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1. 国際離婚の無料相談はどこでできる?
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1-1. 法テラス(日本司法支援センター)【費用を抑えて弁護士に相談や依頼をしたい人】
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1-2. 市町村役場の法律相談窓口【まずは離婚について無料で話を聞きたい人】
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1-3. 【お勧め】無料相談可能な法律事務所【効率的に弁護士に相談したい人】
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1-4. 行政書士【相手とすでに合意していて、書類作成を頼みたい人】
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2. 国際離婚の無料相談を有効活用するには
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3. 国際離婚を弁護士に相談や依頼をするメリット
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3-1. 準拠法や裁判管轄権なども踏まえて法的なサポートができる
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3-2. 離婚条件の交渉を任せられる
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3-3. 複雑な書類作成や手続きにも対応できる
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4. 国際離婚の問題は無料相談だけで解決できる?
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5. 国際離婚に強い弁護士の探し方
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5-1. 知人から紹介してもらう
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5-2. インターネットで検索する
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5-3. ポータルサイトを活用する
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6. 国際離婚でよくある質問
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7. まとめ 国際離婚は無料相談を活用して弁護士に相談
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1. 国際離婚の無料相談はどこでできる?
国際離婚の無料相談は、以下の窓口で相談が可能です。
法テラス(日本司法支援センター)
市町村役場の法律相談窓口
【お勧め】無料相談可能な法律事務所
行政書士
相談窓口の特徴やメリット・デメリットについて、それぞれ解説します。
1-1. 法テラス(日本司法支援センター)【費用を抑えて弁護士に相談や依頼をしたい人】
法テラスとは、弁護士などの専門家を利用する際にかかる費用を負担できない人が、法的な支援を受けられるように国が設立した機関です。
法テラスで、国際離婚を相談する場合、以下のようなメリット・デメリットがあります。
【メリット】
・収入や資産が一定の基準以下に該当する人であれば、1つの問題につき3回まで無料法律相談の利用が可能
【デメリット】
・法テラスに直接法律相談を申し込むと、弁護士の指名や選択ができず、国際離婚問題に詳しい弁護士に担当してもらえるとは限らない
・利用には収入が一定以下などの条件がある
法テラスは無料相談だけでなく、法テラス経由で弁護士に依頼をしたり、弁護士費用の立て替え制度(民事法律扶助)を利用したりできます。ただし、法テラス経由で依頼する場合は、自分で弁護士を選べません 。
法テラスの民事法律扶助を利用した上で弁護士を選びたい場合は、国際離婚問題に詳しく、かつ法テラスとも契約している弁護士を自分で探して、その弁護士経由で法テラスの支援を受ける という流れで進めることになります。
1-2. 市町村役場の法律相談窓口【まずは離婚について無料で話を聞きたい人】
市区町村などの自治体が無料で開催している法律相談会に足を運んでみるのも選択肢の1つでしょう。市区町村役場で法律相談を利用する場合、以下のようなメリット・デメリットがあります。
【メリット】
・自分の住まいからほど近いところで相談を聞いてもらえる
・法テラスのような収入や資産に関する制約がない
【デメリット】
・弁護士の指名や選択ができないため、担当する弁護士が国際離婚問題に詳しいかどうかは分からない
・1回の相談時間が30分程度と短めで、時間内に相談が終わらない可能性がある
法テラスと同様に、専門性の高い国際離婚に精通した弁護士に当たるかどうかはわかりません 。したがって、地域の法律相談会に行った場合は、そこで得られた回答のみを参考に行動せず、なるべく複数の相談窓口で相談をして、複数の弁護士の回答を参考にした方がよいでしょう。
1-3. 【お勧め】無料相談可能な法律事務所【効率的に弁護士に相談したい人】
法律事務所の中には無料法律相談を受けている事務所があるため、そういった事務所に直接問い合わせ、法律相談を受ける方法もあります。無料相談可能な法律事務所に相談するメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
・自分で事務所を探すため、国際離婚問題に詳しい弁護士を選ぶことができる
・1回の相談時間も1時間と長めに設定している事務所が多く、相談内容に対する指針やアドバイスを十分に受けられる
・無料相談の後で実際に依頼することになっても、そのままワンストップで対応してもらえる
【デメリット】
・2回目以降は相談料がかかる法律事務所が多い
きちんとした知見のある弁護士からの充実した回答を得られる可能性が高いため、自分で国際離婚を取り扱っている弁護士を探して相談するのがおすすめ です。
なお、2回目以降の相談や依頼は有料となるのが一般的です。2回目以降の相談料は、30分5,500円、1時間1万1,000円と設定している事務所が多いです。
