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1. 不倫の慰謝料請求で弁護士に相談するメリット
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1-1. 慰謝料請求が可能かどうか教えてもらえる
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1-2. 証拠集めのアドバイスがもらえる
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1-3. 離婚も視野に入れた今後の対応がわかる
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1-4. 提携している探偵を紹介してもらえる可能性がある
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2. 不倫の慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット
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2-1. 相手の無理な主張が通らなくなる
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2-2. 自分に有利な交渉をしてもらえる
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2-3. 離婚条件もまとめて交渉してもらえる
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2-4. 調停や裁判の対応も任せられる
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2-5. 交渉を一任できるので精神的な負担が軽くなる
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3. 不倫の慰謝料請求に強い弁護士の探し方
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3-1. 知人からの紹介
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3-2. ネット検索
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3-3. ポータルサイトの活用
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3-4. 複数の弁護士に無料相談して比較する
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4. 不倫慰謝料に強い弁護士を選ぶ際のポイント
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4-1. 不倫や離婚問題の実績が豊富か
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4-2. 弁護士との相性がよいか
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4-3. 費用が明朗か
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5. 不倫慰謝料を弁護士に相談するときのポイント
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5-1. 事前に聞きたいことをまとめておく
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5-2. 経緯を時系列ごとに整理しておく
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5-3. 持っている証拠を用意しておく
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5-4. 自分に不利なことも正直に伝える
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6. 不倫の慰謝料請求でかかる弁護士費用
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6-1. 費用の内訳と相場
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6-2. 弁護士費用の例
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6-3. 費用倒れの心配はある?
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7. 不倫慰謝料の弁護士依頼でよくある質問
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8. まとめ 不倫の慰謝料請求は弁護士に相談を
