります。
1-4. 親族に立て替えてもらう
どうしても慰謝料の資金が準備できないのであれば、親族に立て替えてもらうのも一つの手です。ただし、法的には親族はあなたの不倫について、慰謝料を支払う義務はありません。
親族に立て替えてもらう際、後々返済する場合は問題ありませんが、贈与という形で受け取る場合には、110万円を超えると贈与税がかかるので注意が必要 です。
2. 請求された慰謝料が払えないと最終的にどうなる?
2-1. 裁判になる
請求された慰謝料を払わないでいると、相手が慰謝料請求の裁判を起こしてくる可能性があります。
裁判所から訴状が届いたにもかかわらず放置していると、請求どおりの支払いを命じる判決が出てしまいますし、判決が出ると強制執行が可能となり、給料や銀行預金が差し押さえ られてしまいます。
また、給料を差し押さえられる場合は、勤務先に不倫の事実がバレるというリスク も生じます。訴状が届いたら、放置せず、すぐに弁護士に相談するなどの対応をするようにしましょう。
2-2. 自己破産に追い込まれる
判決まで出てしまったものの、どうしても支払いができない場合は、最終手段として自己破産も検討する必要があるでしょう。離婚や不倫の慰謝料については、自己破産で支払いの免除が認められています。
ただし、自己破産をすると、信用情報が傷つき、一定期間クレジットカードやローンなどの借り入れができなくなる(いわゆるブラックリスト)、官報(国が発行する新聞のようなもの)に氏名や住所が掲載されるなどのデメリット があることから、自己破産するかは慎重に検討しましょう。
3. 慰謝料請求されたら確認すべきこと
突然慰謝料を請求されたら、まずは落ち着いて下記の点を確認してください。
慰謝料を支払うべきケースなのか、証拠はあるのか
請求された額が相場と比べて適切か
請求の内容証明は誰から届いたのか
3-1. 慰謝料を支払うべきケースなのか、証拠はあるのか
突然慰謝料を請求されたら、まずは慰謝料が発生する行為があったのか、確認しましょう。実際に肉体関係があったとしても、慰謝料が発生しないケースもあります 。
慰謝料の支払いを拒否できるケースとして、以下のものが挙げられます。
そもそも肉体関係がない
相手が既婚者であると知らなかった
相手の夫婦の婚姻関係が破綻している
時効が成立している(不倫による損害が発生した時から3年、もしくは不法行為から20年)
不倫相手がすでに全額支払っている
また、相手の主張に証拠があるのかも確認しましょう。不倫の慰謝料請求では、肉体関係(性交渉)があったことを示す証拠が必要です。
3-2. 請求された額が相場と比べて適切か
慰謝料の支払いが発生する場合も、請求された金額が相場と比べて適切かどうか確認しましょう。不倫慰謝料を請求する妻(夫)は、ときには冷静さを欠いていて、法外な慰謝料を請求してくるケースがあるからです。
なお、不倫の慰謝料の相場は、下記のとおりです。
・離婚をした場合:100万~300万円
・離婚しない場合:数十万~100万円
法外な金額とまで言えなくても、被害を受けたという感情分を上乗せし、相場より高めに請求するケースであれば、減額できる可能性がある でしょう。
3-3. 請求の内容証明は誰から届いたのか
また、慰謝料の請求は、内容証明郵便で行われるケースが一般的です。誰から届いたのかによっても、対応は異なるため、請求相手を確認しましょう 。
【差出人が本人(不倫相手の妻または夫)の場合】
本人が請求している場合、法外な慰謝料を請求してきたり、反対に慰謝料は請求せず謝罪や接触禁止のみ求めたりすることがあります。まずは相手が何を要求しているのか、正確に把握して対処しましょう。
【差出人が行政書士の場合】
費用をかけ、行政書士というプロに依頼している以上、相手は真剣に慰謝料を請求する意思があるといえます。
ただし、行政書士は裁判で代理人になる権限がないため、裁判まで起こすつもりはなく、交渉で済ませたいと考えている可能性が高いでしょう。行政書士から請求が届いた場合は、行政書士ではなく、配偶者と直接交渉をすることになります。
