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1. 人探しから浮気調査まで。日々さまざまな依頼が寄せられる
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2. 証拠をつかむために。現場とネット、2つのチームで進める調査
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3. 探偵“三種の神器”と、調査のやりがい
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4. 調査報告書はお守りにも武器にもなる
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1. 人探しから浮気調査まで。日々さまざまな依頼が寄せられる
――探偵事務所には、どのような依頼がくるのですか?
当社に寄せられるご依頼のうち、浮気調査が半数以上を占めています。「配偶者の行動が怪しいので調べてほしい」「浮気相手がどんな人物なのか知りたい」といったご相談が多いですね。
以前は女性からのご依頼がほとんどでしたが、近年は男性が女性側の浮気調査を希望されるケースも増えてきており、男性の依頼者は全体の4割ほどを占めています。
浮気調査のご依頼は、結婚後にお子さんが生まれて2〜3年ほど経った頃に増える傾向があります。調査対象者の年齢は20代から70代までと幅広く、過去には93歳の男性の浮気調査を行ったこともあります。
残りの半数近くは人探しに関するものです。一口に人探しといっても、その内容はさまざまで、「昔の恋人にもう一度会いたい」といったものから「お金を貸したまま逃げた相手を探してほしい」といったご依頼まで幅広くあります。
――93歳の浮気調査とは驚きです。実際の調査はどのように行われるのですか?
調査はすべて、オーダーメイドで行います。依頼者の状況や背景によって、調査の内容や進め方は大きく異なるんです。たとえば浮気調査であれば、居住地や勤務先、相談に至るまでの経緯などが、調査の設計に大きく関わってきます。「偶然見たLINEのやりとりで浮気を疑った」という方もいれば、「2年間我慢して、ようやく相談に来た」という方もいます。ほんとうにケースはさまざまです。そうした事情を丁寧に伺いながら、最適な調査方法を組み立てていきます。
浮気と言っても100人いたら100通り状況は異なり、受け止め方もそれぞれ。だからこそ当社が浮気調査の際に最も重視しているのはカウンセリングです。
私共では、専門のカウンセラー(相談員)が、ご依頼者の事情を丁寧に傾聴することから始めます。そして問題解決に向けての調査方法の提案、現場・調査員との情報の橋渡し、結果報告まで、ご依頼者に最初から最後まで寄り添う役目を担っています。
活躍するカウンセラーの多くは人生経験豊かな女性たちであり、悩み事にさいなまれ、不安を抱えて探偵事務所に連絡いただくご依頼者の心をほぐし、不安を取り除いて安心してもらうことを何より大切にしています。
「お客さまには、出会いや別れなど、どんなことがあったにしても、もう一度幸せに歩んでもらいたい」。そうした信念のもと、真心を込めて対応することが、当社の大きな強みとなっているのです。
そして、どのケースにも共通しているのが、証拠写真の重要性です。そのため、尾行や張り込みは欠かせません。
2. 証拠をつかむために。現場とネット、2つのチームで進める調査
――証拠写真は、どのようにして集めるのですか?
当社では、現場で調査を行う「行動班」と、インターネットを使って情報を収集する「WEB捜査班」が連携して調査を進めています。WEB捜査班は、対象者のSNSなどを調べ、趣味や行動パターンなどを分析します。SNSは意外な情報が得られることも多く、場合によってはオンライン上で対象者と知り合い、そこから情報を集めることもあります。
こうして事前に対象者の動きを予測しておくことで、行動班が現場でスムーズに動けるようになり、証拠写真を押さえられる可能性も高まるんです。
行動班は尾行や張り込みが主な業務で、依頼内容に応じて最適なメンバーを編成します。当社には元警察官が多く在籍しており、それぞれの経験や特性を活かしてチームを組んでいます。
たとえば、「夫の残業が急に増え、スマホを手放さなくなって怪しい」というご相談の場合、まずは勤務先の出入口や建物の構造を事前に調査します。そして調査当日は複数の出入口に調査員を配置し、夫が会社から出てくるタイミングを逃さないようにします。
――調査は何人ほどで動くのですか?
チームを組む場合は最低でも3人以上の態勢で行います。ただし、建物の規模や出入口の数によって人数は変わります。出入口が1つの小規模なオフィスであれば少人数で済みますが、大型のビルや駅と直結した複雑な構造の建物では、人数を増やす必要があります。調査中は建物の陰や車内などの死角に身を潜め、対象者が会社を出る瞬間を確実にとらえます。状況によっては望遠レンズを使い、距離を保ちながら撮影することもあります。その後、対象者の行動を時間順に追い、細かく記録していきます。
異性と接触があった場合は、どこで会ったのか、待ち合わせか偶然かなどの状況を確実に撮影し、会った瞬間の表情やしぐさから2人の関係性を浮き彫りにします。
「たまたま会っただけ」と言い逃れされないよう、会社を出てから別れるまでの一連の行動を追い、証拠として残します。こうして撮られた写真は、一つの物語のように2人の関係性を映し出すのです。
――対象者を追いかけるのは大変ですね。
そうですね。特に浮気の常習犯ともなると、いろいろな知恵を持っています。たとえば、車で尾行しているときに何度もルートを変えたり、バックミラーで後ろを確認し続けたり。しつこく追いすぎるとバレてしまうので、怪しいと感じたら深追いせず、複数台の車で連携を取りながら尾行します。
状況によっては、一度身を引く判断も必要です。ただ、チャンスは一度きりというケースも少なくありません。細心の注意を払いながら、法の範囲内で徹底的に追います。私たちも日々技術を更新し、確実に証拠をつかめるよう努めています。
3. 探偵“三種の神器”と、調査のやりがい
――調査に欠かせない探偵の“三種の神器”はありますか?