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1. 不倫の慰謝料請求で弁護士に相談するメリット
不倫の慰謝料請求をする際には、まず弁護士に相談することをおすすめします。依頼まで至らなくても、有益なアドバイスがもらえる可能性はあります。相談するメリットは、主に次の4つです。
慰謝料請求が可能かどうか教えてもらえる
証拠集めのアドバイスがもらえる
離婚も視野に入れた今後の対応がわかる
提携している探偵を紹介してもらえる可能性がある
それぞれについて解説します。
1-1. 慰謝料請求が可能かどうか教えてもらえる
不倫の慰謝料請求は、当事者間での交渉が上手くいかなかった場合、最終的には民事訴訟で請求をすることになります。そのため、民事訴訟で慰謝料請求が認められる可能性がどの程度あるのかを見据えて検討する必要があります。
請求が認められるとしても、どのくらいの金額が認められるかは事案によって大きく異なり、過去の裁判例などを確認するなどして、見込み金額を把握します。
不倫慰謝料請求の実務に詳しい弁護士に相談すれば、そもそも慰謝料請求が認められるか、認められるとすれば、どのくらいの金額が認められるかの見通しを立ててもらう ことができるでしょう。
1-2. 証拠集めのアドバイスがもらえる
不倫の慰謝料請求が認められるためには、不倫相手との間に肉体関係があったことの証拠が必要 です。手元にある証拠が、不倫相手との肉体関係があったことの証拠として十分か、仮に十分でない場合には、どのような証拠を、どのような方法で集めれば良いかについて、弁護士からアドバイスをもらえることが期待できます。
1-3. 離婚も視野に入れた今後の対応がわかる
不倫相手との肉体関係が認められる場合には、慰謝料請求だけでなく、離婚請求も認められます 。
そのため、慰謝料請求に加えて離婚も検討している場合、離婚のために取るべき対応や今後の流れについて、弁護士から具体的なアドバイスを受けられます。
1-4. 提携している探偵を紹介してもらえる可能性がある
不倫の証拠が不足している場合には、探偵に調査を依頼することも一つの方法です。ただし、探偵による調査の際は、対象者のプライバシー権を侵害しないよう慎重に進める必要があります。不倫問題に注力している弁護士事務所であれば、探偵と提携しているところも多い ので、弁護士に相談すれば、実績のある探偵を紹介してもらえる可能性があるでしょう。
2. 不倫の慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット
相談だけでなく、不倫の慰謝料請求を弁護士に正式に依頼すれば、法的な観点から適切な主張をすることができ、依頼者にとってより有利な結果を得られる可能性が高まります。次のメリットを把握したうえで、弁護士への依頼を検討しましょう。
2-1. 相手の無理な主張が通らなくなる
不倫した配偶者は「不倫をしたのは結婚生活の中で寂しさを感じたからで、その原因を作ったのは自分ではないから、慰謝料を支払う義務はない」といった理不尽な反論をして、慰謝料の支払を拒否してくることがあります。
不倫の慰謝料請求を弁護士に依頼すれば、相手方がそのような理不尽・不合理な反論をしてきた場合でも、法的な観点から適切に再反論 できます。
2-2. 自分に有利な交渉をしてもらえる
弁護士は、可能な限り依頼者の有利になるように交渉を行います。交渉のための打ち合わせにおいては、依頼者から有利な事情があるかを弁護士が引き出してくれることもあります。
そのため、依頼者にとって有利となる事情を可能な限り弁護士が引き出し、それを材料に交渉するため、より多くの慰謝料の獲得が期待できる でしょう。
2-3. 離婚条件もまとめて交渉してもらえる
慰謝料請求だけでなく、離婚も請求する場合には、財産分与、養育費、親権などの条件についても交渉していく必要 があります。不倫の慰謝料請求を依頼する際には、これらの交渉をまとめて依頼することも可能です。
ただし、離婚請求に関する交渉も含めて依頼した場合には、離婚請求分の弁護士費用もかかってしまう点には注意が必要です。
2-4. 調停や裁判の対応も任せられる
不倫の慰謝料請求や離婚請求などについて、必ずしも交渉で話がまとまるとは限りません。調停や裁判などの手続きが必要になる場合もあります。特に裁判では、訴状や証拠などを裁判所に提出し、法律に基づいて自らの主張を訴える必要がありますが、法律に詳しくないと訴訟を有利に進めることは難しい場合もあります。
弁護士に交渉を依頼している場合には手続きの代行はもちろんのこと、調停や裁判の対応を依頼することが可能 です。あなたの代理人として、より多くの慰謝料を獲得できるよう、不倫の証拠を提示し、法律に基づいた主張をしてくれます。
なお、費用に関しては、弁護士事務所ごとに異なります。交渉とは別に、調停、裁判それぞれ費用が発生する点には注意しましょう。
2-5. 交渉を一任できるので精神的な負担が軽くなる
自分で交渉する場合には、相手方と直接連絡をとり、相手方の主張に逐一反論しなければなりません。これは、精神的に相当な負担が生じることとなり得ます。
