甲府市で離婚手続きを弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。甲府市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

甲府市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

甲府市は山梨県の県庁所在地で、住民基本台帳の統計による2024年10月31日現在の人口は184,064人（男性89,700人・女性94,364人） です。市の中心駅である甲府駅はJR東日本の中央本線とJR東海の身延線が通っており、両社の共同使用駅となっています。中央本線の特急を利用すれば甲府駅―新宿駅は約90分、また2031年に完成予定のリニア中央新幹線が開通すれば、甲府から東京まで約25分でアクセスできるようになります。

甲府駅周辺は甲府城跡の舞鶴城公園や、小江戸情緒を感じられるショッピングエリア「甲州夢小路」など観光スポットが集まり、甲州牛やほうとう、山梨ワインなどのグルメも楽しめることから、観光地として人気の高いエリアです。さらに、甲府市北部の金峰山一帯では古くから水晶が産出されていたことから「宝石のまち」と呼ばれており、宝飾産業は甲府市を代表する産業のひとつとなっています。このように、交通や観光、経済面で山梨県の中核を担っている甲府市は、学生から子育て世帯、シニア世帯まで幅広い年齢層から人気の高い都市です。/p>

また2020年 の国勢調査によると、甲府市では甲府市の人口189,591人のうち0～14歳の人口が21,391人、 15～64歳までが108,390人と65歳以上の人口54,487人を大きく上回る結果となりました。高齢化率は28.7％で全国平均の29％とほぼ同じ数値です。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルがおきる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。甲府市はJR甲府駅の周辺に弁護士事務所が集まっており、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。またその交通の利便性から、近隣都市にもアクセスしやすいため、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：甲府市 住民基本台帳人口・世帯数

• 参考：山梨県統計データバンク 令和2年市区町村別3区分別男女人口

甲府市の離婚の弁護士相談窓口

甲府市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

甲府市の法律相談センター

山梨県弁護士会が運営する「法律相談センター」では離婚に関する相談を受け付けています。甲府市には「甲府法律相談センター」があり、火・木曜日10時～12時、月～金曜日 13時〜16時、夜間は木曜日18時～20時の時間帯に相談が可能です。また、山梨県弁護士会ではひとり親家庭の親や子どもがいて離婚を考えている方を対象に、「ひとり親家庭等のための無料法律相談」を実施しています。

• 参考：山梨県弁護士会 法律相談センター

甲府市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「山梨県」

甲府市で離婚の相談ができる法律相談窓口

甲府市では予約制で弁護士による「くらしの法律無料相談」を行っています。甲府市在住・在勤の方が対象で、相談時間は1組30分です。年度内に1人1回限りという制限があるため、あらかじめ聞きたいことをまとめたうえで利用することをお勧めします。相談日時や予約方法など詳細は甲府市のウェブサイトで確認してください。

• 参考：甲府市 相談窓口

甲府市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公正役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

甲府市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。甲府市には甲府家庭裁判所があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申し立ての窓口は「家事係 」で、申立手数料として収入印紙1,200円分と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：甲府家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

甲府市の行政の窓口

市役所・支所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。甲府市で離婚届が提出できる窓口は甲府市役所本庁舎です。旧中道地区の人は中道支所、旧上九一色地区の人は上九一色出張所でも手続きができます。また、市役所本庁舎の管理室では平日の閉庁時間および土曜日・祝日、 年末年始にも受け付けているため、仕事や育児で忙しい方でも届け出がしやすくなっています。

• 参考：甲府市

• 参考：甲府市 甲府市役所 本庁・支所など

甲府市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：甲府公証役場

甲府市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

甲府市 には「山梨県女性相談支援センター」と「山梨県男女共同参画推進センター（ぴゅあ総合）」があり、配偶者暴力（DV）に関する相談や情報提供、被害者の一時保護や自立支援などを行っています。配偶者からの身体的・精神的・性的暴力などに悩んでいる方は、こうした窓口の利用を検討しましょう。

• 参考：山梨県 配偶者暴力相談支援センター

甲府市における近年の婚姻・離婚の件数

山梨県の人口動態統計によると、甲府市の婚姻件数は2018年（平成30年）～2022年度（令和4年）の5年間にかけて896組、981組、874組、823組、822組と推移しており、また離婚件数は349組、311組、331組、275組、281組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は38.9％、31.7％、37.8％、33.4％、34.1％と「3組に1組は離婚する」と言われる時代の数値で推移しているものの、山梨県の令和4年度の特殊離婚率39.2％（婚姻件数2,875組、離婚件数1,128組）よりは低めになっています。また2020年から2021年にかけて婚姻件数が大幅に減少し、特殊離婚率が上がりましたが、これはコロナ禍の影響もあったものと考えられます。

• 参考：山梨県 平成30年版統計情報

• 参考：山梨県 令和元年版統計情報

• 参考：山梨県 令和2年版統計情報

• 参考：山梨県 令和3年版統計情報

• 参考：山梨県 令和4年人口動態統計

※本テキストは2024年11月の情報に基づいています