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1. スピード離婚とは
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2. スピード離婚する人の割合は約2割
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3. スピード離婚の原因やきっかけ
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3-1. 根本的な性格の不一致
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3-2. DV・モラハラ・ギャンブルなど配偶者の問題行動
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3-3. 義両親との不和
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3-4. 結婚後に嘘が発覚したこと
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3-5. 結婚生活の理想と現実のギャップ
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4. スピード離婚のメリット
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4-1. 人生の貴重な時間を無駄にせずに済む
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4-2. 精神的な負担が少ない
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4-3. 離婚時の決めごとが少ない
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4-4. 再スタートを切りやすい
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5. スピード離婚のデメリット
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5-1. 世間体が気になる人はストレスを感じることがある
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5-2. 将来結婚を考えた人に不安を与えることがある
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5-3. 経済的に苦しくなるおそれがある
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5-4. 後々離婚を後悔することもある
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6. スピード離婚する際の財産分与と慰謝料
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6-1. 通常の離婚と変わらず、財産分与は2分の1が原則
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6-2. 相手が離婚原因を作った場合は、慰謝料も請求できる
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6-3. スピード離婚を切り出したら慰謝料を請求される?
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7. スピード離婚の手続きや進め方
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8. スピード離婚すべきか迷っているときの対処法
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8-1. 2人で今後についてしっかり話し合う
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8-2. 別居して距離を置いてみる
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8-3. 円満調停を行う
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9. スピード離婚でよくある質問
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10. まとめ 後悔しないのであればスピード離婚してもいい
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1. スピード離婚とは
「スピード離婚」とは、結婚してから短期間で離婚することの俗称です。明確な定義はありませんが、おおむね結婚後3年程度以内で離婚 した場合はスピード離婚と言われる事が多いようです。
2. スピード離婚する人の割合は約2割
スピード離婚を「結婚後3年未満での離婚」と定義すると、政府の統計データによると、離婚件数の総数に占めるスピード離婚の割合は、毎年2割前後 で推移しています。
離婚件数(総数) | スピード離婚の件数・割合 (結婚後3年未満) | |
---|---|---|
2022年 | 17万9,099件 | 3万2,214件(18.0%) |
2021年 | 18万4,384件 | 3万4,597件(18.8%) |
2020年 | 19万3,253件 | 3万6,961件(19.1%) |
2019年 | 20万8,496件 | 3万9,981件(19.2%) |
2018年 | 20万8,333件 | 4万1,096件(19.7%) |
3. スピード離婚の原因やきっかけ
夫婦がスピード離婚に至る原因やきっかけについて解説します。
3-1. 根本的な性格の不一致
性格の不一致は、離婚原因の中で最も多く見られるパターンの一つです。
