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1. 交際相手の妻から慰謝料を請求される可能性は?
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2. 既婚を隠していた交際相手に慰謝料を請求できる?
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3年間交際していた男性が既婚者であることが、昨日発覚しました。私は彼の奥さんから慰謝料を請求されるのでしょうか。また、私は彼に慰謝料を請求できるのでしょうか。(30代・女性)
1. 交際相手の妻から慰謝料を請求される可能性は?
不貞行為は、「夫婦の平穏な婚姻生活を侵害する行為」として、民法709条に該当します。そのため、交際相手の妻から慰謝料を請求される可能性があります。
ただし、最高裁判所の平成8年3月26日の判決では、交際を開始した時点で相手に配偶者がいることを知らず、それを疑うような事情もなく、知らなかったことについて過失もなかった場合には、慰謝料請求は認められないとされています。
今回の相談者の場合、3年間という長期の交際期間中、昨日まで既婚の事実を知らなかったとのことですが、以下のような事情があれば、「過失なく知らなかった」との評価につながりやすくなります。
交際相手が「独身である」と明確に説明していた。または、独身を装う言動(将来をにおわせる発言、同居や結婚の話など)があった
交際相手が結婚指輪を着用していなかった。既婚であることを疑わせる痕跡がなかった
共通の知人や職場関係者からも、「交際相手が既婚者である」という情報を得る機会がなかった
交際相手のSNS等の発信内容からも、既婚をうかがわせる要素がなかった
逆に、結婚や同居の話が出た際に住民票や戸籍謄本等を見る機会があり、その記載から既婚をうかがわせる情報があったり、周囲からのうわさ話や指摘があったにもかかわらず確認を怠ったなどの事情があると、「過失あり」と評価されるリスクが高まります。
相談者には、今のうちに、交際期間中のLINEやメールのやり取り、写真、彼から独身だと説明された際の記録などを整理・保存しておくことを強くおすすめします。
また、交際を始めた時点で、彼の夫婦関係がすでに事実上破綻していたと認められる場合は、事情が異なります。この場合、冒頭で述べた「夫婦の平穏な婚姻生活」という守るべき利益自体が存在しなかったことになるため、そもそも不法行為が成立しない、あるいは慰謝料が減額・不成立となる可能性もあります。
ただし、「夫婦関係がすでに破綻していた」と立証するのは容易ではありません。それでも、別居の有無や期間、夫婦関係の実態などは確認しておく価値があります。
2. 既婚を隠していた交際相手に慰謝料を請求できる?
交際相手が既婚であることを隠していた場合、あるいは独身であると偽って交際を継続していた場合には、相談者は交際相手に対して、貞操権侵害(既婚者であることを隠され、結婚相手を自由に選ぶ権利を侵害されたこと)に基づく慰謝料を請求することができます。
既婚の事実を知っていれば交際を継続しなかったであろう、という事情がある場合、それによって被った精神的苦痛について、交際相手に対して慰謝料を請求できる可能性は十分にあります。
慰謝料額の算定にあたっては、交際期間の長さ(3年間)、交際中の言動(結婚の約束や同棲の提案等があったか)、相談者が被った具体的な不利益(結婚の機会を逃した等)が考慮される要素となります。
交際相手の配偶者に慰謝料を請求された場合も、ご自身が交際相手に請求する場合も、実際に支払い義務が生じるかどうかは、交際時の状況や証拠によって大きく変わります。ご自身が置かれた状況に応じて、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
(記事は2026年9月1日時点の情報に基づいています。質問は実際の相談内容をもとに再構成しています)