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親権問題の無料相談先6選 選び方や有効な活用法を解説

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親権問題に悩んだら、無料相談窓口を利用するほか、弁護士への相談も検討しましょう (c)Getty Images
子どもがいる夫婦の離婚において、親権問題はとても重要な問題ですが、トラブルになるとなかなか自分だけで解決することは難しいものです。親権問題で悩んだら、まずは無料相談できる窓口を活用してみましょう。親権問題に関して無料相談できる窓口やその選び方、有効な活用方法について弁護士が解説します。
目 次
  • 1. 親権に関して弁護士に無料相談できる窓口
  • 1-1. 弁護士事務所の無料相談|親権トラブルが想定される人
  • 1-2. 法テラス|経済的に苦しい人
  • 1-3. 弁護士会の法律相談センター|まず弁護士と話したい人
  • 1-4. 市区町村の無料法律相談|まずは親権一般について聞きたい人
  • 2. 親権に関して無料相談ができる弁護士以外の窓口
  • 2-1. NPO法人|親権の悩みを打ち明けたい人
  • 2-2. 市区町村の窓口|生活支援や利用可能な制度を知りたい人
  • 3. 親権に関して弁護士へ相談したほうがよいケース
  • 3-1. 離婚後の親権に関して争いがある
  • 3-2. 相手が子どもを連れて別居してしまった
  • 3-3. 親権獲得にあたり自分側に不利な事情がある
  • 3-4. DVを受けている、または話し合いが成り立たない
  • 3-5. 調停を申し立てたい、または調停を申し立てられた
  • 4. 親権に関して弁護士へ相談するタイミング
  • 5. 親権に関して弁護士に相談または依頼するメリット
  • 5-1. 親権獲得に向けた法的アドバイスをもらえる
  • 5-2. 親権に関する交渉を代わりに行ってもらえる
  • 5-3. 調停などの裁判手続きを代わりに行ってもらえる
  • 5-4. 養育費など関連する問題も併せて解決してくれる
  • 6. 親権に関して弁護士へ無料相談をするときのポイント
  • 6-1. 思い立ったら早めに相談する
  • 6-2. 事前に相談したいことをメモにまとめる
  • 6-3. 優先順位をつけて話す
  • 6-4. 自分に不利な事情も隠さず話す
  • 7. 2026年5月までに導入|離婚後の共同親権導入で親権相談の内容はどう変わる?
  • 7-1. 離婚後の共同親権とは?
  • 7-2. 親権相談の内容はどう変わる?
  • 8. 離婚後の生活に関して相談できる窓口
  • 9. 親権の相談に関してよくある質問
  • 10. まとめ 親権問題のトラブルはできるだけ早く弁護士に相談を

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1. 親権に関して弁護士に無料相談できる窓口

親権に関して弁護士に無料相談できる窓口は主に以下のとおりです。

  • 弁護士事務所の無料相談

  • 法テラス

  • 弁護士会の法律相談センター

  • 市区町村の無料法律相談

1-1. 弁護士事務所の無料相談|親権トラブルが想定される人

離婚問題を扱う弁護士事務所には、初回30分無料などのかたちで無料相談を実施しているところがあります。

法律上、個別の事情に即して具体的なアドバイスができるのは弁護士だけ です。親権問題に関して具体的なトラブルを抱えておりアドバイスがほしい場合には、弁護士事務所への相談がお勧めです。

1-2. 法テラス|経済的に苦しい人

国によって設立された法的トラブル解決のための相談所「法テラス(日本司法支援センター)」でも、弁護士への法律相談ができます。

法テラスでの法律相談は、収入や資産が基準以下であるなど一定の条件を満たせば無料 となります。相談時間は1回30分で、無料相談ができるのは一つの問題につき3回までです。

予約制のため、まずはお近くの法テラスに予約をしてみましょう。

法律相談を利用する際の流れについては、こちらから確認できます。

1-3. 弁護士会の法律相談センター|まず弁護士と話したい人

各弁護士会では、法律相談センターにて無料法律相談を実施していることがあります。弁護士会という弁護士法で定められた法人が運営する場所で安心して弁護士に相談したい人にはお勧めです。