交渉を弁護士に依頼する場合には、弁護士が交渉の窓口になるため、相手方と直接連絡を取る必要がなくなります 。そのため、弁護士に交渉を依頼することによって、精神的な負担を軽減できます。
3. 不倫の慰謝料請求に強い弁護士の探し方
弁護士によって強みのある分野は異なります。そのため、不倫や離婚問題に強い弁護士を探すことも大切です。弁護士の探し方としては、主に次の方法が考えられます。
3-1. 知人からの紹介
まずは、知人から弁護士を紹介してもらうことが考えられます。実際に不倫の慰謝料請求を弁護士に依頼した知人がいれば、その方に弁護士の働きぶりや費用感などを聞いても良いでしょう。弁護士の人となりや費用感などについては、実際に相談してみないと分かりません。しかし、知人を通じて、これらのことをある程度事前に確認しておくことができます。
3-2. ネット検索
インターネットで「不倫 慰謝料 弁護士」などと検索して探すのもひとつの手です。このようなキーワードで検索すれば、不倫の慰謝料請求や離婚などに注力している弁護士事務所のホームページが上位に出てくる ことが期待できます。
また、弁護士事務所のホームページには、基本的に費用も掲載されています。複数の弁護士事務所を確認し、費用などを比較してみるのも良いでしょう。
3-3. ポータルサイトの活用
不倫の慰謝料請求や離婚に注力している弁護士を掲載しているポータルサイトなどもあります。弁護士を掲載するポータルサイトでは、検索機能が充実していることも多いため、地域や弁護士事務所の特徴から該当する弁護士を簡単に探せます。
3-4. 複数の弁護士に無料相談して比較する
結局のところ、費用については事案ごとに異なる上、弁護士の人となりなどについても実際に相談してみないと分かりません。弁護士事務所によっては、30分または1時間など一定の時間内で初回の法律相談料を無料としている ところもあります。多少手間はかかってしまいますが、実際に複数の弁護士に無料相談をしてみて、費用や人となりなどを確認してみるのも良いでしょう。
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4. 不倫慰謝料に強い弁護士を選ぶ際のポイント
不倫慰謝料に強い弁護士を選ぶ際には、次のポイントを確認したうえで、依頼を検討しましょう。
4-1. 不倫や離婚問題の実績が豊富か
医師ごとに専門分野が分かれているのと同様に、弁護士にも、強みのある分野が分かれています。不倫や離婚問題について解決実績が豊富であれば、請求が認められるか否かの見立てがより正確であったり、交渉においてより説得力のある主張をしてくれたりする ことが期待できます。
弁護士事務所のホームページなどには、解決実績を載せているところもあるので、不倫や離婚問題についての解決実績が豊富であるかを確認してみると良いでしょう。
4-2. 弁護士との相性がよいか
弁護士との相性も大切な要素です。特に、離婚請求を兼ねる場合において、調停や裁判などの手続きを要するときは、長期間の付き合いになります。また、依頼内容の性質上、非常にプライベートな事柄についても弁護士に伝える必要があります。そのため、弁護士と相談者との間には信頼関係があることが前提となります 。弁護士との相性が悪いと、信頼関係を築くのは難しいでしょう。
弁護士との相性については、初回の法律相談の際に弁護士が話をきちんと聞いてくれるか、コミュニケーションをストレスなく取れるか、不安な気持ちに寄り添ってくれるか、問い合わせなどへの対応が早いか、などを考慮します。
相談する側としても、女性の弁護士を希望される方や、平日の夜や土日に打ち合わせをしたい方など、人によって希望の条件が様々だと思います。弁護士に相談する際には、ご自身の希望する条件をきちんと伝えておくようにしましょう。
4-3. 費用が明朗か
弁護士費用は、決して安い金額ではありません。また、着手金や成功報酬など複数の報酬が発生することが多いため、費用の総額が分かりにくいと感じる方もいるでしょう。そのため、弁護士費用がどの程度かかる見込みであるのか、明瞭で分かりやすいところを選んだ方がいいでしょう。なお、必ずしも費用が安ければ良いというものではなく、薄利多売で対応が遅いなど問題がある可能性もあるので、注意が必要 です。
5. 不倫慰謝料を弁護士に相談するときのポイント
不倫慰謝料を弁護士に相談をする際には、事前に相談内容を整理しておくことが重要です。実際に相談をする際には、次の準備をしておくと良いでしょう。
5-1. 事前に聞きたいことをまとめておく
弁護士に相談する場合には、事前にアポイントメント(予約)をとって、一定の時間内で相談することになります。特に無料法律相談の場合は、相談時間が30分など短時間に限定されていることが多い です。
そのため、限られた時間の中で、最低限確認したいポイントを事前にまとめておくと良いでしょう。
5-2. 経緯を時系列ごとに整理しておく
弁護士への相談時間は限られているので、できる限り要領良く事案の経緯を伝える必要があります。事前に、出来事を時系列ごとにまとめておくと、弁護士が状況を把握しやすくなるとともに、個別の事情に沿った適切なアドバイスをしやすくなります。
5-3. 持っている証拠を用意しておく
不倫の慰謝料請求の交渉などを有利に進めるためには、有効な証拠があることが重要です。相談時に証拠を持参して、弁護士に直接見てもらうことで、手持ちの証拠がどの程度有効であるかを判断してもらい、事件についての見通しを立ててもらえます 。