【差出人が弁護士の場合】
相手が弁護士に依頼している場合には、裁判も辞さないという強い姿勢で臨んでいる
ことがわかります。この場合には、早めに弁護士に相談し、交渉を依頼することをおすすめします。

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4. 慰謝料請求されたときのNG行為
一方で、慰謝料を請求されたからといって、感情的になるのは得策ではありません。さまざまなリスクがあるため、慰謝料を請求された場合に避けるべき行為を把握しておきましょう。
4-1. 感情的に対応する
不倫の慰謝料を請求されると、誰もが不安になり、少なからずパニックに陥ることでしょう。また、こちらとしても、不倫相手の配偶者に言いたいことがあるかもしれません。だからと言って、感情的になり、不適切な行動や言動をとるのは絶対にやめましょう。
相手に攻撃的な発言をしたり、不誠実な対応をとれば、慰謝料の増額事由ともなり得ます。また、減額の交渉に応じてもらえなかったり、相手が法的措置をとってきたりするリスク もあります。
4-2. 請求を無視する
慰謝料請求を無視し続けていると、相手から裁判を起こされる可能性があります。裁判になれば、時間や手間がかかり、心理的負担も増す ことになります。
また、無視し続ける態度から、反省していないと判断され、慰謝料の増額にも繋がりかねません。
慰謝料の請求があったら無視せず誠実に対応しましょう。対応に迷った場合は、弁護士に相談した上で、返答するのがおすすめです。
4-3. 消費者金融などの借金で支払う
慰謝料が払えないからといって、消費者金融から借金をするのはおすすめできません。たしかに消費者金融はスピーデイかつ手軽に融資を受けられるのですが、金利が高く、ただでさえ厳しい生活状況が、より一層圧迫されます 。
親族から借りるか、それも難しい場合には、まずは弁護士に相談しましょう。
5. 慰謝料を減額交渉する流れと注意点は?
減額をお願いするには、まずは相手に減額したい理由を直接伝え、話し合い(交渉)をします。連絡方法は、電話、メール、手紙でも問題ないでしょう。金額や分割払いの方法、その他の条件について合意ができたら、後日トラブルとならないよう、その内容を書面にし、示談書を作成します 。
交渉がまとまらなかったら、相手は裁判を起こすことになります。裁判では、証拠に基づいて裁判官が適正な慰謝料金額を認定します。もっとも、実際の裁判では、判決ではなく、和解(話し合い)で終わることも多くあります。裁判で分割払いの合意をした場合には、和解調書が作成されます。
減額交渉をする場合は、まずは不倫をしたことについて謝罪し、真摯な姿勢で交渉に臨むことが大切です。だからといって、存在しない事実を認めたり、支払いできない金額で安易に合意したりしないよう注意してください 。
相手は会話を録音している可能性があり、後の裁判で不利な証拠として扱われる可能性があります。また、一度合意した内容を覆すのは困難です。解決を急ぐあまり、相手と安易に合意することのないよう、交渉は慎重に進めましょう 。
6. 慰謝料請求されたときに弁護士に依頼するメリット
慰謝料を請求された場合に、自分で減額交渉をするのは不可能ではありません。しかし、対応によっては、不利になるなどのリスクがあります。
弁護士に依頼をすれば以下のようなメリットがあります。
慰謝料を減額できる可能性が高まる
示談や交渉をすべて任せられる
正確な示談書の作成を任せられる
調停や訴訟になった場合に代理人を任せられる
それぞれについて詳しく解説します。
6-1. 慰謝料を減額できる可能性が高まる
弁護士に依頼をすることで、慰謝料を減額できる可能性が高まります。弁護士は、法的な観点から慰謝料の減額要素を洗い出し、請求金額が適切かどうかを判断できるからです。
例えば、相手が法外な請求を譲らない場合、裁判となれば個々の事案に応じて適切な慰謝料の支払いが命じられます。裁判という手間を考えるなら、交渉で応じた方が得だと相手を説得することも可能です。
