佐世保市で熟年離婚を弁護士に相談する

離婚を考える際、スムーズに話し合いが進み、夫婦がお互いに納得できる条件で離婚ができれば、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。しかし、相手と話ができない・しづらい場合や財産分与や養育費などの条件が折り合わない場合は、弁護士を頼ると法的知識に基づいた交渉を冷静に進めることができ、離婚成立までの時間の短縮や、精神的負担の軽減につながりやすくなります。佐世保市にも離婚に強い弁護士事務所や離婚の相談ができる法律相談窓口が多数存在します。弁護士事務所は初回無料で相談できるところもありますので、まずは自分に合った相談先を見つけましょう。

佐世保市の特徴と離婚の相談ができる弁護士事務所

佐世保市は長崎県の北部にある市で、2025年8月現在の人口は227,369人（男性107,851人・女性119,518人）となっています。市内にはJR佐世保線が通っているほか、長崎空港とつながるバスや高速船もあるため、市内外への移動がスムーズです。

かつて軍港として栄えた佐世保市には米海軍基地が設置されており、アメリカ文化の影響を受けつつ独自の文化を発展させてきました。またヨーロッパの街並みが再現された「ハウステンボス」や家族で楽しめるアミューズメントパーク「えぼしスポーツの里」、大小多くの島々からなる「西海国立公園九十九島」などの観光地も多数あります。このように、地域ならではの文化や自然が息づく佐世保市は、家族連れにも人気の都市となっています。

2025年8月時点、佐世保市の総人口230,226人のうち0～14歳の人口が27,922人、15～64歳までが123,308人、65歳以上が76,163人、年齢不詳2,833人となっており、年齢不詳者を除くと高齢化率は33.0％です。

離婚を考えている若いファミリー世代の場合、持ち家の住宅ローンなどの財産分与や未成年の子どもの親権、養育費の問題でトラブルが起こる可能性があります。トラブルが深刻化するようであればまずは弁護士に相談することをおすすめします。佐世保市では中佐世保駅の周辺に弁護士事務所が集まっており、なかには離婚の相談に応じている事務所もあります。また、日常的に車や電車を利用している場合は、近隣都市にアクセスしてより広いエリアで事務所探しをしてみてもよいでしょう。離婚は非常にプライベートな問題であり、自分とフィーリングがあう弁護士を選ぶことが大切です。初回は無料相談に応じている事務所もありますので、比較検討して自分が安心して任せられる事務所を選びましょう。

• 参考：佐世保市 01_人口及び世帯数

佐世保市の離婚の弁護士相談窓口

佐世保市で弁護士に離婚問題や離婚手続きの相談をしたい場合、弁護士事務所だけでなく、弁護士会の法律相談センターや法テラスを利用して相談することもできます。法テラスの利用には所得による制限などがあるため、利用の際はウェブサイトで確認し、事前に問い合わせをしておくといいでしょう。

佐世保市の法律相談窓口

長崎県弁護士会の佐世保支部では、定期的に弁護士による有料の法律相談を実施しています。相談日時は水曜日と第2・4土曜日（祝日・第3水曜日を除く）の13時から16時までで、電話での予約が必要です。あらかじめ長崎県弁護士会のウェブサイトで詳細を確認してください。

• 参考：長崎県弁護士会 相談窓口のご案内

佐世保市の法テラス

法テラス（日本司法支援センター）は国によって設立された法的トラブルに悩む人のための総合案内所です。借金などの金銭トラブル、相続・成年後見、労働問題や離婚・DV、賃貸借契約などあらゆる法的な相談に対応し、適切な相談窓口を案内してくれます。また経済的に余裕のない方は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立て替え制度を利用することができます。利用には収入等の条件がありますので詳細はウェブサイトでご確認ください。

また法テラスにはサポートダイヤルがあり、オペレーターがお悩みの法的トラブルに対し適切な情報や自治体など公的機関の各種相談窓口を紹介してくれます。利用件数は令和6年3月末の段階で600万件を突破しています。離婚に向けて何をしたらいいのか分からない、という方はまずはオペレーターに相談してみるといいでしょう。

