那覇市で離婚問題を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。那覇市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

那覇市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

那覇市は沖縄県の県庁所在地で、2024年10月末日時点の人口は313,573人（男性151,726人・女性161,847人）です。 那覇空港や那覇港を有し、沖縄県の玄関口として文化・経済を支えています。また、古くから那覇港が海外との交流拠点として整備されていたことにより、今も根付く琉球王国の文化が拡大しました。市内には世界遺産に指定されている「首里城跡」など、琉球の文化と歴史を感じられるスポットが多数あります。

一方で、那覇空港からバスで約25分の場所にある「那覇市国際通り商店街」は、県内最大の繁華街で、飲食店や土産屋、デパートなどが立ち並んでおり、昼夜を問わず国内外から訪れる観光客でにぎわっています。このように、那覇市は観光都市として県の経済の中核を担いながらも、独自の自然環境や伝統・文化が残る街です。気候も年中暖かく、ファミリー世代の移住先としても人気があります。

令和6年10月末日現在、那覇市では那覇市の人口313,573人のうち0～14歳の人口が42,630人、 15～64歳までが192,813人と65歳以上の人口78,130人を大きく上回る結果となりました。高齢化率は24.9％で全国平均の29％から見ると低い数値です。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルがおきる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。那覇市は那覇家庭裁判所を中心に弁護士事務所が集まっており、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。また日常的にバスや車を利用する人は、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：那覇市 令和6年の人口

那覇市の離婚の弁護士相談窓口

那覇市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

那覇市の法律相談センター

沖縄弁護士会は県内に3つの法律相談センターを設け、離婚を含むさまざまな法律問題の相談を有料で受け付けています。那覇市では松尾にある沖縄弁護士会館に法律相談センターの窓口があります。相談は基本的に面談方式ですが、希望すれば電話での相談も可能です。電話での予約が必要で、予約受付時間は平日10時～15時です。離婚問題に悩んでいる人は、こうした窓口を利用してみるのもよいでしょう。

• 参考：沖縄弁護士会 法律相談センター

那覇市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はWEBサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「沖縄県」

那覇市のひとり親家庭を対象とした相談窓口

那覇市役所子育て応援課では、ひとり親家庭等の相談や支援のための事業を行っています。たとえば「養育費履行確保等支援事業」として、離婚に伴う養育費の取決めについて弁護士による無料法律相談を実施しています。対象者は那覇市在住のひとり親家庭の親、または離婚に向けた協議中の人で養育費の取決めの対象となる20歳未満の児童を現に養育している人です。相談は1回30分で、事前申請が必要です。このほかにも離婚前後に利用できる相談や支援を行っているため、那覇市のウェブサイトから詳細を確認してみてください。

• 参考：那覇市 ひとり親の支援に関すること

那覇市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

那覇市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。那覇市には那覇家庭裁判所があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申し立ての窓口は「家事訟廷事務室 」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはWEBサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：那覇家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

那覇市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。那覇市で離婚の届け出ができるのは、那覇市役所本庁ハイサイ市民課と市内に3カ所ある支所 （首里支所・真和志支所・小禄支所）です。受付時間は平日8時30分～17時15分で す。

• 参考：那覇市

• 参考：那覇市 各支所（真和志・首里・小禄）

那覇市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：那覇公証センター

那覇市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

那覇市では市内在住の女性を対象に、DV被害や離婚問題、虐待などに関する相談・支援を行っています。最初の面談で女性相談員に相談したあと、その内容をもとに一時保護施設などの関係機関や各種支援制度の案内をしてもらえます。また、必要に応じて警察や弁護士への相談、病院受診などへの付き添いもしてくれます。面談相談は下記電話番号から予約が可能です。

• 参考：那覇市 女性相談について

那覇市における近年の婚姻・離婚の件数

沖縄県が公表している人口動態統計によると、那覇市の婚姻件数は2018年（平成30年）～2022年度（令和4年）の5年間にかけて1,574組、1,717組、1,470組、1,395組、1,375組と推移しており、また離婚件数は703組、754組、662組、610組、575組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は44.6％、43.9％、45.0％、43.7％、41.8％となりました。沖縄県の令和4年度の特殊離婚率47.1％（婚姻件数6,546組、離婚件数3,087組）よりは低いものの、「3組に1組は離婚する」と言われる時代を大きく上回る数値となっています。また沖縄県は離婚率が高いうえに、合計特殊出生率は全国で最も高いため、母子・父子世帯が多い傾向にあります。

• 参考：沖縄県 沖縄県人口動態統計の概況

※本テキストは2024年11月の情報に基づいています