山形市で離婚問題を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。山形市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

山形市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

山形市は山形県の県庁所在地で、2024年10月1日時点の人口は239,986人（男性115,300人・女性124,686人）となっています。四方が山で囲まれている自然豊かな山形市には、温泉やスキー場のある「蔵王」や、松尾芭蕉が訪れたとされる「山寺」などの観光名所があります。

山形新幹線が通るJR山形駅の周辺には、商業施設や飲食店のほか、マンションやオフィスビル、市役所、大学のキャンパスなどがあり、都市機能も充実しています。駅から北へ進むと、山形城跡を整備した都市公園「霞城公園」があり、デジタル技術で復原された山形城VR/ARを現地で体験することができます。また2020年5月に開館された「やまぎん県民ホール」には2000席以上を収容する大ホールや、スタジオ、イベント広場などがあり、山形県民の文化芸術活動や交流を深める中心地となっています。このように、山形市は文化資源や自然環境に恵まれながら、駅周辺には市街地が形成されており、家族連れからシニア世代まで幅広く人気のある市です。

2024年10月1日時点、山形市の人口239,986人のうち0～14歳の人口が26,475人、15～64歳までが138,965人、65歳以上の人口が74,546人で、高齢化率は35.6％です。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルが起こる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。山形市はJR山形駅の周辺に弁護士事務所が集まっており、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。また、日常的に車や電車を利用している場合は、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもよいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：山形市 山形市の魅力

• 参考：山形市 山形市の人口

山形市の離婚の弁護士相談窓口

山形市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

山形市の法律相談センター

山形県弁護士会が運営する法律相談センターでは、離婚や男女問題などの法律問題全般に弁護士が応じています。山形市には「山形法律相談センター」があります。相談時間は30分で、相談料は一件につき5,500円（税込）です。予約制なので、あらかじめ山形県弁護士会のウェブサイトで詳細を確認してください。

• 参考：山形県弁護士会 法律相談センター

山形市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「山形県」

山形市男女共同参画センター「ファーラ相談室」による相談窓口

山形市男女共同参画センター「ファーラ相談室」では、弁護士による無料法律相談を受け付けています。相談日時は毎月2・3・4水曜日の16時から18時までです。予約が必要なほか、相談日が変更となることもあるため、詳細を確認した上で利用を検討しましょう。

• 参考：山形市 ファーラ相談室のご案内

• 参考：山形県 山形県ひとり親家庭応援センター

山形市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

山形市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。山形市には山形家庭裁判所があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申立ての窓口は「調停係」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：山形家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

山形市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざまな手続きも忘れずにおこないましょう。山形市で離婚の届出を受け付けているのは山形市役所です。受付時間は平日の8時30分から17時までです。この時間以外には市役所の守衛室で離婚届を受領してくれるものの、内容の審査は翌開庁日となる点に注意してください。

• 参考：山形市

山形市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：山形公証役場

山形市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

山形県内には5カ所の配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、2023年には1センターあたり100件以上の悩みが寄せられました。山形市には「女性相談支援センター」があり、配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待、離婚などに悩む女性の相談に無料で応じています。電話もしくは来所での相談が可能です。

• 参考：山形県 山形県女性相談支援センター

山形市における近年の婚姻・離婚の件数

山形県が公表する保健福祉統計年報によると、山形市の婚姻件数は2018年（平成30年）～2022年度（令和4年）の5年間にかけて1,057組、1,076組、942組、933組、883組と推移しており、また離婚件数は357組、318組、306組、321組、282組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は33.7％、29.5％、32.4％、34.4％、31.9％とおおむね「3組に1組は離婚する」と言われる時代を反映する数値となっているものの、山形県の令和4年度の特殊離婚率37.5％（婚姻件数3,184組、離婚件数1,197組）よりは低めになっています。また2020年から婚姻件数が減少傾向にありますが、これはコロナ禍が要因の一つとして考えられます。令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」となり人と接触する機会が増えたことから、今後は婚姻件数の増加が予想されます。

• 参考：山形県 保健・医療関係統計データ 保健福祉統計年報 第1編人口動態編

※本テキストは2025年5月の情報に基づいています