茨木市で熟年離婚を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。茨木市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

茨木市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

茨木市は大阪府の北部に位置し、2024年12月末日現在の人口は286,042人（男性137,728人・女性148,314人）です。市内にはJRと阪急の2路線が通っており、大阪市街や京都へのアクセスが良好です。そのほか、大阪国際空港につながるモノレールや、関西国際空港につながる高速バスもあり、出張や旅行など広域の移動にも便利なまちです。

茨木市は市域の緑被率が約6割で、農業や林業が盛んなまちでもあります。市内の小学校給食で市内産の味噌や野菜、米を使用するなど地産地消を推進しているほか、大岩のいも掘り園などのイベントを開催したり「市民農園」を設けたりと、農業に触れる機会をつくっています。また、大阪府緑の百選に選ばれた「元茨木川緑地」は全長約5kmの緑地帯で、ジョギングや散歩が楽しめるだけでなく、春には市民さくらまつりが開催されるなど、豊かな自然環境が身近に感じられます。 このように都市に近く自然が豊かな茨木市は、シニア世代や小さい子どものいるファミリー世代から高い人気を誇っています。

2024年12月末日現在、茨木市の人口286,042人のうち0～14歳の人口が37,764人、15～64歳までが179,134人と65歳以上の人口69,144人を大きく上回っており、高齢化率は24.1％となっています。

小さい子どもを持つ夫婦が離婚する場合は、養育費や親権、住宅ローンを含む財産分与についてトラブルがおこる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。茨木市は茨木駅や茨木市駅の周辺に弁護士事務所が集まっており 、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。またその交通の利便性から、大阪市や京都にもアクセスしやすいため、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：茨木市 【直近12か月】1歳階級別人口（住民基本台帳）

茨木市の離婚の弁護士相談窓口

茨木市で弁護士に離婚相談をしたい場合は、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスの利用も検討しましょう。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

茨木市周辺の法律相談センター

大阪弁護士会は府内6カ所に常設の相談所を設け、離婚や相続などの法律相談を幅広く受け付けています。茨木市周辺では大阪市に「総合法律相談センター」「なんば法律相談センター」「谷町法律相談センター」があり、それぞれ異なる時間帯で相談をおこなっています。「総合法律相談センター」「なんば法律相談センター」では夜間・土日相談にも対応しているため、予約前に大阪弁護士会のウェブサイトで詳細を確認してみてください。 　　

• 参考：大阪弁護士会 法律相談センター一覧

茨木市周辺の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「大阪府」

茨木市のひとり親家庭を対象とした法律相談窓口

茨木市では、離婚前の相談や、子育て、生活、就業、養育費、親権などの法律相談に弁護士が無料で応じています。実施日は毎月第4火曜日の13時から14時で、対面または電話での相談が可能です。なお、第4火曜日が祝日の場合は、日時が変更される場合があります。予約が必要ですので、茨木市のウェブサイトで詳細を確認の上、利用を検討しましょう。

• 参考：茨木市 ひとり親のための法律相談（無料）

茨木市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

茨木市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。茨木市の案件を管轄しているのは大阪市にある大阪家庭裁判所です 。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申立ての窓口は「受付係（家事事件係）」で 、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：大阪家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

茨木市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。茨木市内で離婚の届け出を受け付けているのは、茨木市役所の市民課のみ です。受付時間は平日8時45分から17時15分です（祝日、年末年始を除く）。これ以外の時間でも市役所の守衛室で離婚届の預かり業務をしているため、仕事や育児で忙しい方でも届け出がしやすいです。ただし、守衛室では内容の審査ができないため、届出書類に不備がある場合は、市役所の業務時間内に出向いて修正をする必要があります。

• 参考：茨木市

茨木市周辺の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。　 　　 　　

• 参考：大阪法務局 公証役場一覧

茨木市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

大阪府には15カ所の配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、各センターには毎年500件以上の悩みが寄せられています。 茨木市には「茨木市配偶者暴力相談支援センター」があり、配偶者からの暴力に関する相談を無料で受け付けています。相談日時は月曜日から土曜日の9時から17時です（祝日、年末年始を除く）。

そのほか、大阪府の「大阪府女性相談センター」や内閣府の「DV相談＋（プラス）」でもDVに関する相談に応じているため、茨木市などのウェブサイトで詳細をご確認ください。

• 参考：茨木市 DVに関する相談

茨木市における近年の婚姻・離婚の件数

人口動態調査によると、茨木市の婚姻件数は2018年（平成30年）～2022年度（令和4年）の5年間にかけて1,415組、1,466組、1,363組、1,340組、1,410組と推移しており、また離婚件数は393組、405組、366組、428組、401組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は27.7％、27.6％、26.8％、31.9％、28.4％とおおむね「3組に1組は離婚する」と言われる時代を反映する数値となっているものの、大阪府の令和4年度の特殊離婚率35.8％（婚姻件数40,362組、離婚件数14,462組）よりも低いです。

• 参考：大阪府 人口動態調査

※本テキストは2025年2月の情報に基づいています