弁護士会ごとに無料法律相談の実施条件が異なるため、自分の住むエリアの弁護士会の法律相談センターの公式ホームページを確認してみましょう。

全国の弁護士会の法律相談センターはこちらから確認できます。

1-4. 市区町村の無料法律相談|まずは親権一般について聞きたい人

主にその自治体の在住者を対象として、市区町村の役所で弁護士が対応する無料法律相談が実施されているケースがあります。住んでいる地域に近く、自治体という信頼できる主体が実施する法律相談で気軽に弁護士に相談したい人にはお勧めです。

ただし、相談時間が短いことや相談回数に制限があること、弁護士を選べないため親権問題に詳しい弁護士に相談できるとは限らない ことなどに注意が必要です。

2. 親権に関して無料相談ができる弁護士以外の窓口

親権に関して無料相談ができる弁護士以外の窓口は次のとおりです。

  • NPO法人

  • 市区町村の窓口

2-1. NPO法人|親権の悩みを打ち明けたい人

離婚問題を支援してくれるNPO法人がいくつか存在します。幅広く親権に関する悩みを聞いてもらいたい人にとっては活用しやすい窓口です。

ただし、相談に対応してくれるのが弁護士ではないため、具体的な法的アドバイスは受けられません。とにかく悩みを聞いてもらいたい人に向いている点が特徴です。

2-2. 市区町村の窓口|生活支援や利用可能な制度を知りたい人

離婚後の生活に関する福祉の相談などは、担当する行政窓口で制度の紹介を受けられます。

たとえば、親権獲得後に母子家庭または父子家庭となった場合にどのような経済的支援を受けられるのかについて知りたいときには、適切な制度を紹介してもらえます。

ただし、市区町村の窓口では法的なアドバイスは受けられません。基本的には制度の紹介にとどまる点に注意しましょう。

3. 親権に関して弁護士へ相談したほうがよいケース

親権問題に関して、特に弁護士へ相談したほうがよい5つのケースについて説明します。

3-1. 離婚後の親権に関して争いがある

離婚後の親権に関してすでに争いがあるケースでは、弁護士に相談したほうがよいです。

たとえば、次のようなケースが考えられます。

  • 親権以前に離婚そのものから争いがある

  • 離婚の合意はできているが親権には争いがある

  • 親権争いが生じているが離婚後の親権獲得の見込みを知りたい

  • 離婚後の親権獲得の可能性をできる限り高くしたい

3-2. 相手が子どもを連れて別居してしまった

離婚前でも相手が子どもを連れて別居してしまった場合には、親権に関するトラブルがすでに発生しており、深刻化していると言えます。

相手だけが子どもと過ごし、自分が監護や養育に関与できない期間が長くなれば、それだけ監護や養育の実績が積み上がって相手が親権を獲得しやすくなる可能性 もあります。

子どもを連れて別居されたパターンでは、放置せずに早く弁護士に相談したほうがよいでしょう。

3-3. 親権獲得にあたり自分側に不利な事情がある

親権獲得にあたって自分側に不利な事情がある場合には、弁護士に適切な対処をしてもらうことが大切です。

たとえば、次のような場合などには、自分側に不利な事情があると言えます。

  • 育児放棄や虐待をしている

  • 重い身体や精神の病気などで十分な育児ができていない

  • 育児を相手方に任せきりにしている

このような事情がある場合には、親権獲得ができなくなる可能性も高まります。このため、弁護士に相談して速やかに対処法を考える必要があるでしょう。

3-4. DVを受けている、または話し合いが成り立たない

DV(ドメスティック・バイオレンス、家庭内暴力)を受けていたり、そこまではいかなくても話し合いが成り立たなかったりするケースがあります。自分だけでは相手と話し合いができない状態では、交渉が進められません。

