沼津市で離婚問題を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。沼津市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

沼津市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

沼津市は静岡県の東部に位置する市で、2025年8月現在の人口は184,338人（男性90,997人・女性93,341人）となっています。中心駅となる沼津駅にはJR東海道線・御殿場線が乗り入れています。また、東名高速道路の沼津ICがあるほか、新東名高速道路の長泉沼津ICも近接しているため、車での広域アクセスも良好です。伊豆半島への玄関口として、観光の拠点にもなっています。

富士山と駿河湾に囲まれる沼津市では、海や山、川の雄大な自然を活かしたレジャーを目的に、多くの観光客が訪れます。また市内には生きる化石と呼ばれるシーラカンスが展示されている「沼津港深海水族館」や、ショーや仕事体験が実施されている「伊豆・三津シーパラダイス」などもあります。このように、沼津市は交通網が整備された観光地として静岡県の主要な役割を担う一方、「千本浜公園」や「愛鷹広域公園」など自然豊かな施設もあり、家族連れにも人気の市となっています。

2025年8月現在、沼津市の総人口184,338人のうち0～14歳の人口が16,831人、15～64歳までが106,736人、65歳以上が60,771人となっており、高齢化率は32.9％です。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルが起こる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。沼津市は沼津駅周辺を中心に弁護士事務所が点在しており、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。またその交通の利便性から、近隣都市にもアクセスしやすいため、より広範囲で事務所探しをしてみてもよいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：沼津市 人口と世帯 5歳階級別（人口のみ）

沼津市の離婚の弁護士相談窓口

沼津市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

沼津市の法律相談センター

静岡県弁護士会が運営する法律相談センターでは、離婚に関する相談ができます。沼津市には「沼津法律相談センター」があり、月曜日から金曜日の13時から15時30分まで受け付けています。予約が必要なので、事前に静岡県弁護士会のウェブサイトで詳細を確認の上、利用を申し込みましょう。

• 参考：静岡県弁護士会 沼津法律相談センター

沼津市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「静岡県」

沼津市が実施している法律相談窓口

沼津市では弁護士による法律相談を実施し、離婚を含む法律問題全般の相談に応じています。「離婚に関する基本的な知識を得たい」「専門家事務所に相談する前に状況を整理したい」という場合には、こうした公的窓口を利用してみるのも一つの手です。詳細は沼津市のウェブサイトで確認できます。

• 参考：沼津市 各種相談

沼津市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

沼津市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。沼津市には静岡家庭裁判所沼津支部があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申立ての窓口は「家事受付係」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：静岡家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

沼津市の行政の窓口

役場では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざまな手続きも忘れずにおこないましょう。沼津市では、沼津市役所の市民福祉部市民課と市内の各市民窓口事務所で、離婚の届出を受け付けています。開庁時間は平日8時30分から17時15分までです。届出に必要なものなどは、沼津市のウェブサイトか窓口で確認してください。

• 参考：沼津市

• 参考：沼津市 市民窓口事務所でできる手続き

沼津市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：沼津公証人合同役場

沼津市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

静岡県には4カ所の配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、2023年度には2,200件以上の悩みが寄せられました。沼津市では、配偶者からの暴力（DV）や離婚問題などに悩んでいる人のために、女性相談員による「女性相談」を実施しています。性別問わず相談可能です。解決に向けた支援をしてくれるほか、必要に応じて各種支援制度や関係機関の案内もしてくれます。

• 参考：沼津市 女性相談

沼津市における近年の婚姻・離婚の件数

静岡県人口動態統計によると、沼津市の婚姻件数は2018年（平成30年）～2022年度（令和4年）の5年間にかけて832組、851組、728組、738組、683組と推移しており、また離婚件数は346組、350組、309組、287組、292組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は41.5％、41.1％、42.4％、38.8％、42.7％と「3組に1組は離婚する」と言われる時代の上をいく数値となっており、静岡県の令和4年度の特殊離婚率37.7％（婚姻件数13,127組、離婚件数4,957組）よりも高めになっています。また2020年から婚姻件数は減少傾向にありますが、これはコロナ禍の影響もあったと考えられます。令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」となり人と接触する機会が増えたことから、婚姻件数は増加する可能性があります。

• 参考：統計センターしずおか 人口動態統計

• 参考：統計センターしずおか 令和4年静岡県人口動態統計(出生、婚姻、離婚)

※本テキストは2025年8月の情報に基づいています