1-4. 行政書士【相手とすでに合意していて、書類作成を頼みたい人】
国際離婚は行政書士に相談することもできますが、対応可能な範囲は弁護士と異なります。
行政書士が対応できるのは、相手側との話し合いの必要のない、あるいはすでに済んでいるケースでの書面作成(例えば、離婚協議書や離婚契約公正証書案の作成)の代行 です。依頼者本人の代わりに相手側と交渉することはできないため、少しでも相手側と話し合う必要がありそうな場合は弁護士へ相談しましょう。
2. 国際離婚の無料相談を有効活用するには
国際離婚の無料相談をする際は、相談に至った経緯や弁護士に聞きたいことを事前にまとめておきましょう。事前にまとめておけば、限られた相談時間内で効率よく相談できます。
また、日本だけでなく外国でも結婚している場合は、外国法が適用されることがあり、法律事務所側の対応可否も変わってくる可能性があります。どこの国で婚姻届を提出しているかという情報は、弁護士に必ず伝えておきましょう 。
3. 国際離婚を弁護士に相談や依頼をするメリット
国際離婚は複雑な手続きが必要となる可能性があるため、弁護士に相談や依頼をするのがおすすめです。以下のようなメリットがあります。
準拠法や裁判管轄権なども踏まえて法的なサポートができる
離婚条件の交渉を任せられる
複雑な書類作成や手続きにも対応できる
それぞれについて解説します。
3-1. 準拠法や裁判管轄権なども踏まえて法的なサポートができる
国際離婚は、夫婦の国籍によって「どこの国の法律が適用されるか」すなわち「準拠法」、「どこの国の裁判所で判断されるか」すなわち「裁判管轄権」が変わってきます 。日本に住む日本人同士の夫婦が離婚する場合に比べて、いささかややこしい手続きや判断が必要です。弁護士に相談や依頼をすることで、こうした点を踏まえた助言や法的なサポートを受けられ、スムーズに手続きを進めることができます。
3-2. 離婚条件の交渉を任せられる
離婚事件において、弁護士は代理人として本人に代わり、相手側と交渉をすることができる唯一の職種です。弁護士に依頼することで、自分に代わって相手と交渉をしてもらうことができます。また、国際離婚をする上での条件で揉めたとしても、事態の収拾や解決を目指せます。
3-3. 複雑な書類作成や手続きにも対応できる
国際離婚に限らず、離婚条件はトラブル防止のために、きちんと書面化しておくに越したことはありません。弁護士に依頼をすることで、国際離婚ならではの複雑な書類の作成や、離婚協議書や離婚契約公正証書に対応してもらうことができます。
また、相手との話し合いがうまく行かず、日本の裁判所での離婚調停や離婚裁判に発展する可能性もあるでしょう。こうした手続きでは、お互いの主張を整理するために、書面の提出を求められることがほとんどです。弁護士に依頼をしておけば、裁判手続きから、手間のかかる複雑な書面作成を一任することができます。
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4. 国際離婚の問題は無料相談だけで解決できる?
国際離婚の問題を無料相談だけで解決できるかどうかは、事案によって異なります。
【無料相談で解決できる可能性があるケース】
・日本でのみ婚姻届を提出している
・離婚すること自体や離婚の条件についてほぼ合意している
法的な問題をクリアして、条件に合意できているというケースであれば、無料法律相談でのアドバイスのみで解決できる可能性 があります。
【無料相談で解決が難しいケース】
・離婚すること自体や離婚の条件で意見の相違がある
・国外で婚姻届を提出している
上記のようなケースは、まず離婚の合意を得ることや、条件のすり合わせをする必要があるため、相談しただけでは解決できない可能性が高い です。無理に無料の範囲でなんとかしようとすると、話し合いでこじれるなどして、離婚の成立まで時間がかかったり、適用される法律が異なることで、離婚の手続きがスムーズにできなかったりする可能性があります。
離婚や条件面で折り合いがつかない場合は、弁護士費用の見積もりを提示してもらうなどして、弁護士への依頼を検討しましょう。
また、弁護士に相談する際は、国際離婚問題に詳しく、初回相談無料と銘打っている法律事務所や弁護士の初回相談を利用する方がスムーズ です。法テラスや地域の自治体の法律相談などを利用してもよいですが、相談者の側で担当する弁護士を選べない場合、相談する弁護士が国際離婚問題に通じているとは限りません。
5. 国際離婚に強い弁護士の探し方
5-1. 知人から紹介してもらう
周囲に国際離婚をした知人がいるのであれば、その人が依頼していた弁護士を紹介してもらうのも選択肢の1つでしょう。その弁護士には少なくとも「その知人が抱えていた国際離婚問題を解決した」という実績があるからです。
もっとも、離婚分野は個々の事情ごとに取るべき対処法が異なるため、紹介された弁護士に依頼しても、その知人と同じ経過をたどって解決できるとは限らない点は留意 しておきましょう。まずは自分でその弁護士に会い、相談をしてみて、専門家としての知見は十分か、相性が合いそうか、信頼できそうか、などを確認した上で判断することが重要です。
5-2. インターネットで検索する
インターネットで「国際離婚 弁護士」などで検索すれば、国際離婚を取り扱っている多数の弁護士を探すことができます。インターネットで探す際は、お住まいに近い地域に事務所を構えている弁護士を探すのも1つの方法です。依頼するとなると、その弁護士と二人三脚で手続きを進めていくことになるため、近場の方が打ち合わせがしやすいでしょう。
5-3. ポータルサイトを活用する
国際離婚を取り扱っている弁護士を探すのであれば、離婚に注力している弁護士を掲載している特化型のポータルサイトで探すのが便利です。ポータルサイトであれば、地域や弁護士の特色などを比較して選ぶことができるため、こうした機能を活用して探すとスムーズです。
6. 国際離婚でよくある質問
7. まとめ 国際離婚は無料相談を活用して弁護士に相談
国際離婚は、国外の法律を熟知している必要があるなど、弁護士に高い専門性が求められる分野です。法テラスや市区町村の役所の法律相談窓口で無料で相談することもできますが、自分で弁護士を選べないデメリットがあります。そのため、知人の紹介や、インターネットやポータルサイトを活用して、自分で国際離婚に詳しい弁護士を探すのがおすすめです。
また、日本以外で婚姻届けを提出している場合や、そもそも離婚や条件で合意できていない場合、そして親権などの問題がある場合は、無料相談で解決できない可能性が高いため、弁護士への依頼も検討しましょう。
(記事は2024年12月1日時点の情報に基づいています)