桐生市で財産分与を弁護士に相談する

離婚を考える際、話し合いが問題なく進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件でトラブルになっている場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、ストレスの軽減につながりやすくなります。桐生市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多く存在します。弁護士事務所のなかには初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

桐生市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

桐生市は群馬県の東南部、東京までは直線距離で約90キロメートルの場所に位置します。2024年10月1日時点の人口は10万1516人（男性：4万9064人、女性：5万2452人）です。市内にはJR両毛線、東武鉄道桐生線、上毛電鉄線、わたらせ渓谷線が通っており、JR両毛線と新幹線を乗り継ぐと、およそ2時間で東京駅に到着します。

桐生駅周辺は飲食店やホテル、大型量販店など生活に便利な施設や店舗が揃っています。また桐生駅にはJR両毛線のほか「わたらせ渓谷鐵道」も乗り入れており、キャラクターの「わ鐵のわっしー」がモチーフになった「トロッコわっしー号」の始発・終着駅でもあります。冬期以外は窓ガラスのないオープンタイプの車両で走る「トロッコわっしー号」の車窓からは、渡良瀬川の渓谷を楽しむことができます。桐生市はかつて織物の産地として隆盛を極め、奈良時代には朝廷に絹織物を献上していただけでなく、江戸時代には織物の一大産地として「西の西陣、東の桐生」とうたわれたほどでした。市内には現在でも織物関係の蔵やノコギリ屋根の工場など歴史的な建造物が多く残り、これらの地域は国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。このように桐生市は、都心までのアクセスが良好な場所にありながら、豊かな自然と歴史に彩られたまちでもあります。

令和6年10月1日現在、桐生市では桐生市の人口101,516人のうち0～19歳の人口が12,669人、 20～64歳までが50,765人、65歳以上の人口が38,082人となりました。高齢化率は37.5％と全国平均の29％と比べてかなり高い数値です。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費などに関してトラブルになる可能性があります。事態が深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。桐生市は市内に弁護士事務所が点在しており、離婚の相談に応じている事務所もあります。また、少しエリアを広げて事務所探しをしてみてもいいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、信頼できる弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分に合った事務所を選びましょう。

• 参考：桐生市 桐生市の人口・世帯

桐生市の離婚の弁護士相談窓口

桐生市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所や弁護士会の法律相談センター、法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には資産や所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

桐生市の法律相談センター

群馬弁護士会が運営する「法律相談センター」では離婚に関する相談を受け付けています。桐生市の相談窓口は桐生織物会館にあり、相談日は毎週水曜日の13時〜16時です。電話もしくはインターネットでの予約が必要ですので、相談を希望する場合は事前に群馬弁護士会のウェブサイトで詳細を確認してください。

• 参考：群馬弁護士会 法律相談センター

桐生市にお住まいの方が利用しやすい法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は、法的トラブルに悩む人のために国によって設立された総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に厳しい状況の方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等による条件がありますので、詳細は法テラスのウェブサイトで確認してください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や、自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しました。離婚に向けて何から始めたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス 身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス群馬

桐生市のひとり親家庭を対象とした相談窓口

桐生市では、ひとり親家庭の方や今後離婚を考えている方を対象に、母子・父子自立支援員による相談を行っています。また、民生委員・児童委員による相談や市民相談、無料法律相談などの窓口でもひとり親家庭の悩み相談を受けています。詳しくは桐生市作成の「桐生市ひとり親家庭子育てガイド」をご参照ください。

• 参考：桐生市 ひとり親への支援

• 参考：桐生市 ひとり親家庭子育てガイド

桐生市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を夫婦で話し合う必要があります。お互いに合意できたら、次に「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が成立しなかった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

桐生市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。桐生市には「前橋家庭裁判所 桐生支部」があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など当事者間の話し合いでは解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停の申し立てには、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはWEBサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：前橋家庭裁判所 桐生支部

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

桐生市の行政の窓口

市役所では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざま手続きも忘れずにおこないましょう。桐生市で離婚届の提出を受け付けているのは、桐生市役所と新里支所の2カ所です。平日8時30分〜17時15分に加え、市役所では毎月第1・第3日曜日の9時～13時、新里支所では毎月第1日曜日の9時～13時にも受け付けています。なお、黒保根支所では戸籍の届出は取り扱っていませんので注意しましょう。

• 参考：桐生市

• 参考：桐生市 市民課業務窓口のご利用案内

桐生市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくことで、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚成立後、例えばパートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使し、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：桐生公証役場

桐生市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

群馬県内には8つの配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、各センターには毎年200件以上の悩みが寄せられています。桐生市にお住まいの方が利用しやすい窓口は「群馬県女性相談支援センター（配偶者暴力相談支援センター）」で、無料で電話相談をすることができます。なお、面談相談や「弁護士によるDV等法律電話相談」を希望する場合は事前に電話での予約が必要です。

• 参考：群馬県女性相談支援センター（配偶者暴力相談支援センター）

• 参考：桐生市 DV相談

桐生市における近年の婚姻・離婚の件数

群馬県人口動態統計によると、桐生市の婚姻件数は2019年（令和元年）～2023年（令和5年）の5年間にかけて332組、275組、272組、243組、212組と推移しており、また離婚件数は154組、154組、132組、118組、136組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は46.4％、56.0％、48.5％、48.6％、64.2％と、群馬県の令和5年度の特殊離婚率44.2％（婚姻件数6220組、離婚件数2,751組）よりも高い数値となっています。

• 参考：群馬県統計情報提供システム 人口動態統計

※本テキストは2025年3月の情報に基づいています