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1. FPに相談するメリットは離婚後の生活設計ができること
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2. 見落としやすい資産や住まい・保険の見直しが重要
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3. 離婚を考え出したらなるべく早めにFPに相談を
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1. FPに相談するメリットは離婚後の生活設計ができること
――離婚を考えた際、FPに相談する意義は何ですか。
お金の不安が整理でき、「離婚後もやっていけそうか」という見通しが立てられることです。
個人的には「離婚してもお金に困らないか」が見えていない段階で見切り発車的に離婚してしまうと、ご自身のためにもお子さんのためにもならないと思います。ですから離婚を考えた際は離婚の手続きを進める前に、離婚後の生活設計を事前に整理しておくことが望ましいでしょう。
――確かに離婚を考えたとき、「どうやって離婚するか」だけではなく、その後の生活のことを考えることは大切ですよね。
お金は人生と切っても切れないもので、経済的な余裕が生まれることで離婚後の人生の選択肢は格段に増えます。ですから感情論だけで判断せず、FPに相談して冷静に考えていただくことも重要だと思います。
離婚後の生活設計をした結果、「どう頑張っても自分1人では将来お金に困りそう」という結論に至り、離婚をいったん見送らざるを得ないこともあるかもしれません。しかしそこで落ち込む必要はありません。「今は離婚できない」と分かれば、「とりあえず別居する」といったように離婚以外の選択肢を検討するきっかけにもなりますからね。
FPは離婚の法的手続きそのものを担う専門職ではありませんが、お金の状況や課題を整理する「相談の入り口」としての役割を担うことができます。場合によっては弁護士などの専門家につなぐこともあります。
2. 見落としやすい資産や住まい・保険の見直しが重要
――お金の観点から見て「離婚に踏み出しても良い」と言えるタイミングの目安はありますか。
ライフプランを設計した結果、資産が大きく不足しない見通しが立てられたときはひとつのタイミングと言えるでしょう。
ライフプランとは収入や支出、資産やライフイベントなどから作成する、一生分の家計簿のようなものです。これを作ってみて、離婚直後から老後、生涯を終えるまでのどのタイミングでも資産が枯渇しなさそうだという見通しが立てられれば、離婚に向けた安心材料になるでしょう。
――ライフプランを考える方法を教えてください。
まず、ご自身の収入・支出・資産を洗い出します。資産は、将来発生する可能性のある贈与・相続などもあればそれも踏まえて整理しておくとよいでしょう。そして、これを1カ月単位・1年単位・一生涯……といった具合にまとめていきます。
ライフプランを設計する際は、引っ越しやお子さんの進学、ご自身の退職など今後の人生で発生しそうなライフイベントも踏まえて考えます。またライフプランは一度作れば終わりではなく、定期的に見直して修正することも必要です。
――離婚を考えている方が特に考慮すべきライフイベントは何でしょうか。
やはり住宅取得関連ですね。たとえば離婚後に新しく自分の家を買いたいなら、現在のご自身の収入だけで希望の物件が買えるかを冷静に考えなければなりません。賃貸住宅に住む場合も同様です。
特に専業主婦(主夫)などで収入面に不安がある場合は貯金の多寡を問わず、賃貸住宅に入居するときに審査で不利になったり、保証人や保証会社の利用を求められたりして、住める物件が限られることもあります。
「家は夫(妻)名義だけど離婚後は夫(妻)が出て行き、今の家には妻(夫)と子どもが引き続き住む」という場合もあるでしょう。しかし、この場合も住宅取得の費用は見積もっておくべきです。
特に離婚後も住宅ローンの支払いが続く場合は注意が必要です。名義人の方が住宅ローンを滞納し続け、残った家族も支払いが難しい場合は家を売却せざるを得なくなる可能性もあります。離婚すれば他人になるわけですから、「離婚後も相手が住宅ローンを払ってくれるだろう」と過信するのは危険です。
――資産は現金や預貯金などが思い浮かびますが、見落としやすい資産は何でしょうか。
たとえば以下のような、現金や預貯金以外の財産や権利です。
今住んでいる自宅
動産(自家用車、腕時計など)
年金分割の対象となる厚生年金
退職金
暗号資産やネット証券の口座の財産
昨今は物価が非常に上昇していて、購入時より値段が上がっているものも多数あります。「4000万円で買った家が、今だと5000万円ぐらいの評価額だ」とか「20年前に買った車の時価が購入時の3倍になった」というケースも珍しくありません。このような場合はその増額分も資産と見なされ、財産分与の対象になります。
――身近なものほどよく確認する必要がありますね。
はい。特に調停や裁判をせず夫婦で話し合って離婚を決める場合、相手の財産が開示されなければ財産額が把握できません。その結果、適切な財産分与もできなくなってしまいますから、資産額の把握は非常に重要です。
――その他、離婚を考えるタイミングで見直したほうが良いものは。
加入している保険の内容ですね。共働きの夫婦であれば2馬力ですが、離婚したら1馬力になります。体調を崩すなどして収入が減れば、生活費の捻出も難しくなるでしょう。ですから、病気やけがなど不測の事態が起きた際も問題なく家計が回るような保険に加入することをおすすめします。
お子さんがいらっしゃる場合はなおさらです。元配偶者に養育費の増額を頼むこともできるかもしれませんが、離婚してしまえば元配偶者とは他人同士ですし、相手に新しい家庭ができていて養育費の増額が難しいこともあるでしょう。
元配偶者が亡くなった場合に養育費が滞ってしまうリスクに備え、元配偶者に死亡保険への加入を検討してもらうケースもあります。
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3. 離婚を考え出したらなるべく早めにFPに相談を
――FPに相談に行くタイミングはいつがおすすめでしょうか。
早ければ早いほど良いですね。実際の相談では「何が不安か自分でもよく分からない」という状態で訪れる人も少なくありません。こうした場合も、FPが収入や支出、将来の希望などを一つひとつ整理しながら、課題を可視化していくため、具体的な準備ができていなくても問題ありません。
離婚するか否かを考える際に、今の暮らしを続けた場合の生活設計と、思い切って離婚した場合の生活設計とを比較できれば、本当にすぐ離婚をすべきなのかもより鮮明に見えてくると思いますからね。
――相談時に持参した方が良いものはありますか。
特にありません。強いて言えば住宅ローン残債や加入している保険の内容が分かるものがあれば助かりますが、そのあたりは相談の際にFPがヒアリングしますので手ぶらで来ていただいても問題ありません。
――良いFPを探すコツを教えてください。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を持っていることはひとつの目安になると思います。1級を取得するためには金融資産運用、不動産、相続・事業継承など幅広い分野の知識が求められるので、お金のさまざまな悩みを相談するのに適しています。
加えて、以下のような点に着目してみるのもよいでしょう。
さまざまな金融商品を扱っている
ライフプラン設計に力を入れている
――離婚を決める前に、まずFPに相談に行ってみると視野が広がりそうですね。
多くのFPは無料相談も行っていますので、少しでも不安があれば一度訪ねてみてください。最初から1人のFPに絞るのではなく、複数のFPに相談して比較するのもおすすめです。
お金の悩みは「誰に相談するか」が非常に重要です。特に住宅やローン、財産分与に関する判断を誤ると後から修正が難しいケースもあるため、経験や知識を見極めたうえで相談先を選ぶことが重要です。
保険・資産運用・住宅ローン・不動産など幅広い金融商品を取り扱い、ライフプランに基づいた資産設計を提案する金融サービス企業。個人・法人を対象に、ファイナンシャルプランニングに関する総合的なコンサルティングを提供している。
(記事は2026年6月1日時点の情報に基づいています)