5-4. 自分に不利なことも正直に伝える
弁護士が、個別の事情に沿った適切なアドバイスをしたり、見通しを立てたりするためには、有利な事情だけでなく、不利な事情も含めて検討する必要があります。例えば、不利な事情を隠したうえで弁護士に事件処理を依頼し、後でこちらに不利な事実が発覚した場合には、「聞いていたことと違う」などとして、弁護士との信頼関係に傷がついてしまう可能性 もあります。
離婚や不倫などは非常にセンシティブな問題で、弁護士に伝えづらいこともあると思いますが、適切に事件処理を進めるためにも、不利な事情も可能な限り伝えるようにしましょう。
6. 不倫の慰謝料請求でかかる弁護士費用
6-1. 費用の内訳と相場
不倫の慰謝料請求でかかる弁護士費用としては、①法律相談料、②着手金、③成功報酬、④預り金などの費用が発生することが多いです。各費用の相場は、おおむね次のとおりです。
費用項目 | 相場 |
---|---|
法律相談料 | 30分あたり5000円程度 |
着手金 | 10〜30万円程度 |
成功報酬 | 獲得した金額の10%~16%程度 |
預り金 | 5~10万円程度 ※余ったら返金 |
【①法律相談料】
法律相談料は、弁護士に法律相談をする際に発生する費用で、金額の相場は30分あたり5000円程度です。また、一定の時間、法律相談料を無料とするところもあります。
【②着手金】
着手金は、弁護士に交渉等の対応を依頼する際に発生する報酬です。途中で契約解除となっても、原則として返金されない点に注意が必要です。着手金の相場は、10〜30万円程度です。
具体的な金額については、事案や事務所によって大きく異なります。交渉、調停、裁判なのか、いくら請求するのか、などによって変動します。
事案によっては、着手金を0円とし、成功報酬を獲得金額の20%程度等とする「完全成功報酬制」を採用する場合も あります。また、不倫の慰謝料請求だけでなく、離婚請求も行う場合には、さらに着手金が加算されることが多いです。
【③成功報酬】
成功報酬は、依頼内容の成功の度合いに応じて発生する報酬です。不倫の慰謝料を請求する場合には、相手方からどれだけの金額を獲得できたかを基準に計算されます。成功報酬の相場としては、獲得した金額の10%〜16%程度です。
【④預り金】
預り金は、弁護士が交渉等の対応を進める中で発生した実費(郵送費や交通費など)に充てるもので、報酬ではありません。余った分については、依頼終了時に返金されます。預り金の相場は、5〜10万円程度です。
6-2. 弁護士費用の例
不貞行為が原因で離婚した場合、裁判での相手方に対する慰謝料請求の相場は、150〜200万円程度です(離婚にまで至らなかった場合、相場はこれよりも低い金額になります)。そこで、200万円の慰謝料のみを交渉で請求する場合を例に、弁護士費用を算定すると計47万円 となります。内訳は以下の通りです。
法律相談料:0円(無料相談対応の事務所に相談)
着手金 :15万円
成功報酬 :32万円(200万円×16%)
合計 :47万円
まず、法律相談料については、事務所ごとに設定された無料法律相談の枠内で収まっていれば、費用は発生しません。
着手金については、交渉や調停の場合はそれぞれ10〜30万円程度、裁判の場合は30万円程度が多いです。交渉から引き続き調停や裁判を依頼する場合には、一定程度割引をしてもらえることが多いです。
成功報酬については、200万円の支払いで合意を締結できた場合には、200万円×16%で32万円です。成功報酬のパーセントは、獲得できた金額や事務所によって異なります。これらに加えて、実費が発生します。実費は通常、依頼時に預けた預り金から差し引かれ、事件終了時に残りの金額が返金されます。
6-3. 費用倒れの心配はある?
交渉や裁判の結果によっては、費用倒れになる可能性もあります。例えば、交渉がうまくいかず裁判に至った場合でも、証拠が十分でないために、裁判所が慰謝料請求を認めないことがあります 。このような場合、相手から金銭を獲得できず、費用倒れになってしまうことがあります。
なお、着手金が発生しない、いわゆる完全成功報酬制の場合には、相手方から金銭を十分に獲得することができなくとも、費用倒れにならないことはあります。ただし、完全成功報酬制については、例えば証拠が十分であると弁護士が判断した場合など、一定の事案に限定して採用することが多いです。
また、裁判で慰謝料請求は認められたものの、相手方にめぼしい財産がなく、強制執行をしても十分に金銭を回収できないケースもあります。
7. 不倫慰謝料の弁護士依頼でよくある質問
8. まとめ 不倫の慰謝料請求は弁護士に相談を
不倫の慰謝料請求を適切に進めるためには、弁護士に相談することが重要です。弁護士に相談することで、慰謝料請求が成功する可能性を高められ、依頼者の負担も大きく軽減できます。
実際に依頼をする際には、まず複数の弁護士に相談し、費用や相性を確認したうえで依頼する弁護士を決めましょう。不倫や離婚問題は、人生に大きな影響を与えます。不倫を理由に離婚する場合には、なおさら信頼できる弁護士に依頼することが大切です。
(記事は2024年12月1日時点の情報に基づいています)