相手のことをよく知らないうちに結婚すると、一緒に生活をする中でストレスを感じる場面が多く、スピード離婚に至ってしまう ケースがあります。また、子どもを設けるかどうかをはじめとする将来設計の相違や、仕事と家庭のバランスのとり方に関する考え方の違いなどが明らかとなり、スピード離婚に至るケースもよく見られます。
3-2. DV・モラハラ・ギャンブルなど配偶者の問題行動
一緒に住み始めた配偶者が、実はDV(暴力)やモラハラ(精神的な攻撃)をする人であることが判明し 、一緒に暮らしていけないと感じてスピード離婚に至ってしまうケースがあります。
また、結婚して初めて配偶者のギャンブル依存が判明し、経済的な不安を感じてスピード離婚に至るケースも見られます。
3-3. 義両親との不和
結婚をすると、配偶者の両親(=義両親)との付き合いが多かれ少なかれ発生します。義両親との相性は、配偶者と結婚してからでなければ分からないケースが多いです。義両親との関係が上手くいかないと、配偶者との間でお互いに不信感が生まれ、スピード離婚に至ってしまう ことがあります。
3-4. 結婚後に嘘が発覚したこと
配偶者が自分自身を良く見せようとして、結婚するまで嘘をつき続け、結婚してから嘘だったことが判明することが稀にあります。特に配偶者が年収や仕事を偽っていたケースや、多額の借金を隠していたケースなどでは、一緒に暮らしていくことはできないと判断してスピード離婚をする ことも仕方がないでしょう。
3-5. 結婚生活の理想と現実のギャップ
具体的なトラブルは発生していなくても、結婚生活の理想と現実のギャップに苦しみ、スピード離婚に至ってしまうケースがあります。たとえば結婚を機に相手が素っ気なくなった、セックスレスになったなどの理由で不倫に走ってしまい、配偶者に不倫が発覚してスピード離婚をするケースなど が典型例です。
4. スピード離婚のメリット
スピード離婚をすることには、以下のようなメリットがあります。
人生の貴重な時間を無駄にせずに済む
精神的な負担が少ない
離婚時の決めごとが少ない
再スタートを切りやすい
それぞれについて解説します。
4-1. 人生の貴重な時間を無駄にせずに済む
離婚を決意したのであれば、ずるずると離婚の時期を引き延ばすことは時間の無駄です。できる限り速やかに離婚を成立させれば、気持ちを早く切り替えられます。さらに、新しい生活環境・仕事・再婚相手などを探す活動をスムーズに始めることも可能です。
4-2. 精神的な負担が少ない
家族として配偶者と過ごした時間が長ければ長いほど、離婚による精神的負担は大きくなる傾向にあります。スピード離婚であれば、まだ家族として過ごした時間が短いので、離婚による精神的ダメージを比較的小さく抑えられるでしょう。
4-3. 離婚時の決めごとが少ない
夫婦が離婚する際には、さまざまな離婚条件を決めなければなりません。婚姻期間が長ければ長いほど、離婚時に決めるべき事項は多くなり、トラブルに発展しやすい傾向にあります。スピード離婚であれば、まだ婚姻期間が短いので、離婚時に決めるべきことは少ないケースが多いです。その分スムーズに離婚協議をまとめることができるでしょう。
4-4. 再スタートを切りやすい
スピード離婚の場合、結婚によって環境が変化してからまだ時間が経っていないので、元どおりに近い生活へ戻りやすいこともメリットの一つです。たとえば結婚によって専業主婦になった方は、ブランクが短いほど、仕事への復帰がしやすい でしょう。
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5. スピード離婚のデメリット
一方、スピード離婚には、以下のようなデメリットがある点に注意が必要です。
世間体が気になる人はストレスを感じることがある
将来結婚を考えた人に不安を与えることがある
経済的に苦しくなるおそれがある
後々離婚を後悔することもある
5-1. 世間体が気になる人はストレスを感じることがある
スピード離婚に対しては、「よく考えずに結婚したのだろう」「忍耐が足りない」などのネガティブなイメージを持たれがちです。また、田舎ではスピード離婚の情報が周囲に伝わりやすく、噂になってしまうことがあります。特に世間体を気にする方は、スピード離婚に対して抵抗を覚えるかもしれません。
5-2. 将来結婚を考えた人に不安を与えることがある
過去にスピード離婚をしたことがあると、将来結婚を考えるようになった相手に「すぐに離婚されてしまうのではないか」などの不安を与えてしまうおそれがあります。ただし、過去の離婚歴を気にするかどうかは人によるので、それほど強く心配する必要はないでしょう。
5-3. 経済的に苦しくなるおそれがある
スピード離婚をすると、結婚時にかけたお金(結婚指輪、結婚式費用、引っ越し費用など)が無駄になってしまいます。また、結婚を機に仕事を辞めて配偶者の収入で生活費をまかなっていた人は、経済的に苦しくなってしまうかもしれません。
5-4. 後々離婚を後悔することもある
衝動的にスピード離婚をしてしまうと、冷静になった際に後悔してしまうことがあります。スピード離婚をすべきかどうかは、さまざまな要素を考慮した上でよく検討してから判断 しましょう。
6. スピード離婚する際の財産分与と慰謝料
スピード離婚をする場合も、通常の離婚と同様に、財産分与や慰謝料などの離婚条件を適切に取り決めましょう。
6-1. 通常の離婚と変わらず、財産分与は2分の1が原則
財産分与は、離婚する夫婦の共有財産を公平に分ける手続き です。原則として、夫婦いずれかの名義で婚姻中に取得した財産が財産分与の対象となります。財産分与の割合は、婚姻期間にかかわらず2分の1ずつとするのが原則です。ただし、夫婦間で合意すれば異なる割合で財産分与を行うこともできます。
スピード離婚の場合は婚姻期間が短いので、財産分与の対象財産は少ないケースが多いです。しかし、財産分与をないがしろにすると後でトラブルに発展するリスクがあるので、離婚する際にきちんと合意しておきましょう。
6-2. 相手が離婚原因を作った場合は、慰謝料も請求できる
スピード離婚の原因を配偶者が作った場合(例:不倫・DV・モラハラ・ギャンブル依存など)には、配偶者に対して慰謝料を請求できます。離婚慰謝料の金額は150万円から300万円程度が標準的です。ただし、スピード離婚の場合は婚姻期間が短いので、慰謝料の金額が低く抑えられやすい 点には注意してください。
6-3. スピード離婚を切り出したら慰謝料を請求される?
