名古屋市で面会交流を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。名古屋市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

名古屋市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

名古屋市は愛知県の北西部に位置する県庁所在地で、2024年10月1日現在の人口は2,331,264人（男性1,144,221人・女性1,187,043人）です。東海地方最大の経済圏の中核となっている名古屋市には、中世以前から熱田社と湊まちとして栄えていた「熱田」のまちと、徳川家康が築いた日本最大級の近世城郭「名古屋城」とその城下町が骨格となり発展してきた歴史があります 。現在は名古屋城や熱田神宮、徳川園などの歴史的建造物だけでなく、名古屋港水族館やオアシス21などの新しい観光スポットも共存する日本屈指の観光地となっています。

市内にはJR東海道本線・中央本線や名鉄名古屋本線・常滑線、近鉄名古屋線・東山線など多数の鉄道が通っているほか、JR名古屋駅から東京や京都、新大阪まで1本でアクセスできる東海道新幹線も走っています。また、名鉄名古屋駅から中部国際空港セントレアまでは最速28分で移動できる ため、出張や旅行の目的からも多く利用されるターミナル駅となっています。駅周辺には高層マンションや商業施設、オフィスビルが立ち並ぶ巨大な市街地が形成されており、居住者や観光客、会社員など多くの人が集まります。

令和6年10月1日現在、名古屋市では名古屋市の人口2,331,264人のうち0～14歳の人口が262,059人、 15～64歳までが1,475,068人と65歳以上の人口594,137人を大きく上回る結果となりました。高齢化率は25.4％で全国平均の29％よりも低い数値です。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルがおきる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。名古屋市はJR名古屋駅の周辺に弁護士事務所が集まっており、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。またその交通の利便性から、近隣都市にもアクセスしやすいため、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：名古屋市 名古屋市の概要

名古屋市の離婚の弁護士相談窓口

名古屋市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

名古屋市の法律相談センター

愛知県弁護士会は名古屋市に「名古屋法律相談センター」「三の丸法律相談センター」を置き、弁護士が法律相談を受け付けています。離婚に関する相談は初回無料で、相談日時はセンターによって異なります。なお、三の丸法律相談センターでの法律相談を利用できるのは、家庭裁判所における調停・審判・訴訟の当事者になった人のみです。愛知県弁護士会のウェブサイトで詳細を確認の上、利用を検討しましょう。

• 参考：愛知県弁護士会 法律相談センター

名古屋市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はWEBサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「愛知県」

名古屋市のひとり親家庭を対象とした相談窓口（名古屋市委託機関）

名古屋市ではひとり親家庭の人を対象として、弁護士による法律相談を委託機関にて行っています。委託先は愛知母子・父子福祉センターの社会福祉法人愛知県母子寡婦福祉連合会です。相談は1回限り無料で、養育費や親権などに関する問題は離婚前であっても相談ができます。予約制なので、相談を希望する場合は平日（祝日・年末年始を除く）9時～17時30分の受付時間内に電話での申込みが必要です。

• 参考：名古屋市 法律相談

名古屋市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

名古屋市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。名古屋市には名古屋家庭裁判所があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申し立ての窓口は「家事受付センター 」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはWEBサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：名古屋家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

名古屋市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。名古屋市で離婚届の入手や届け出ができるのは、市内の各区役所とその支所です。届出先は夫もしくは妻の本籍地または所在地の区役所・支所です。離婚届に関してやわからないことがある場合は、提出先の区役所市民課もしくは支所区民生活課に問い合わせてください 。

• 参考：名古屋市

• 参考：名古屋市 区役所・支所の地図交通案内

名古屋市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：葵町公証役場

• 参考：熱田公証役場

• 参考：名古屋駅前公証役場

名古屋市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

名古屋市にある「名古屋市配偶者暴力相談支援センター」では、DV被害者からの相談を受けているほか、自立支援や保護命令の申立てに関する支援などを行っています。相談日時は平日（祝日・年末年始を除く）10時～17時です。些細なことでも「DVかもしれない」と思ったら、こうした窓口に相談することをお勧めします。

• 参考：名古屋市 名古屋市配偶者暴力相談支援センター

名古屋市における近年の婚姻・離婚の件数

厚生労働省の人口動態統計によると、名古屋市の婚姻件数は2018年（平成30年）～2022年度（令和4年）の5年間にかけて13,468組、13,874組、12,431組、11,798組、12,105組と推移しており、また離婚件数は4,294組、4,144組、3,897組、3,736組、3,717組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は31.8％、29.8％、31.3％、31.6％、30.7％とおおむね「3組に1組は離婚する」と言われる時代を反映する数値となっており、愛知県の令和4年度の特殊離婚率33.0％（婚姻件数33,434組、離婚件数11,061組）よりはやや低めになっています。また2020年から2022年にかけて婚姻件数が大幅に減少しましたが、これはコロナ禍の影響もあったと考えられます。一方で、離婚件数も年々減少していることから、特殊離婚率に大きな影響はありませんでした。令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」となり人と接触する機会が増えたことから、婚姻件数は増加すると予想されます。

• 参考：厚生労働省 婚姻件数，都道府県（特別区－指定都市再掲）・届出月別

• 参考：厚生労働省 離婚件数，都道府県（特別区－指定都市再掲）・離婚の種類別

※本テキストは2024年11月の情報に基づいています