佐野市で財産分与を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。佐野市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

佐野市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

佐野市は、関東平野の北端、栃木県の南西部に位置する市で、2025年3月1日末時点の住民基本台帳による人口は112,724人（男性56,120人・女性 56,604人）となっています。佐野駅から東京駅へは、JR両毛線で小山駅に出て東北新幹線を利用すれば約80分でアクセスできます。また、東武鉄道を利用すると、館林駅を経由し北千住駅まで最速約75分です。さらに、東京・新宿方面の高速バスは1日20往復（令和6年4月現在）あり、約90分と都心へのアクセスがよく、佐野市定住者の通勤や通学を支えています。

佐野市の南東エリアは、関東最大級の店舗面積を誇る「佐野プレミアム・アウトレット」や県内最大の「イオンモール佐野新都市」といった大型商業施設があり、週末には県内外から多くの人が訪れる人気スポットになっています。一方北部には唐沢山や三毳山といった山々が広がり、豊かな自然に恵まれています。コテージやログハウス型の宿泊施設、バーベキュー設備のある体験型アウトドア施設や「佐野市こどもの国」など、子どもが思いきり遊べる施設が充実しており、ファミリー層にも人気の都市となっています。

2025年（令和7年）3月31日時点で、佐野市の人口112,724人のうち0～14歳の人口が11,694人、 15～64歳までが65,032人と65歳以上の人口35,998人を大きく上回る結果となりました。高齢化率は31.9％で令和6年の全国平均の29.3％から見ると高めの数値です。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルがおきる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。佐野市は佐野駅の周辺に弁護士事務所があり、離婚の相談に応じている事務所もあります。またその交通の利便性から、近隣都市にもアクセスしやすいため、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：佐野市 地勢

• 参考：佐野市 移住定住ポータルサイト「佐野で暮らそう！」

• 参考：佐野市 令和7年3月1日現在年齢別人口統計表

佐野市の離婚の弁護士相談窓口

佐野市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

佐野市の法律相談センター

栃木県弁護士会は県内各地に弁護士による法律相談窓口を設け、有料で相談を受け付けています。佐野市には相談窓口がないため、近隣の市へ足を運ぶ必要があります。最寄りの相談窓口は、栃木商工会議所内にあり、佐野駅からJR両毛線で栃木駅まで約15分です。毎月第3土曜日の午前10時から午後12時に相談を受け付けており、相談は電話による予約が必要です。離婚問題で悩んでいる方は、こうした弁護士会の窓口を利用してみるのもひとつの方法です。

• 参考：栃木県弁護士会 有料法律相談

佐野市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「栃木県」

佐野市のひとり親家庭を対象とした相談窓口

佐野市では、「母子・父子自立支援員」が、ひとり親家庭のさまざまな相談に応じています。また母子・父子家庭の経済的自立や子どもの福祉の向上を図るため、生活資金や修学資金などの貸付金を低利または無利子で貸与する「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」を設けています（県の貸付審査を経て貸付決定となります）。相談の受付時間は、年末年始を除く、平日午前8時30分から午後5時です。 対象者や申し込み方法は佐野市のウェブサイトなどで確認の上、利用を検討してみましょう。

• 参考：佐野市「ひとり親家庭相談」

佐野市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

佐野市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。佐野市の管轄は宇都宮家庭裁判所足利支部になります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：宇都宮家庭裁判所足利支部

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

佐野市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざまな手続きも忘れずにおこないましょう。市内で離婚届を提出できるのは、佐野市役所の窓口です。また田沼行政センター、葛生行政センターでも受け付けています。佐野市のウェブサイトで窓口業務時間が確認できますので、仕事や育児などで忙しく時間が取れない方は活用してみるとよいでしょう。

• 参考：佐野市

• 参考：佐野市 市民課業務案内

• 参考：佐野市 婚姻届・離婚届について

佐野市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。佐野市には公証役場がないため、近隣の市で手続を行います。

• 参考：栃木　小山公証役場

佐野市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

栃木県には配偶者からの暴力について相談できる窓口「配偶者暴力相談支援センター」が5か所あり、各窓口には毎年600件以上の悩みが寄せられています。佐野市では、「こども家庭センター」にて、専門の相談員がDVなどの相談に対応しています。相談は祝日を除く月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時まで受け付けています。また、電話で簡単に近くの相談窓口を確認できる「DV相談ナビ（#8008）」や、内閣府が運営する24時間対応の「DV相談プラス」といった公的な相談窓口も利用可能です。詳しくは佐野市の公式ウェブサイトをご覧ください。

• 参考：佐野市　こども家庭センター家庭児童相談

• 参考：佐野市　各種相談窓口について

• 参考：内閣府　DV相談プラス

佐野市における近年の婚姻・離婚の件数

栃木県保健福祉部の調査によると、佐野市の婚姻件数は2018年（平成30年）～2022年（令和4年）の5年間にかけて444組、449組、446組、425組、366組と推移しており、また離婚件数は182組、187組、175組、162組、175組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は41.0％、41.6％、39.2％、38.1％、47.8％とおおむね「3組に1組は離婚する」と言われる時代の水準を上回る数値となっています。栃木県の2022年の特殊離婚率37.1%（婚姻件数7,154組、離婚件数2,658組）に対しても、高い傾向にあります。また婚姻件数は2019年から減少の傾向が見られます。これはコロナ禍の影響もあったと考えられます。2023年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」となり人と接触する機会が増えたことから、今後の動向に変化が生じることも考えられます。

• 参考：栃木県 平成30(2018)年版 栃木県保健統計年報 第1章 人口動態統計 第1-2-7表

• 参考：栃木県 令和元(2019)年版 栃木県保健統計年報 第1章 人口動態統計 第1-2-7表

• 参考：栃木県 令和2(2020)年版 栃木県保健統計年報 第1章 人口動態統計 第1-2-7表

• 参考：栃木県 令和3(2021)年版 栃木県保健統計年報 第1章 人口動態統計 第1-2-7表

• 参考：栃木県 令和4(2022)年版 栃木県保健統計年報 第1章 人口動態統計 第1-2-7表

※本テキストは2024年11月の情報に基づいています