金沢市でDV・暴力を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。金沢市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

金沢市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

金沢市は石川県の中央に位置する県庁所在地で、2024年11月1日現在の人口は443,604人（男性213,953人・女性229,651人） です。加賀藩前田家の城下町として栄えた金沢市は、加賀友禅や金沢箔、九谷焼などの伝統工芸が今もなお受け継がれており、市内には「ひがし茶屋街」「にし茶屋街」「主計町（かずえ）茶屋街」など城下町の風情ある街並みが残っています。さらに、日本三名園として知られ国の特別名勝に指定される「兼六園」や加賀藩前田家の居城跡につくられた「金沢城公園」など、歴史を感じられる観光名所が多数あります。

市の主要駅である金沢駅は、JR西日本の北陸新幹線やIRいしかわ鉄道線が通っており、県外から訪れる観光客の玄関口となっています。駅には金沢の伝統芸能である能楽で使われる鼓をイメージして作られた巨大な鼓門があり、門を抜けた先には飲食店やホテル、マンションが立ち並ぶ市街地が形成されています。観光エリアや居住エリア、ビジネスエリアが共存する金沢市は、学生から会社員、ファミリー層、シニア層まで幅広い世代が集まる活気あふれる都市です。

2024年11月1日現在、金沢市では金沢市の人口443,604人のうち0～14歳の人口が51,850人、 15～64歳までが268,397人と65歳以上の人口123,357人を大きく上回る結果となりました。高齢化率は27.8％で全国平均の29％よりやや低い数値となっています。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルがおきる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。金沢市はJR金沢駅の周辺に弁護士事務所が集まっており、離婚の相談に応じている事務所も多数あります。またその交通の利便性から、近隣都市にもアクセスしやすいため、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：金沢市 年齢別人口・世帯数【改正後】

金沢市の離婚の弁護士相談窓口

金沢市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

金沢市の法律相談センター

金沢弁護士会は県内各地に法律相談センターを設け、離婚問題など法的知識を要する相談を受け付けています。金沢市には「金沢法律相談センター」があります。相談日時は平日13時〜15時30分で、電話もしくはインターネットでの予約が必要です。また、同会では水曜日の12時30分〜14時30分「女性の権利110番」という無料電話相談を実施しています。予約不要で、離婚やDVに悩む女性からの相談を電話で受け付けており、そのまま弁護士に事件処理を依頼することもできます。相談時間は1人20分程度です。詳しくは金沢弁護士会のウェブサイトで確認してみましょう。

• 参考：金沢弁護士会 法律相談センター

• 参考：金沢弁護士会 女性の権利110番

金沢市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「石川県」

金沢市の離婚に関する法律相談窓口

金沢市では離婚を含む家事・民事問題について、弁護士による無料法律相談を行っています。対面で1人30分程度の相談が可能です。月曜日から金曜 日の13時〜15時30分（年末年始・祝日除く）1日5人まで受け付けており、相談を希望する場合は電話による予約が必要です。 予約方法など詳細はウェブサイトでご確認ください。

• 参考：金沢市 暮らしの相談窓口

金沢市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公正役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

金沢市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。金沢市には金沢家庭裁判所があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申し立ての窓口は「家裁家事受付 」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：金沢家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

金沢市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。金沢市で離婚届の提出を受け付けているのは金沢市役所の市民課と市内各地の市民センターで す。詳しくは金沢市のウェブサイトで確認するか、各窓口に問い合わせてください。

• 参考：金沢市 市民課 よくある質問 離婚届（協議による離婚）はどこに届出するのですか

• 参考：金沢市 施設一覧

金沢市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：金沢公証人合同役場

金沢市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

石川県には配偶者からの暴力について相談できる窓口が2か所あり、各窓口には毎年800件近くの悩みが寄せられています。金沢市には「金沢市女性相談支援室」があり、配偶者からの暴力（DV）や離婚に関して、面接・電話・オンラインで相談を受け付けています。DV被害については男性も相談可能です。

• 参考：金沢市 相談窓口（DV、女性のお悩み、性被害など）

石川県 における近年の婚姻・離婚の件数

石川県の人口動態統計によると、石川県の婚姻件数は2019年（令和元年）～2023年度（令和5年）の5年間にかけて4,985組、4,336組、4,214組、4,214組、3,792組と推移しており、また離婚件数は1,532組、1,474組、1,380組、1,255組、1,356組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は30.7％、33.9％、32.7％、29.7％、35.7％とおおむね「 3組に1組は離婚する」と言われる時代を反映する数値となっています。また2020年から2021年にかけては婚姻件数の減少が顕著に見られましたが、これはコロナ禍の影響もあったものと考えられます。 その後も婚姻件数は減少傾向にあります。

2023年の石川県の婚姻件数は前年に比べ422件も減少し、全国における婚姻率（人口千人あたりの婚姻件数の割合）の順位も15位から22位に後退しました。一方で離婚件数はわずかに増加しており、特殊離婚率も35％を超える数値となっています。

• 参考：石川県 人口動態統計 石川県分の概況

※本テキストは2024年11月の情報に基づいています