まず、性能の良いスマホですね。最近のスマホは解像度が高く、証拠撮影にも非常に役立ちます。どんなタイミングでチャンスが訪れるかわからないので、常に持ち歩いています。
次に欠かせないのが、リバーシブルのジャンパーやだて眼鏡、帽子などの変装小物です。調査中はエレベーターやラッシュ時の電車など、どうしても対象者に接近しなければならない場面があります。一度顔を見られるとその場から離れなければならないのですが、移動が多い対象者の場合、調査員の人数が足りなくなることもあります。そんなときはジャンパーを裏返したり、眼鏡を変えるなどして、別人に見せかけて調査を続けます。
そして、意外かもしれませんが「派手なアイテム」も重要な小物なんです。派手なものは目立つと思われがちですが、印象をアイテムに集中させるという効果があります。派手な帽子やストールなどをつけたあと、それを外して別人のように見せかけて尾行を続けることもあります。
――探偵という仕事のやりがいや大変さを教えてください。
たとえば、対象者が突然エレベーターに乗ってしまって見失いそうになったとき、階段を駆け上がって追いかける。そんなとっさの判断がうまくいったときは、「いい仕事ができたな」と思えてうれしいですね。対象者を無事に追えたときの達成感は、大きなやりがいのひとつです。
そして何より、依頼者の方が喜んでくださる瞬間に、強いやりがいを感じます。調査後のアンケートでは、「どうしていいかわからず心がつらかったが、事実を知ることで前に進めた」という声をいただくことがあります。そのたびにこの仕事の意義を実感します。
一方で、大変なこともあります。特に時間が読めないというのは、探偵ならではの難しさですね。調査のあとにプライベートで食事の予定を入れていても、対象者の動きが予想と違えば調査が長引いて、予定がずれてしまうこともしばしばです。
4. 調査報告書はお守りにも武器にもなる
――印象に残っている依頼はありますか?
女性の依頼者から、夫の浮気調査のご依頼をいただいたときのことです。夫が会社の研修後に浮気相手と会うという情報があり、調査員はスーツ姿でオフィス街に溶け込みながら待機していました。ところが、夫と浮気相手が向かったのは、なんと空港だったのです。
すぐに行き先やフライトの時間を調べ、到着先の支社にいる調査員と連携して、現地での調査をお願いしました。夫は非常に警戒心の強い人物でしたが、旅先では人目もはばからず路上でキスをするほどで、まるで夢心地の様子でした。おかげで証拠はしっかり押さえられましたが、依頼者のお気持ちを思うと、複雑な思いが残りました。
――調査が終わった後はどうなるのですか?
調査が終了すると、撮影した写真や関連資料を時系列にまとめて1冊の報告書にして、依頼者の方にお渡しします。一晩の調査でも、報告書が何十ページにも及ぶこともあり、それを手に取るには、依頼者の方にも大きな覚悟と勇気が必要です。ご本人の状況やご希望に寄り添いながら、説明を交えて丁寧にお渡ししています。
慰謝料請求や離婚を前提に証拠を集める方もいらっしゃいますが、多くの方は「まずは真実を知って、そのうえで今後の関係をどうするか、自分で決めたい」といった考えでご相談に来られます。すべての依頼者が夫婦関係の解消を望んでいるわけではなく、実際には浮気調査をご依頼される方の8〜9割が、関係の修復を望んでいらっしゃるんです。
お話を伺っていると、葛藤を抱えながらも「相手を信じたい」「まだ好きだ」というお気持ちを持っておられる方が多いと感じます。
――関係の修復を望まれる方が多いというのは、意外でした。
証拠写真は、お守りにも武器にもなります。事実を知ることで「自分はこれからどうしたいのか」を考えるきっかけとなり、人生の選択を自分自身の意思で決める力になります。すぐに結論を出せなくても、証拠があることが前に進むための心の支え、お守りになります。離婚を選んだ場合には、その後の手続きを有利に進めるための重要な武器になります。
探偵の仕事は、ただ人を追いかけるだけではありません。依頼者の人生に深く関わる、大きな責任とやりがいのある仕事だと、日々感じています。
創業38年をむかえ、これまでに約25万件の相談実績を持つ探偵事務所。浮気調査や人探し、企業調査など、さまざまなジャンルの調査を扱う。元警察官をはじめとした経験豊富な調査員と、依頼者一人ひとりに寄り添うカウンセラーの存在も特徴のひとつ。プライバシー保護と法令遵守を最優先に、安全かつ確実な調査を提供している。
(記事は2025年7月1日時点の情報に基づいています)