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1. 99.999……%相当の精度で親子関係を判定できる
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2. 胎児の遺伝子検査が進化し、妊娠6週目ごろから鑑定可能に
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3. DNA親子鑑定はどこで受けられる?
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1. 99.999……%相当の精度で親子関係を判定できる
――DNA親子鑑定を依頼されるのは、どのようなケースが多いのでしょうか。
DNA親子鑑定は、大きく分けて「出生前」と「出生後」に鑑定する方法があります。当クリニックは、出生前の方が比較的多いです。女性からの依頼は「父親候補が2人いるので、どちらかはっきりさせたい」というケースが多く、父親候補の2人を連れて来院することもあります。
男性からの依頼は「本当に自分の子どもなのかどうか知りたい」といったケースが多いです。出生後の場合は相続がからむケースもあり、子どもや孫との血縁関係を確認したいという目的で依頼されることがあります。
また、稀ではありますが体外受精で卵子の取り違えがなかったかどうか、本当に自分の子なのかを知りたいというケースもありました。
――DNA鑑定でなぜ親子関係がわかるのでしょうか。
子どもは父親と母親から、それぞれ半分ずつの遺伝子を受け継いでいます。血液や頬粘膜(頬の内側の粘膜)などからDNAを採取し、遺伝情報を解析することで親子関係を確認できます。
具体的な方法として、現在世界的に主流なのが「STR(Short Tandem Repeats:短鎖反復配列)」という解析方法です。
DNAは「A・G・T・C」という4つの塩基の並びで構成されており、特定の場所では同じ配列が繰り返されています。その繰り返しの回数は人によって異なり、子は父親と母親からそれぞれ1本ずつ染色体を受け継ぐため、回数の組み合わせも親から子へ引き継がれます。
親子鑑定の場合は52カ所調べて、すべての部位で矛盾がなければ親子関係が認められます。3カ所以上異なっていれば、親子関係は認められません。
――精度はどうでしょうか。
STR解析は限りなく100%に近く、当クリニックでは99.999……%と小数点以下13桁程度の高精度で判定できます。「数百億回に1回は外れる可能性がある」くらいのイメージです。日本では、「SNP」という解析方法を実施している機関もありますが、STRに比べると精度はやや劣ります。
2. 胎児の遺伝子検査が進化し、妊娠6週目ごろから鑑定可能に
――DNA親子鑑定が行われるようになってから現在までに、精度は進化しているのですか?
STRが登場したのは1990年代後半ですが、それ以前の方法に比べて精度が進化しているのはもちろん、より少ないDNA量で解析できるようになっています。以前は約3ccの血液が必要でしたが、現在は毛髪など、少ないDNA量でも鑑定できます。つまり、検体(DNAサンプル)の種類が大幅に増えています。
また、DNAは採取後、時間の経過とともに劣化していきますが、現在の解析方法では保存状態がよければ長期間経過したDNAでも対応できる場合があります。エジプトのミイラのように、湿度が低い状態で保存されていると、古代のDNAでも解析が可能になっています。
出生前の鑑定ができるようになったのは、比較的最近のことで、母親の血液中に含まれる胎児由来のDNAを解析することで可能になりました。これは、胎児のDNAが胎盤を通じて母体の血液中に存在することがわかったことが背景にあり、NIPT(新型出生前診断)の技術の発展により実用化されました。
――検体にはどのような種類がありますか?
DNAの量が最も多いのは血液、次に頬粘膜(頬の内側の粘膜を綿棒でこすりとったもの)や精液、続いて毛髪や爪です。検体として最も一般的なのは、頬粘膜です。そのほか使用したストローや割りばし、ハブラシ、コップなどから採取されるDNAも検体として用いられることがありますが、DNAの量が少ないと「鑑定不可」という結果になることもあります。
――出生前の場合、いつごろから調べられるのでしょうか。
妊娠6週目くらいから鑑定できるようになります。出生前親子鑑定は、母親の血液中の胎児DNAと、父親の検体によって、胎児と父親の親子関係を調べることができるのです。
――出生前鑑定は母親の採血が必要なので女性側に知られずに鑑定するのは実質不可能ですが、男性側に知られずに鑑定することはできるのでしょうか。
男性側については何かしらの検体があれば可能ではありますが、両者の合意のもとに行うのが基本なので、男性側に隠れて鑑定することは推奨していません。また、本人に隠れて提出された検体による鑑定は、採取の経緯が証明できないため、裁判などで法的な証拠として認められない場合があります。
――出生後に男性が子どもとの親子関係を知りたい場合、女性側の同意は必要なのでしょうか。
出生後の親子鑑定では、一般に父親と子どもの検体があれば検査自体は可能とされています。ただし、子どもが未成年の場合は、親権者の判断のもとで行われるのが基本で、親権を持たない場合は実施が難しいケースもあります。また、子どもが成人していれば、本人に同意をとる必要があります。
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3. DNA親子鑑定はどこで受けられる?
――裁判や相続などで親子関係の証拠に鑑定結果を使用するなど、鑑定に法的効力を持たせたい場合はどうすればいいですか?
その場合は「法的鑑定」といって、個人的な目的で使用する「私的鑑定」とは、検体採取の手続きが異なります。法的鑑定の場合、検体を採取する際に医師や弁護士などの立ち会いが必要です。本当にその検体が本人のものであるということを証明するためです。鑑定費用は法的鑑定のほうが一般的に高くなり、正式な鑑定書が発行されます。
――DNA親子鑑定はどこで受けられますか?
日本の場合、医療機関、もしくは民間の検査機関で受けられます。公的な機関(科捜研など)でも鑑定は行っていますが、一般の検体は受け付けていません。日本はアメリカやイギリスなど海外と比べて親子鑑定の実施数が少ないため、検査できる施設も非常に限られているのが現状です。
医療機関と民間の検査機関で異なる点は、出生前鑑定の場合、医療機関だと採血から鑑定結果の説明までできますが、検査機関の場合には、採血だけは対応している医療機関で行う必要があります。また、現状では先ほどお話した解析方法(STR、SNP)のうち、どちらを採用しているのかが、機関によって異なります。
――DNA親子鑑定を受けるにあたって、必要な準備はありますか?
現在の鑑定方法は、体への負担がなく、簡単に受けることができます。しかし結果は確実に出るので、どちらのケースも想定して心の準備をしておくことが大事です。特に出生前鑑定は、両者の同意が必要なので、慎重に話し合ってから鑑定を受けてほしいと思います。
主要都市にクリニックを展開、産婦人科専門医、臨床遺伝専門医、小児科専門医、精神科専門医など各種専門医が協力し診療にあたっている。NIPTの検査実績は累計5万件以上。DNA親子鑑定ではSTR法を採用している。
(記事は2026年6月1日時点の情報に基づいています)