スピード離婚を提案しただけで、配偶者に対して慰謝料の支払義務を負うことはありません。離婚慰謝料は、あくまでも離婚の原因をいずれか一方が作った場合に限って発生 します。不倫・DV・モラハラ・ギャンブル依存などが原因であれば離婚慰謝料が発生します。一方で、性格の不一致などが原因の場合は慰謝料が発生しません。
7. スピード離婚の手続きや進め方
スピード離婚の手続きは、通常の離婚と変わらず、以下のいずれかの方法によって進めます。
【協議離婚】
配偶者と話し合い、合意に基づいて離婚を成立させます。
【調停離婚】
家庭裁判所に離婚調停を申し立てて、調停委員の仲介による話し合い、合意(調停)に基づいて離婚を成立させます。
【裁判離婚】
裁判所に離婚訴訟を提起し、裁判所の判決によって強制的に離婚を成立させます(=判決離婚)。
なお、配偶者が離婚請求をすべて受け入れた場合は「認諾離婚」、配偶者との間で訴訟上の和解が成立した場合は「和解離婚」となります。
特に判決離婚が認められるためには、以下のいずれかの法定離婚事由(民法770条1項各号)を立証しなければならない 点に注意が必要です。
・不貞行為
・悪意の遺棄
・配偶者の生死が3年以上不明であること
・配偶者が強度の精神病に罹り、回復の見込みがないこと(民法改正によって削除予定)
・その他、婚姻を継続し難い重大な事由
スムーズかつ有利な条件で離婚を成立させるためには、弁護士に依頼してサポートを受けることをおすすめします。
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8. スピード離婚すべきか迷っているときの対処法
8-1. 2人で今後についてしっかり話し合う
よく考えずにスピード離婚してしまうと、後悔するおそれがあります。少しでも迷いがある場合は、夫婦で今後についてしっかりと話し合いましょう。話し合いに当たっては、自分の思っていることを素直に伝えるとともに、相手の価値観や考え方にも配慮を示しましょう 。無理のない範囲でルールを作り、それに沿って生活してみるのも一つの方法です。
8-2. 別居して距離を置いてみる
感情が高ぶってしまい冷静な話し合いが難しいときは、一旦別居して距離を置くことも考えられます。配偶者がいない生活に戻ってみると、本当に相手が必要なのか、それとも自分だけでも十分生きていけるのかが体感を伴って分かるでしょう。離婚するかどうかの結論を出すのは、その後でも遅くありません。
8-3. 円満調停を行う
夫婦関係を修復したい気持ちがある場合は、家庭裁判所の「円満調停」を利用することも選択肢の一つです。円満調停では、調停委員が夫婦双方から事情を聴き、夫婦関係を改善するための合意形成をサポート します。中立の調停委員のサポートにより、冷静な話し合いが期待できる点が円満調停のメリットです。
円満調停において話し合った結果、夫婦関係の修復は難しいと判断した場合には、離婚調停へ移行することもできます。夫婦間の話し合いが上手くまとまらないときは、円満調停の申立てを検討しましょう。
9. スピード離婚でよくある質問
10. まとめ 後悔しないのであればスピード離婚してもいい
明確な定義はありませんが、結婚してから3年以内程度で離婚することをスピード離婚といいます。スピード離婚する人の割合は約2割で、理由は「性格の不一致」や「DV・モラハラ」、「義両親との不和」など様々です。
スピード離婚にはネガティブなイメージを持たれがちですが、早めに気持ちを切り替えて新たな生活へと踏み出すためには有力な選択肢の一つ です。ただし、焦ってスピード離婚を決断すると後悔するおそれがあるので、弁護士のアドバイスを受けながらよく考えた上で決断しましょう。
(記事は2024年12月1日時点の情報に基づいています)