このような場合でも、弁護士に依頼すれば弁護士が代わりに相手と交渉してくれる ため、話し合いがスムーズに進むと期待できます。

3-5. 調停を申し立てたい、または調停を申し立てられた

調停とは裁判所で行われる話し合いの手続きであり、調停の場では法的に意味のある主張をしなければなりません。そのため、自分だけで対応すると失敗する可能性も高いです。

裁判手続のプロである弁護士に依頼すれば、めざす結果に向けて最善の対応ができます。

4. 親権に関して弁護士へ相談するタイミング

親権に関して弁護士へ相談するタイミングは、早ければ早いほうがよい です。早めに弁護士に相談することで、親権獲得に向けた対応ができます。

配偶者と離婚の話し合いをする前であっても、まずは弁護士に相談するとよいでしょう。

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5. 親権に関して弁護士に相談または依頼するメリット

親権に関して弁護士に相談または依頼するメリットは、主に4つあります。

  • 親権獲得に向けた法的アドバイスをもらえる

  • 親権に関する交渉を代わりに行ってもらえる

  • 調停などの裁判手続きを代わりに行ってもらえる

  • 養育費など関連する問題も併せて解決してくれる

5-1. 親権獲得に向けた法的アドバイスをもらえる

弁護士は、どのような基準で親権者が決められるのかを把握しています。

親権の獲得に向けては、離婚前からの監護・養育の実績や離婚後の子育ての環境づくりなど、親権が獲得しやすくなる状況を用意することが大切 です。

弁護士に相談または依頼すれば、それらの事柄について法的な観点からアドバイスしてもらえます。

5-2. 親権に関する交渉を代わりに行ってもらえる

弁護士は、離婚トラブルにおいて依頼者の代理人となって相手と交渉できる権限を持っています。もちろん、親権に関する交渉も代わりに行えます。

弁護士に依頼すれば代わりに交渉してくれるので、自分で相手と交渉する負担を減らせます。

5-3. 調停などの裁判手続きを代わりに行ってもらえる

弁護士は調停などの裁判手続の専門家であり、親権をめぐる裁判手続において代理人となる権限を持つ唯一の資格者です。

弁護士に相談または依頼すれば、弁護士は依頼者の代理人として調停などの手続きを代わりに進めてくれます。

また、代理人ということは依頼者の味方です。依頼者にできる限り有利になるように手続きを進めてくれます

5-4. 養育費など関連する問題も併せて解決してくれる

親権だけでなく養育費などの争いがあっても、弁護士は併せて対応してくれます。

そのため、離婚にあたって親権以外のことについても不安がある場合は弁護士に相談・依頼することでそれらの不安を解消できます。

6. 親権に関して弁護士へ無料相談をするときのポイント

親権に関して弁護士へ無料相談をする際には、次の4つのポイントに気をつけましょう。

6-1. 思い立ったら早めに相談する

親権に関して弁護士に相談したいと少しでも思ったら、できるだけ早めに相談するとよいです。早めに相談することで、より有利な結果に向けて動けます。

6-2. 事前に相談したいことをメモにまとめる

無料相談は時間が限られています。事前に相談したいことをメモにまとめておけば、相談の場でも焦らずに弁護士からの質問に答えられて安心です。

スムーズに相談を進めるためにも、メモをつくって相談の場に臨みましょう。

6-3. 優先順位をつけて話す

無料相談は時間が短いことが多いため、すべての事情については相談できません。親権に関することを相談したいならそれを優先して話すなど、相談したい内容に優先順位をつけることが大切です。

6-4. 自分に不利な事情も隠さず話す

親権を獲得するうえで自分に不利な事情がある場合も、隠さずに話しましょう。不利な事情を隠すと、あとで親権の獲得に悪影響を与えてしまうおそれ があります。

不利な事情があったとしても、あらかじめ話しておくことで、弁護士が適切な対処法を考えてアドバイスしてくれます。これにより、不利な事情をうまくカバーできる可能性も高まります。

7. 2026年5月までに導入|離婚後の共同親権導入で親権相談の内容はどう変わる?

2026年5月24日までに離婚後共同親権の制度がスタートします。

離婚後共同親権の制度は、現行の制度とは大きく異なる制度であり、親権相談の内容にも影響を与える可能性があります。

なお、具体的な制度開始日は現時点では未定です。

7-1. 離婚後の共同親権とは?

共同親権とは父母がともに親権を持つことです。結婚期間中は当然に共同親権です。

従来は、離婚後は必ず父母どちらかが子どもの監護や養育を行う単独親権となりました。しかし、今回の法改正により、離婚後に単独親権のほか、新たに共同親権を選択できるようになります

7-2. 親権相談の内容はどう変わる?

