西宮市で離婚問題を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない場合やしづらい場合、財産分与や養育費などの条件面で折り合いがつかない場合には、弁護士を頼ることで離婚成立までの時間を短縮できたり、精神的負担を軽減できたりします。西宮市では、離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもあるので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

西宮市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

西宮市は兵庫県の南東部にある市で、北側に六甲山系、南側に大阪湾と豊かな自然に囲まれた都市です。大阪と神戸のほぼ中央に位置し、交通アクセスも良好なことから、大阪、神戸のベッドタウンとしての一面があり、2024年12月31日現在の人口は480,818人（男性225,922人・女性254,896人）となっています。

市の主要駅のひとつである西宮北口駅には阪急神戸線・今津線が走っており、駅に直結する大型複合施設「アクタ西宮」には、書店や家具店などの商業施設のほか、西宮市立北口図書館や西宮市北口保健福祉センターといった公共施設も入っています。また、西宮市には高校野球全国大会の開催地として知られる「阪神甲子園球場」があり、毎年春と夏の開催日には全国各地から多くの人が訪れます。このように、大阪や神戸などの大都市に近いながらも、自然に囲まれ良好な住環境が整っている西宮市は、シニア世代や小さい子どもがいるファミリー世代からも人気の高い市です。

2024年12月31日現在、西宮市では西宮市の人口480,818人のうち0～14歳の人口が60,770人、15～64歳までが300,468人と65歳以上の人口119,580人を上回っており、高齢化率は24.8％となっています。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンを含む財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でもめる可能性があります。トラブルが深刻化するようであれば、早めに弁護士に相談することをおすすめします。西宮市では西宮北口駅や阪神西宮駅の周辺に弁護士事務所が集まっており、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。また普段から車や電車、バスを利用している人は、神戸市や尼崎市方面にもエリアを広げて事務所探しをしてみてもよいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングが合う弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：西宮市 町別年齢5歳刻み住民基本台帳人口

西宮市の離婚の弁護士相談窓口

西宮市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はあらかじめ利用条件をウェブサイトで確認しておくとよいでしょう。

西宮市周辺の法律相談センター

兵庫県弁護士会が設置する相談所では、離婚に関する法律相談を受け付けています。西宮市周辺には神戸市の「神戸相談所」と、尼崎市の「阪神相談所」があります。相談は有料で30分以内5,500円（税込）ですが、離婚および相続の相談に限り11,000円（税込）で1時間相談も可能です。場所によって相談日時が異なるほか、相談には電話もしくはインターネットでの予約が必要なので、兵庫県弁護士会のウェブサイトで詳細を確認してみてください。

• 参考：兵庫県弁護士会 神戸相談所

• 参考：兵庫県弁護士会 阪神相談所

西宮市周辺の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は、国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件があるので、詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるとよいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「兵庫県」

西宮市のひとり親家庭を対象とした法律相談窓口

西宮市では、離婚や子どもの養育費、慰謝料、親権、面会交流などの問題について、弁護士による法律相談を行っています。1回30分以内で、対面もしくはオンラインでの相談が可能です。相談日時が限られているため、あらかじめ西宮市のウェブサイトで詳細を確認の上で利用を検討しましょう。

• 参考：西宮市 ひとり親家庭を対象とした弁護士による無料法律相談

西宮市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める場合、まずは離婚に関するさまざまな条件を双方で話し合う必要があります。お互いに条件につき合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載しますが、公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後、「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。もし離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する調停や裁判で離婚をめざすことになります。

西宮市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所では、離婚調停や離婚に関わる審判・裁判に対応しています。西宮市の案件を管轄しているのは、尼崎市にある神戸家庭裁判所尼崎支部です。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申立ての窓口は「書記官室／家事受付係」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみてください。

• 参考：神戸家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

西宮市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。西宮市で離婚の届出を受け付けているのは、西宮市役所とアクタ西宮市ステーション、市内の各サービスセンター・各支所です。また、平日の夜間や休日、年末年始など業務時間外の届出は、市役所本庁1階の守衛室で受け付けています。窓口によって業務時間が異なる場合があるため、届け出る前に西宮市のウェブサイトで詳細を確認してください。

• 参考：西宮市

• 参考：西宮市 支所・サービスセンター・分室案内

西宮市周辺の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った場合には、強制的に財産や給料などを差し押さえることができます。

• 参考：神戸地方法務局 公証役場一覧

西宮市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが、配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

兵庫県には18カ所に配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、各センターには毎年500件以上の悩みが寄せられています。西宮市は「西宮市DV相談室」を設置し、配偶者からの身体的・精神的・社会的・性的な暴力（DV）に関する相談に応じています。匿名での相談も可能です。

• 参考：西宮市 西宮市DV相談室（西宮市配偶者暴力相談支援センター）を設置しています

西宮市における近年の婚姻・離婚の件数

人口動態調査によると、西宮市の婚姻件数は2018年（平成30年）から2022年度（令和4年）の5年間にかけて2,216組、2,350組、1,971組、1,923組、1,992組と推移しており、また離婚件数は721組、744組、658組、624組、622組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は32.5％、31.6％、33.3％、32.4％、31.2％とおおむね「3組に1組は離婚する」と言われる時代を反映する数値となっているものの、兵庫県の令和4年度の特殊離婚率37.9％（婚姻件数20,844組、離婚件数7,902組）よりは低い値となっています。また、コロナ禍の影響もあり、2020年から2021年にかけては婚姻件数の減少が顕著に見られました。令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」となり人と接触する機会が増えたものの、若い世代の結婚意欲の低下や晩婚化が進んでいることから、婚姻件数は鈍い回復ぶりになると考えられます。

• 参考：兵庫県 人口動態調査（確定数）の概況

※本テキストは2025年2月の情報に基づいています