• 参考：日本司法支援センター法テラス　身近な法的トラブルでお悩みの方

• 参考：日本司法支援センター法テラス「長崎県」

佐世保市が実施している法律相談窓口

佐世保市では、夫婦関係や離婚に関する法律問題について、弁護士による無料法律相談を実施しています。相談時間は1件20分程度と短いため、あらかじめ疑問点や聞きたいことをまとめておくとスムーズです。相談日時などの詳細を佐世保市のウェブサイトで確認のうえ、利用を検討してみましょう。

• 参考：佐世保市 暮らしの相談（日常生活の悩み・心配・困りごとについての各種相談）

佐世保市で離婚の手続きを進めるには

離婚手続きを進める際には、まず離婚に関する条件を双方で話し合う必要があります。お互いに合意できたら「離婚協議書」を作成します。離婚協議書には話し合って決めた内容を記載し、さらに公証役場で公正証書化しておくと安心です。その後「離婚届」を役所に提出すれば離婚が成立します。また離婚の話し合いがまとまらず協議離婚が不成立となった場合には、裁判所が関与する裁判離婚へと進みます。

佐世保市を管轄する家庭裁判所

家庭裁判所は離婚調停、離婚に関わる審判や裁判に対応しています。佐世保市には長崎家庭裁判所佐世保支部があります。「配偶者と離婚の条件が折り合わない」「相手が離婚したがらず話に応じてもらえない」など夫婦間で話し合っても解決が得られない場合には、まずは家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停申立ての窓口は「家事係」で、申立手数料として収入印紙1,200円と申立書、3カ月以内に発行された夫婦の戸籍謄本（全部事項証明書）などが必要です。詳細についてはウェブサイトで確認してみるといいでしょう。

• 参考：長崎家庭裁判所

• 参考：裁判所 離婚調停を申し立てる方へ

佐世保市の行政の窓口

役場では「離婚届」のほか「離婚の際に称していた氏を称する届」「入籍届」「住民票の世帯分離」といった届出や、国民年金や児童手当などの手続きを受け付けています。「離婚届」を提出したことにより派生するさまざまな手続きも忘れずにおこないましょう。佐世保市で離婚届を受け付けているのは、佐世保市役所の戸籍住民窓口課と宇久行政センター、市内の各支所です。受付時間は平日8時30分から17時15分までです。それ以外の時間は市役所と宇久行政センターの休日・夜間窓口で受け付けているため、仕事や育児で忙しい人でも届け出がしやすくなっています。

• 参考：佐世保市

• 参考：佐世保市 庁舎・支所等

佐世保市の公証役場

夫婦間で離婚に関する条件に合意を得たら、離婚協議書を作成します。離婚協議書の内容は公証役場で公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避できるため安心です。離婚が成立した後に、パートナーが養育費や財産分与などの支払いを怠った際には支払いの強制執行を行使して、財産や給料などの差し押さえをすることができます。

• 参考：佐世保公証役場

佐世保市における配偶者からの暴力全般に関する相談先

「性格の不一致」や「異性関係」とともに離婚原因の上位を占めるのが配偶者からの暴力（DV）や精神的虐待です。

長崎県には4カ所の配偶者暴力相談支援センターや関連施設があり、2023年度には1,400件以上の悩みが寄せられました。佐世保市には「女性相談室」があり、配偶者からの暴力（DV）や離婚問題などについて、女性相談員による相談を実施しています。

• 参考：佐世保市 女性相談室のご案内

佐世保市における近年の婚姻・離婚の件数

長崎県の保健衛生統計によると、佐世保市の婚姻件数は2018年（平成30年）～2022年度（令和4年）の5年間にかけて1,148組、1,184組、1,071組、974組、992組と推移しており、また離婚件数は449組、471組、429組、404組、350組と推移しています。特殊離婚率（年間の離婚件数を婚姻件数で割った値）は39.1％、39.7％、40.0％、41.4％、35.2％とおおむね「3組に1組は離婚する」と言われる時代を反映する数値となっており、長崎県の令和4年度の特殊離婚率39.7％（婚姻件数4,410組、離婚件数1,751組）よりはやや低くなっています。また2020年から婚姻件数が減少に転じているのは、コロナ禍の影響もあったと考えられます。令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症が「５類感染症」に移行したものの、非婚化や晩婚化が進んでおり、婚姻件数は横ばいもしくは鈍い回復ぶりとなる可能性があります。

• 参考：長崎県 福祉保健課基礎資料

※本テキストは2025年8月の情報に基づいています