離婚後に共同親権にするか単独親権にするかは、父母の協議によって決めることとなり、協議で決められない場合には裁判所が決めます。

このため、「そもそも共同親権と単独親権どちらにするのがよいのか」「共同親権ではなく単独親権にしたい場合はどうしたらよいのか」といった相談が新たに発生すると見込まれます。

8. 離婚後の生活に関して相談できる窓口

養育費なら養育費等相談支援センター、ひとり親家庭の就業も含めた悩み相談をしたいなら各都道府県の母子家庭等就業・自立支援センター事業の実施先(東京都千代田区の「特定非営利活動法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ」など)、DVなどの問題もあるなら配偶者暴力相談支援センター、など、さまざまな相談窓口があります。

自分に必要な窓口を選び、相談するようにしましょう。

9. 親権の相談に関してよくある質問

Q. 母親が親権を取れないよくある理由は何?
一般的には母親のほうが親権を獲得しやすい傾向にあります。しかし、次のような理由がある場合などには、母親であっても親権を獲得できないケースがあります。 ・母親が育児放棄や虐待をしている ・母親が重い身体や精神の病気などで十分に育児ができていない ・母親が育児を放棄して父親に任せきりにしている ・別居後に父親が子どもを監護・養育しており、母親が関わっていない ・子ども自身が父親を親権者とすることを望んでいる
Q. 父親でも親権を獲得できる?
父親でも親権を獲得したいという人は多いです。 もっとも、父親にとっては厳しい現実ですが、実際に親権争いで父親が親権者となれるケースは比較的少ないです。 しかし、父親だからといって親権の獲得をまったくあきらめてしまう必要はありません。 平たく言えば、「母親側よりも父親側で子どもを育てたほうが子どもの幸せにつながる」と判断される場合には、父親が親権者とされることもあります。前項で「母親が親権を取れない理由」として挙げた事情があるケースなどが典型例です。 そのような事情がある場合には、積極的に指摘や主張をしていくことが大切です。
Q. 親権争いで相手に弁護士費用を負担してもらえる? 裁判費用は誰が払う?
親権争いでは時折、「相手が悪いのだから、弁護士費用や裁判費用を相手に請求したい」という人がいます。 しかし、親権争いで費やした弁護士費用の負担を相手に求めることはできません。弁護士費用以外にかかった手続きの費用や諸経費などについても同様です。 弁護士費用や裁判費用はあくまでも自分で負担するものだと認識しておきましょう。
Q. 親権について電話で無料相談できる窓口は?
電話での相談を必要とされる人は多くいます。 離婚トラブルを扱う弁護士の中には電話での無料相談に応じている弁護士もいます。弁護士事務所の公式ホームページで確認するか、予約時に問い合わせてみましょう。 弁護士会であれば、たとえば東京では3弁護士会(東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会の総称)の電話無料相談があります。 弁護士の法律相談ではないものとしては、NPO法人よつばなどがあります。こちらの窓口では具体的な法律相談はできませんが、悩みごとについてじっくり話を聞いてもらえるでしょう。
Q. ADR機関とは何? 親権についても利用できる?
ADR(裁判外紛争解決手続)とは、仲裁や調停、あっせんなどの、訴訟によらないかたちによる紛争解決方法を指す言葉です。 ADRを実施する機関(ADR機関)では、所定の手数料を納めて手続きを行うことで、訴訟を経ずに早期の紛争解決をめざせます。親権問題について取り扱っているADR機関も存在します。 ADR機関は、単に相談に応じてくれる場所ではありません。また、利用にあたっては費用がかかるのが一般的です。 しかし、ADRの手続きを通じて親権問題の解決を図れるという意味では、親権問題の解決のために活用できる窓口の一つだと言えます。ADRを利用する際には弁護士を代理人とすることもできるため、弁護士への相談と組み合わせて活用するとよいでしょう。

10. まとめ 親権問題のトラブルはできるだけ早く弁護士に相談を

親権でトラブルになったらできるだけ早く弁護士に相談 するようにしましょう。法テラスや自治体をはじめ、一部の弁護士事務所や弁護士会などでは、無料で親権問題について相談できます。

また、離婚後の生活について経済的不安を感じている場合には、市区町村の相談窓口や支援センターを利用してみてもよいでしょう。

こうした無料相談で親権問題のトラブルが解決しなければ、弁護士への有料相談や依頼も視野に入れることをお勧めします。

(記事は2025年1月1日時点の情報に基づいています)

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