京都市で熟年離婚を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。京都市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

京都市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

京都市は京都府南部にある府庁所在地で、2025年4月1日現在の人口は1,368,513人（男性646,752人・女性721,757人）となっています。市内にはJRや地下鉄など複数の鉄道路線が走っており、東京や大阪など主要都市へスムーズにアクセスできます。観光都市として世界的に知られる一方で、京都市は大学や産業支援機関が集積しており、伝統と先端技術の融合によって独自の経済圏を築いています。

JR京都駅周辺には大型商業施設やホテルが建ち並び、国内外からの観光客やビジネス客で常ににぎわいを見せています。一方、市内には「嵐山」や「清水寺」「金閣寺」といった日本独自の文化と自然が息づく観光名所が多数あります。四季折々の風景とともに、伝統的な町家や茶屋街が広がり、祭りや行事などが今もなお受け継がれています。また、2020年にリニューアルオープンした「京都市京セラ美術館」や、京都市と芸術家の連携により開設された「京都芸術センター」など、芸術と歴史が共存する場所もあります。これらの施設では展覧会や音楽イベントなども開催され、市民にも親しまれる文化発信の場となっています。このように京都市は、観光・経済・文化のあらゆる側面で日本を代表する都市のひとつです。都市の利便性と豊かな歴史資産が調和したまちは、子連れ世帯からも高い人気を誇っています。

2025年4月1日現在、京都市の人口1,368,513人のうち0～14歳の人口が139,797人、 15～64歳までが837,483人、65歳以上が391,233人で、高齢化率は28.5％となりました。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルが起こる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。京都市では京都駅や烏丸駅周辺に弁護士事務所が集まっており、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。また電車を利用すると近隣都市にもアクセスしやすいため、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：京都市 基本情報

• 参考：京都市統計ポータル 住民基本台帳人口

京都市の離婚の弁護士相談窓口

京都市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

京都市の法律相談センター

京都弁護士会が運営する「法律相談センター」では離婚に関する相談を受け付けています。京都市内の相談場所は「京都弁護士会館」と「京都駅前法律相談センター」で、それぞれ相談日時は異なるものの、毎日、法律相談を行っています。まずはこうした窓口を利用するのもひとつの方法です。

• 参考：京都弁護士会 法律相談センター

京都市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「京都府」

京都市の離婚前後の法律相談窓口

京都市ひとり親家庭支援センター ゆめあすでは、子どもの面会交渉や養育費、慰謝料、親権などについて、女性弁護士による無料法律相談をおこなっています。相談日は原則第1・3月曜日の13時から15時までで、相談時間は1人30分程度です。電話による予約が必要なので、公式ウェブサイトで詳細を確認の上、利用を検討してみましょう。

• 参考：京都市ひとり親家庭支援センターゆめあす 女性弁護士による無料法律相談

京都市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

京都市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。京都市には京都家庭裁判所があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申立ての窓口は「家事訟廷事務室」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：京都家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

京都市の行政の窓口

役場では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。京都市で離婚届を受け付けているのは、市内の各区役所・支所の市民総合窓口室 戸籍住民担当と、各出張所です。平日9時から17時まで届出が可能ですが、業務時間外には区役所や支所の時間外受付窓口で離婚届を預かってくれるので、仕事などで忙しい人でも届出がしやすいでしょう。

• 参考：京都市

• 参考：京都市 区役所・支所　市民総合窓口室　戸籍住民担当、出張所

京都市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：京都公証人合同役場

京都市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

京都府には5カ所に配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、2023年度は各センターに1,000件以上の悩みが寄せられました。京都市には「京都市DV相談支援センター」があり、配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待に悩む女性からの相談に応じているほか、情報提供や緊急時の保護などもおこなっています。

• 参考：京都市 ドメスティック・バイオレンス（DV）の相談について

京都市における近年の婚姻・離婚の件数

厚生労働省の人口動態調査によると、京都市の婚姻件数は2019年（令和元年）～2023年度（令和5年）の5年間にかけて7,216組、6,270組、5,906組、6,128組、5,477組と推移しており、また離婚件数は2,251組、2,182組、2,109組、1,997組、2,071組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は31.1％、34.8％、35.7％、32.5％、37.8％とおおむね「3組に1組は離婚する」と言われる時代を反映する数値を推移しているものの、京都府の令和5年度の特殊離婚率40.7％（婚姻件数8,731組、離婚件数3,561組）よりはやや低めになっています。また2020年から2021年にかけては婚姻件数の減少が顕著に見られましたが、これはコロナ禍の影響もあったと考えられます。令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」となり人と接触する機会が増えたことから、今後、婚姻件数が増加する可能性があります。

• 参考：厚生労働省 婚姻件数，都道府県（特別区－指定都市再掲）・届出月別

• 参考：厚生労働省 離婚件数，都道府県（特別区－指定都市再掲）・離婚の種類別

※本テキストは2025年5月の情報に基づいています