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1. ローン名義を夫のままで住み続けるリスク
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2. 夫が住み続けると主張した場合は
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夫名義の住宅ローンが残っています。離婚後も、子どもとこの家に住み続けたいのですが可能でしょうか?(北海道在住・34歳女性)
離婚後も妻が自宅に住み続けたい場合、夫との離婚協議においてそのような取り決めを行う必要があります。住宅ローンの名義を夫から妻に変更したうえで、自宅の所有権も夫から妻に移転し、離婚後は妻が住宅ローンを支払っていくという方法が最もシンプルです。
しかし、妻の年収が夫よりも低い場合には、住宅ローン名義の変更は容易ではありません。住宅ローンの債権者(銀行など)が名義変更に承諾しないためです。その場合、住宅ローンの名義と自宅の所有権は離婚後も夫のままにして、妻が夫へ「住宅ローン相当額」を支払っていく方法が一般的です。
あるいは、お子さんがいる場合は、妻が支払うべき住宅ローン相当額と夫が妻に支払うべき養育費を相殺する方法もあります。もし住宅ローン相当額の方が多ければ、その差額を妻が夫に支払うという形で調整することもあります。
1. ローン名義を夫のままで住み続けるリスク
ただし注意点があります。住宅ローンの契約上の債務者はあくまで夫です。そのため、離婚後に夫が住宅ローンの支払いを滞らせた場合、銀行によって家が差し押さえられ(抵当権の実行)、住まいを失ってしまうリスクがあります。
また、住宅ローンの契約では、債務者本人以外が住むことを認めていないケースが多く、これに反すると一括返済を求められるなどのペナルティが生じる恐れがあります。離婚後に妻が住み続ける場合は、あらかじめ金融機関の承諾を得ておいた方が良いでしょう。
なお、住宅ローン返済中は、自宅の所有権名義を夫から妻に変更することは原則としてできません。勝手に名義を変えると契約違反となり、自宅が競売にかけられてしまう可能性があるためです。そのため、一般的には夫が完済したタイミングで、所有権を妻に移転することになります。
2. 夫が住み続けると主張した場合は
ここまでは夫が妻の要求に応じた場合です。もし夫が「離婚後も自分が自宅に住み続ける」と主張して譲らない場合、訴訟では自宅の所有者であり住宅ローンの名義人である夫の主張が認められる可能性が高く、妻が住み続けることは困難になります。
ただし、妻も自宅の所有権を一部持っており住宅ローンについても連帯債務者である場合などは、居住の必要性が高いと判断されれば、妻が取得できる判決が出ることもあります。
ローンが残っている家への居住は、将来的な滞納リスクや銀行との契約関係など、検討すべきポイントが多岐にわたります。離婚後の生活を安定させるためにも、早い段階で専門家に相談し、公正証書などでしっかりと取り決めを残しておくことが大切です。
(記事は2026年2月1日時点の情報に基づいています。質問は実際の相談内容をもとに再構成しています)