また、個人で交渉をしようとしても、お互い感情的になり、減額に応じてもらえないことも考えられるでしょう。慰謝料交渉に精通した弁護士であれば、相手方の感情を逆なですることなく、うまく交渉できるので、減額に応じてもらえる可能性は高くなります 。
6-2. 示談や交渉をすべて任せられる
また、弁護士が間に入ることで、相手と直接やりとりする必要がなくなります 。あなたに対して嫌悪感を持つ相手と交渉するのはつらい時間であり、できれば避けたいところでしょう。弁護士に依頼すれば、早期解決が図れるだけではなく、精神的負担が減らせるという大きなメリットがあります。
6-3. 正確な示談書の作成を任せられる
弁護士に依頼すれば、合意内容を漏れなく記載し、正確な示談書を作成できるので、後日のトラブルを防止できます。
減額交渉や分割払いの交渉をして合意ができたら、示談書を作成します。示談書には、金額や支払い方法のほか、清算条項、接触禁止条項、守秘義務条項などを入れることがあります。こうした示談書をしっかり作成しておかないと、後に追加で請求を受けるなどのリスクもあるため、弁護士に依頼するのが安心 です。
6-4. 裁判になった場合に代理人を任せられる
交渉段階から弁護士に依頼すれば、仮に裁判になった場合にも従前の経緯を熟知していることから、スムーズな対応が可能です。
7. 慰謝料の減額交渉にかかる弁護士費用は?
「慰謝料の請求は弁護士に依頼したい」と思っていても、心配なのが弁護士費用です。費用が払えなくても対処法はあります。弁護士費用の相場や、弁護士費用が払えない場合について解説します。
7-1. 弁護士費用の相場と例
不倫の慰謝料を請求されて、弁護士に減額を依頼する場合、一般的な費用相場としては、以下の通りです。
【着手金】
弁護士に依頼した際に発生する費用。慰謝料請求の着手金は15~20万円程度
【報酬金】
成功報酬は経済的利益(請求金額が減額した金額)15~25%程度と考えられます。
例えば、300万円の慰謝料を請求された場合、100万円まで減額に成功したとすると、経済的利益は200万円となり、その場合の成功報酬は、30~50万円です。このケースの場合、着手金と併せれば、弁護士費用はトータル45~75万円程度 になるでしょう。
ただし、弁護士費用や支払い方法は各法律事務所によって異なります。複数の弁護士に相談をして、見積もりを出してもらい、予算にあった弁護士に依頼する 方法もあります。
7-2. 弁護士費用が払えない場合
弁護士費用が捻出できない場合には、法テラスの活用を検討しましょう。法テラスは、国が設立した法律相談センターです。法テラスの特徴として、弁護士費用を国が立て替えてくれる制度(民事法律扶助)があります。この制度を利用することで、弁護士費用を少額ずつ分割払いで返していくことが可能です 。
ただし、法テラスの利用には、財産が一定以下などの条件があるため、利用可能か法テラスに直接確認してみてください。
なお、慰謝料を請求される側の場合、経済的利益が弁護士費用を下回る場合には、弁護士も依頼をすすめないと考えられます。弁護士費用については、弁護士に依頼する前によく確認しましょう。

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8. 慰謝料請求されたときのよくある質問
9. まとめ 慰謝料を請求されて払えない場合は減額や分割を交渉しよう
不倫相手の配偶者から慰謝料を請求されても払えない場合は、減額や分割交渉、もしくは不倫相手に負担を求める方法があります。そもそも慰謝料が発生しないケースもあるため、まずは冷静になって請求内容を確認することが重要です。
一方で、無視をしたり、感情的に対応したりするのはやめましょう。慰謝料が増額する要因になったり、相手が裁判で訴えてきたり、減額に応じてもらえない恐れがあります。
減額交渉は、法律のプロである弁護士に依頼するのが安心です。複数の弁護士に相談することで、費用や対応を比較できるでしょう。費用をどうしても負担できない場合は、法テラスの利用を検討しましょう。
(記事は2025年2月1日時点の情報に基づいています)